2015年01月
ケトン体がなかなか作れない人
category - 普段の診療より
2015/
01/
31絶食はケトン体を産生させる強力な方法です。
私も以前自分で絶食をしたときに、2日目には尿中ケトン体(3+)になる事を確認しました。
ただ、糖質制限を通じていろいろな患者さんを眺めていると、
どうやらケトン体の産生されやすさには個人差があるようです。
つまり、同じ絶食をしても2日でケトン体が産生される人と、5日もかかってようやくケトン体が産生される人などと、
いろいろなパターンがあるということがわかってきます。
私も以前自分で絶食をしたときに、2日目には尿中ケトン体(3+)になる事を確認しました。
ただ、糖質制限を通じていろいろな患者さんを眺めていると、
どうやらケトン体の産生されやすさには個人差があるようです。
つまり、同じ絶食をしても2日でケトン体が産生される人と、5日もかかってようやくケトン体が産生される人などと、
いろいろなパターンがあるということがわかってきます。
「最後の砦」が「最後の試練」にならないように
category - 普段の診療より
2015/
01/
30先日救急当番医の係をしていた時に、
集中治療室で意識障害を起こしている患者さんの往診を頼まれました。
当院では集中治療室に入るような重症患者さんは、
主たる診療科だけでなく、全身管理のプロフェッショナルに当たる麻酔科医によるサポートもありながら診療が行われます。
私が往診したのはインフルエンザ後の肺炎球菌性肺炎で、
重症化して人工呼吸器が装着されている60代男性の患者さんでした。
集中治療室で意識障害を起こしている患者さんの往診を頼まれました。
当院では集中治療室に入るような重症患者さんは、
主たる診療科だけでなく、全身管理のプロフェッショナルに当たる麻酔科医によるサポートもありながら診療が行われます。
私が往診したのはインフルエンザ後の肺炎球菌性肺炎で、
重症化して人工呼吸器が装着されている60代男性の患者さんでした。
食欲は作られた感情
category - 医療ニュース
2015/
01/
29よく「食欲は人間の本能だ」なんて言いますが、
その食欲が暴走して身を滅ぼしてしまう状況というものがあります。
それが「拒食症」と「過食症」を合わせた「摂食障害」と呼ばれる病態です。
拒食と過食は真逆のものと捉えられがちですが、拒食症から過食症に移行するケースが約60 - 70%みられたり、
両者には「極端なやせ願望」や「肥満恐怖」といった感情が共通しています。
「摂食障害」は一般的には精神疾患の一種と捉えられていますが、
糖質制限を通じてみると、違った視点で捉えることができます。
その食欲が暴走して身を滅ぼしてしまう状況というものがあります。
それが「拒食症」と「過食症」を合わせた「摂食障害」と呼ばれる病態です。
拒食と過食は真逆のものと捉えられがちですが、拒食症から過食症に移行するケースが約60 - 70%みられたり、
両者には「極端なやせ願望」や「肥満恐怖」といった感情が共通しています。
「摂食障害」は一般的には精神疾患の一種と捉えられていますが、
糖質制限を通じてみると、違った視点で捉えることができます。
複雑な事は知らなくてもいい
category - ふと思った事
2015/
01/
28ブログで専門医批判をしておきながら何ですが、
私自身も神経内科の専門医です。
ただ専門医は専門医でも、私はあまり出来の良い方ではありません。
実は神経内科の専門医試験は難しい事で有名な試験です。
神経内科の守備範囲は非常に多岐に渡っているという事が一つの大きな理由です。
その中には普段の診療ではほとんど出くわさないような頻度の低い○○症候群とかといった稀な病気の名前や概要、
あるいは細かい電気生理学的検査の知識、病理組織の読み方など、
できるだけ多くの事を覚えておかなければ試験に合格する事は難しくなります。
私自身も神経内科の専門医です。
ただ専門医は専門医でも、私はあまり出来の良い方ではありません。
実は神経内科の専門医試験は難しい事で有名な試験です。
神経内科の守備範囲は非常に多岐に渡っているという事が一つの大きな理由です。
その中には普段の診療ではほとんど出くわさないような頻度の低い○○症候群とかといった稀な病気の名前や概要、
あるいは細かい電気生理学的検査の知識、病理組織の読み方など、
できるだけ多くの事を覚えておかなければ試験に合格する事は難しくなります。
再生医療は全てを解決しない
category - ふと思った事
2015/
01/
27STAP細胞の論文捏造問題が取り沙汰された一方で、
iPS細胞の臨床応用を中心とした再生医療分野は
今最先端医療の中で最も注目されている分野のひとつとなっていると思います。
私達神経内科医が扱う神経変性疾患に関してもiPS細胞に寄せられる期待は大きいです。
なぜなら神経はデリケートな細胞であり、ひとたび神経変性という現象が起これば神経細胞死につながり、
その変化は不可逆的だと考えられているからです。
そんな死んでしまった神経細胞を、iPS細胞で復活させられるとなれば患者さんにとっても大きな福音となることでしょう。
患者さんからも「いつになったらiPS細胞による治療が受けられるのか」という期待の声が聞かれる機会も増えてきました。
はたして実際のところ、再生医療はどこまで現実的な話となってきているのでしょうか。
iPS細胞の臨床応用を中心とした再生医療分野は
今最先端医療の中で最も注目されている分野のひとつとなっていると思います。
私達神経内科医が扱う神経変性疾患に関してもiPS細胞に寄せられる期待は大きいです。
なぜなら神経はデリケートな細胞であり、ひとたび神経変性という現象が起これば神経細胞死につながり、
その変化は不可逆的だと考えられているからです。
そんな死んでしまった神経細胞を、iPS細胞で復活させられるとなれば患者さんにとっても大きな福音となることでしょう。
患者さんからも「いつになったらiPS細胞による治療が受けられるのか」という期待の声が聞かれる機会も増えてきました。
はたして実際のところ、再生医療はどこまで現実的な話となってきているのでしょうか。