ウイルス再考

        

抗ウイルス薬が自然界に存在しない理由

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2020/ 10/ 24
                 
感染症の原因となる細菌を攻撃する「抗生物質」が薬として人工的に作られるようになったのは

医学史の中で重要な1ページだと認識されています。

一番最初の抗生物質がどのように発見されたか、ご存知でしょうか?

1928年、アレキサンダーフレミングという細菌学者が、

ブドウ球菌という細菌を培養している際にカビの胞子がペトリ皿に落ち、

カビの周囲のブドウ球菌が溶解しているのに偶然気づき、

そこから抽出されたのが世界で初めて発見された抗生物質「ペニシリン」だったわけです。

つまり抗生物質はもともと自然界に存在していたということです。

一方、今私達の生活を悩ますウイルスをやっつける治療薬である「抗ウイルス薬」はどうかと言いますと、

実は自然界の中で発見されたわけではなく、最初から人工的に合成されたものでした。
                         
                

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ウイルス感染症とアレルギーは本質的に同じ病気

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2020/ 10/ 08
                 
一般的に細菌がヒトへ感染した時は血液中の白血球の中で「好中球」と呼ばれる細胞が増加します。

一方でウイルスがヒトへ感染した時には同じ白血球の中でも「リンパ球」と呼ばれる細胞が増加します。

ただ、この傾向は例えば結核のような細胞内に寄生する細菌の場合は「リンパ球」が増加する傾向があったりしますので、

細菌やウイルスなど病原体の種類に対して反応しているというよりは、外からの異物に対する「好中球」と内側に入り込んだ異物に対する「リンパ球」というような違いだと考えることができます。

ところがこのルールに全く当てはまらない病原体が一つあります。それは「寄生虫」です。

寄生虫がヒトへ感染すると、好中球でもリンパ球でもなく、「好酸球」と呼ばれる白血球の一部が増加するということがよく知られています。

なぜ、寄生虫が感染すると「好酸球」が増加するのでしょうか
                         
                

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見えないウイルスに対する偏った見方に翻弄され続けている

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2020/ 10/ 06
                 
新型コロナウイルスの登場によって私はウイルスというものそのものを抜本的に見直す作業を行って参りましたが、

その作業を通じてわかったのは、医学がいかに「ウイルス感染症」というものをわかっていないかということでした。

それは、例えば次のような現象を通じて理解することができます。

①細菌では重複感染は普通に起こるのに、ウイルスは2つのウイルスの影響がどちらかに偏るという干渉現象が起こるという理由がわかっていない

②同じウイルス感染症でもこどもの頃にかかった時には軽症で済むのに、大人になってからかかると重症化する傾向がある理由がわかっていない

③大きさはほぼ同じなのに、あるウイルスは空気感染するけれども、別のウイルスは空気感染しないという理由を説明することができない


それもこれもウイルスが目に見えない存在であるということ、「感染症とは病原体によって引き起こされる」という固定した価値観によってウイルスにまつわる現象を眺めていることが原因だと私は考えています。
                         
                

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ウイルスの曝露量の多さが重症度にもたらす影響はさほど大きくない

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2020/ 09/ 25
                 
ウイルスへの曝露量が多ければ多いほどウイルス感染症の重症度が高くなるという動物実験の結果がある」と、

だから不完全ながらもウイルスへの曝露を減らしうるマスクはウイルス感染症の軽症化に寄与しているのではないかという意見を目にしました。

ちょっとこの意見に私は違和感があります。もしもこの意見が正しいのだとすれば、「新型コロナウイルス感染症で重症化した人は皆、ウイルスの高用量曝露を受けている」ということになります。

そして「重症化例が発生した空間に一緒にいた人は同様にウイルスの高用量曝露を受けている可能性が高い」ということになると思います。

そうなると、「重症化例が1例でも発生した閉鎖空間で同じ時間を過ごした人は、軒並み重症化する」という傾向が現実で観察されなければつじつまが合いません。
                         
                

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間質性肺炎は内側からしか起こせない

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2020/ 08/ 09
                 
新型コロナウイルスによって引き起こされる肺炎は「間質性肺炎」だと言われていますが、

肺炎には大きく「肺胞性肺炎」と「間質性肺炎」とがあります。

肺の組織は「肺胞」と呼ばれる肺の中に無数に存在する袋状の細胞群と、「間質」と呼ばれる肺胞と肺胞の間を埋め合わせる細胞群とに分かれ、

「肺胞」を中心に起こす肺炎を「肺胞性肺炎」、「間質」を中心に起こす肺炎を「間質性肺炎」と呼んでいます。

「間質性肺炎」が新型コロナウイルス性肺炎の大きな特徴のように扱われている節がありますが、

実は他のウイルスによって引き起こされる肺炎、例えばインフルエンザウイルス肺炎、RSウイルス肺炎、サイトメガロウイルス肺炎など、すべて「間質性肺炎」の病像を呈しています。

「肺胞性肺炎」を起こすのは、主に細菌や真菌といった病原体になります。
                         
                

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