家族の基盤となる共同体感覚

2018/01/11 00:00:01 | 動物から学ぶこと | コメント:0件

結婚の話題を取り上げたので、この流れで「家族」というものについても考えてみます。たまたま立ち寄った本屋で目にした雑誌、日経ビジネスの特集が『「家族」を考える~つながりの再構築』でした。今家族を構成する人数は昔と比べて大きく減少してきています。特集によれば高度経済成長期の頃に比べ同居率は5割から1割へ、出生率は半減近い水準まで急低下し、残った家族も一人で閉じこもったまま孤立する人が多いといった状況に...続きを読む

動物の実験結果を無下にしない

2017/09/16 00:00:01 | 動物から学ぶこと | コメント:0件

先日行った獣医学会の講演抄録集を見ていると、糖質制限に関係する次のような内容の発表が掲載されていました。第160回日本獣医学会学術集会JO-22「低炭水化物飼料給与がラットエリスロポエチン産生および造血に及ぼす影響」西村和彦、松田拳翔、中川博史(大阪府大 生命環境・毒性)糖質制限の波は獣医学会にも押し寄せてきているのが感じられます。はたしてラットにどのような影響を及ぼすということが書かれているのでしょう...続きを読む

思春期の危険行動が男に多い理由

2017/02/03 00:00:01 | 動物から学ぶこと | コメント:0件

以前読んだ本をもう一度読み直すと新たな発見をすることが時にあります。知識が未熟な時に出会ってもその情報の重要性に気付かないけれど、ある程度知識や経験を蓄積してから見れば、その情報の別の側面に気づきやすくなるからだと思います。先日、久しぶりに汎動物学の本を読み直していた時にひとつ面白い事に気が付きました。それは子育てでしばしば親の手を煩わせる「思春期」という時期は、すべての動物にも共通して見られる現...続きを読む

生存には関係ない進化

2016/11/28 00:00:01 | 動物から学ぶこと | コメント:3件

「日本人は欧米人に比べてインスリン分泌能が低い民族である」「日本人はやせ型の糖尿病が多く、欧米人は肥満型の糖尿病が多い」このように民族差について言及される場面を時折見かけます。民族によって違いがあるという事は生まれつきの特質だという事で、これを理由に欧米で発表された薬の効果をみる医学論文の結果を日本人にそのまま当てはめてはいけないという論調もしばしば耳にします。確かに遺伝的素因というものは存在する...続きを読む

草食動物に適した腸内細菌

2016/05/03 15:00:01 | 動物から学ぶこと | コメント:10件

糖質制限を否定する医学論文の中に、「マウスに高脂肪食を与え続けると肥満・糖尿病を発症する」という現象を根拠にしているものがあります。ここにおける高脂肪食とは低糖質食(糖質制限)とほぼ同義と捉えてよい設定です。確かに動物実験において、マウス系統の動物に高脂肪食を与える事は、最も頻用されている2型糖尿病の誘発方法です。これに対しては「草の種子(穀物)を主食とするマウスに本来の主食ではない高脂肪食を食べ...続きを読む