なぜRCTが事実と食い違う結論を導いてしまうのか

2022/09/29 12:55:00 | 素朴な疑問 | コメント:0件

ここ数回のブログ記事で、ワクチン関連医学論文、糖質制限関連医学論文、がん医療関連医学論文の問題についてそれぞれ語ってきました。異論・反論もあるかもしれません。それは甘んじてお受けします。もし私に圧倒的に間違っている解釈があればそれは見直そうと思います。ですがここではそれぞれ指摘した問題について、とりあえず一定以上の妥当性があると仮定して話を進めてみます。そうなると2つの素朴な疑問が出てきます。①現代...続きを読む

医学的な主張は医学論文の中で行うべきなのか

2022/08/31 16:00:00 | 素朴な疑問 | コメント:4件

ワクチンの問題や危険性について指摘する主張に対して、ワクチン推奨する立場の人々やそれに賛同する人達から時々聞かれる台詞があります。それは「その主張が本当に正しいというのであれば、医学論文に投稿すべき」というものです。医学論文は正式な文章としての形式があり、また優秀な査読者達がその内容の妥当性を十分に検証した上で掲載するかどうかの判断がなされているので、そこで論じられている内容であれば信じるに値する...続きを読む

ありのままの現実を見ることが基本

2022/08/25 10:25:00 | 素朴な疑問 | コメント:0件

これから「医学論文の問題点」を丁寧に伝えていきたいと思うのですが、その前提となる大事な心構えについてまずはお伝えしておきたいと思います。私は何も闇雲に「全ての医学論文には問題がある」と言っているわけではありません。私はあまりにも現実に即さない結論が医学論文に書かれている時に、その医学論文の結論を疑うようにしています。例えば、ワクチンを打てば打つほど感染者(=PCR検査陽性者)数が増加している現実があ...続きを読む

熱性けいれんは大きな免疫調整イベントか

2022/08/04 10:25:00 | 素朴な疑問 | コメント:0件

前回のこどもの発熱の話に関連して、もう一つ追加で考えてもらいたい問題があります。それは「熱性けいれん」というこどもの発熱に伴ってけいれんが発生する現象のことです。以前にも少しだけブログで触れたことがあります。一般的には生後6ヶ月から6歳くらいまでの脳の成熟が未発達のこどもの時期に発熱が起こると、だいたい7-11%くらいの確率でけいれんが起こると言われています。しかし逆に言えば、90%くらいのこどもは発熱があ...続きを読む

「病名」を知り、「病名」から離れていく

2021/11/18 10:15:00 | 素朴な疑問 | コメント:0件

私は医師として、「病名」をつけることの功罪を常日頃意識しています。「病名」はあくまでも誰かが定めた恣意的な基準を満たすということを意味する恣意的な概念です。「風邪(感冒)」とか「擦過傷」など、「自己限定性(self-limiting:自分の中で治癒に導ける)」の「病名」ならまだ問題を感じることも少ないかもしれませんが、こと私が専門にしている脳神経内科の領域では、いわゆる「難病」と称される病気もたくさん含まれて...続きを読む