ウイルスと共存するための巧妙な仕組み

2020/03/31 21:10:01 | ウイルス再考 | コメント:3件

前回はがん細胞が「自己」的な病原体、細菌が「他者」的な病原体で、ウイルスはその中間で「自己」的でもあり、「他者」的でもある病原体だという考察を行いました。「他者」的な病原体であれば、基本的には抗生物質のように攻撃可能な対象であるので、現在抗ウイルス薬がすでに開発されているインフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス、B型肝炎・C型肝炎ウイルスは「他者」的要素の強いウイルスだと言えるかもしれません。ここで...続きを読む
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それでもウイルスと戦わない

2020/03/30 19:00:00 | ウイルス再考 | コメント:13件

タレントの志村けんさんが新型コロナウイルス肺炎でご逝去されたというニュースが駆け巡りました。言わずと知れた国民的コメディアンで、世代を超えて多くの人々に親しまれた自他ともに認める芸能界の大御所であると思います。その志村さんの訃報には流石に私も衝撃を受けました。まずは志村さんに楽しませて頂いた人間の一人として謹んで御冥福をお祈り申し上げます。志村さんには持病がなかったと、直前まで元気で仕事にも意欲を...続きを読む
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「自己」的な病原体と「他者」的な病原体

2020/03/26 13:00:00 | ウイルス再考 | コメント:0件

ウイルスとは「動物(植物)細胞の複製エラー」という前提に立って考えると、「ウイルスとは細菌とがん細胞の中間的な存在である」という見方ができてきます。なぜならば「細菌は他者的な細胞増殖体」、「がん細胞は自己的な細胞増殖体」、一方でウイルスが持つ細胞としての部品は中途半端で、「自己」にも「他者」にも共通する構成成分が存在するために、「他者的とも自己的とも取れうる細胞増殖体」だと考えることができるからで...続きを読む
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ウイルスの感染力の強さは何で決まるのか

2020/03/13 19:45:00 | ウイルス再考 | コメント:0件

新型コロナウイルスの致死率は若い人で0.1%とか、高齢者で1%以上などと算出されていたりしますが(※2020年3月13日時点)、致死率を算出するための分母が感染者の数であり、その感染者の数はPCR検査という時間も費用もかかる検査の性質上、全数を把握しきれていないという実情があるので、実際の致死率は、未確認かつ無症状の感染者が相当数含まれることによって、現在推計されているよりも低くなるものと考えられています。一方...続きを読む
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若者が感染拡大の原因だとは到底思えない

2020/03/12 13:10:01 | ウイルス再考 | コメント:2件

今回の新型コロナウイルス感染症は感染者が軽症であったり、無症状であったりすることが多く観察されているので、感染の拡大を拡げているのは気付かずに感染している若者だ、だから若者は不要不急の外出を避けるようにと厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では呼びかけられています(※2020年3月12日現在)。私はこの見解はどうかと思っています。これだから専門家を盲信するのはよくありません。ともかく相手は目...続きを読む
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