グルカゴン熟考

2019/08/31 23:00:01 | お勉強 | コメント:16件

近年、糖尿病の病態形成に深く関わっている事が注目されてきている「グルカゴン」という物質があります。「グルカゴン」とは消化管や膵臓から分泌され、一般的には血糖値を上昇させる作用のあるホルモンとされています。実は最近の研究では、糖尿病の患者さんは皆多かれ少なかれ高グルカゴン血症、すなわちグルカゴンが分泌され過ぎている現象があるという事がわかり、インスリンの欠乏もしくはインスリンの作用不足によって起こる...続きを読む
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自然なのは糖質摂取か、糖質制限か

2019/08/24 22:30:01 | 読者の方からの御投稿 | コメント:20件

ブログ読者のジョーさんから次のようなコメントを頂きました。> ところで、糖質制限派にとって不都合な真実もあります。それは、肥満型の人が減量によってインスリン抵抗性を取り戻す場合を除けば、2型糖尿病の人が糖質制限をどれだけやろうと、耐糖能を改善させた前例はないということです。もちろん糖尿病の合併症は改善されます。でも糖質制限をいくらやっても耐糖能がもとに戻ることはないのです。つまり、糖質制限は対症療法...続きを読む
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鈴木功先生の理論を考察する~論理的欠点の視点から~

2019/08/23 08:00:01 | 糖質制限でうまくいかない | コメント:18件

前回に引き続き、鹿児島の鈴木功先生の糖質制限に関わる理論について考えてみます。鈴木先生の「糖質制限はよくない」とする理論の根拠は次のようなものでした。・糖質制限をすると食物繊維、特に水溶性食物繊維の摂取量が圧倒的に不足する・水溶性食物繊維が不足すれば腸内細菌からの短鎖脂肪酸の産生が減少するのでL細胞からのGLP-1分泌が少なくなる・つまり糖質制限実践者はGLP-1の基礎分泌が低下した状態にある・GLP-1が少なく...続きを読む
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鈴木功先生の理論を考察する~事実重視型思考の視点から~

2019/08/22 22:00:01 | 糖質制限でうまくいかない | コメント:7件

以前当ブログで紹介した鹿児島の内科医、鈴木功先生の理論が最近糖質制限界隈を賑わしています。本日はその理論について私なりに検証してみたいと思います。どういう理論かと言いますと、要点をまとめると次のような内容になります。・水溶性食物繊維が豊富に含まれる大麦やオーツ麦などが主の「麦飯」で糖質を摂取すれば、・水溶性食物繊維(特にβグルカン)が腸内細菌のエサとなり、腸内細菌から酪酸、酢酸、プロピオン酸などの...続きを読む
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「インプット大全」書評

2019/08/15 19:05:01 | おすすめ本 | コメント:2件

精神科医でYouTuberで健康に関する様々な情報発信をなさっている樺沢紫苑先生の新刊、学び効率が最大化する「インプット大全」を読了しました。今回はこの本についての率直な感想を語ってみたいと思います。 学び効率が最大化するインプット大全 単行本(ソフトカバー) – 2019/8/3樺沢紫苑 (著)...続きを読む
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