病気と戦わず、病気を見つめる

2018/03/31 00:00:01 | おすすめ本 | コメント:5件

先日、友人に勧められて以下の小説を読みました。 最後の医者は桜を見上げて君を想う (TO文庫) 文庫 – 2016/11/1 二宮敦人 (著), syo5 (イラスト) ある日突然余命幾ばくもないことを宣告されたとある3名の患者達、それぞれの患者が病気と向き合っていく姿がリアルに描写され、生と死について深く考えさせられる医療系小説です。作者の二宮敦人さんは随分お若い方ですが、すでにこの作品以外にもたくさんの小説を書かれて...続きを読む
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理由がわからなくても追及し続ける

2018/03/30 00:00:01 | イベント参加 | コメント:2件

先日、NHKスペシャル「人体」についての私の感想を述べましたが、今その「人体」の特別展が東京は上野にある国立科学博物館で開催されています。先日ちょうど東京に出かける用事があったので、足を延ばしてその特別展を観覧してきました。15世紀に活躍したレオナルド=ダ=ヴィンチの天才的な頭脳と観察眼を元にした詳細な解剖研究を元に一気に医学の発展スピードが早まったことの紹介を皮切りに、脳、筋肉、心臓、骨、神経、呼吸器...続きを読む
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技術の進歩を安易に歓迎しない

2018/03/29 00:00:01 | ふと思った事 | コメント:2件

昨年の秋から8回に渡ってテレビで放送されたNHKスペシャル「人体」、タモリさんと山中伸弥先生のダブル司会の番組、皆さんは御覧になられましたでしょうか。私はなかなか見る機会がなくて最後の方の放送回だけチラッと見て、あとは録画してあった分を遅ればせながら少しずつ見ている状況です。最新の科学で解き明かす今回の「人体」のテーマは臓器同士の神秘の巨大ネットワークとそれを支えるメッセージ物質とのことです。今までは...続きを読む
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自然を重視した食事の在り方

2018/03/28 00:00:01 | ふと思った事 | コメント:4件

これまで私は、ケトン体産生を促す食事療法という点で、糖質制限の延長戦上にケトン食、絶食療法があるという風に考えていました。つまり下記のような理解です。糖質制限糖質制限+蛋白質制限=(古典的)ケトン食糖質制限+蛋白質制限+脂質制限=絶食療法(断食)ところがふと考えてみると、糖質制限、ケトン食、絶食療法は一直線上に並んでいるのではなく、糖質制限と絶食療法は一直線上に並んでいるけれど、ケトン食だけ少し外...続きを読む
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尿酸が低くても痛風発作をきたす理由

2018/03/27 00:00:01 | 素朴な疑問 | コメント:4件

先日の尿酸値低めで痛風発作をきたした患者さん、LDH(乳酸デヒドロゲナーゼ)が低いことと関係があるかもしれないという私の見解についてもう少し詳しく述べてみたいと思います。LDHという血液検査項目は一般的には細胞破壊を反映する項目と考えられています。外力や炎症などの理由で細胞が破壊された時に血液中に放出される酵素で逸脱酵素と呼ばれます。LDHは心臓、肝臓、骨格筋、腎臓など全身の様々な細胞に分布しています。LDH...続きを読む
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