お勉強

        

補うときは「適量」であるべき

category - お勉強
2020/ 06/ 25
                 
ワクチンの「アジュバント」について勉強した際に、

微量元素であるアルミニウムを経口的に摂取する分には、たとえ大量に摂取したとしても大半が体内に取り込まれないシステムが構築されているため通常は中毒になることはない」ということを学びました。

一方で糖質制限実践者にとって最注目の微量元素といえば、「鉄」ではないかと思います。

鉄は人間の細胞のエネルギー産生装置であるミトコンドリアの重要回路のひとつ「電子伝達系」を回すのに不可欠であったり、

血液中で酸素の運び屋で、貧血の指標にもなる「ヘモグロビン」というタンパク質を構成する重要成分でもありますので、

この鉄分をしっかり摂っておくということは、糖質制限の初心者が慣れないケトン体代謝をスムーズに回すためにも非常に重要な成分だということはよく言われている話です。

そんな鉄に関してですが、「とにかく鉄をたくさん摂ればよい」と結論づけるのは少し待ってもらいたいと思います。
                         
                

続きを読む

                 
        

オートファジーの働きは幅広い

category - お勉強
2020/ 06/ 22
                 
前回紹介した実験医学増刊「食と健康を結ぶメディカルサイエンス」の中には、

『”食”とオートファジー』と題する記事も書かれており、日頃よりオートファジーを非常に重要視している私は興味深く読んでみることにしました。



実験医学増刊 Vol.38 No.10 食と健康を結ぶメディカルサイエンス〜生体防御系を亢進し、健康の維持に働く分子機構 (日本語) 単行本 – 2020/6/8
内田 浩二 (編集)


この特集を読んで、オートファジーとはシンプルに「タンパク質のリサイクルシステム」としていた私の理解がアップデートされることになりました。
                         
                

続きを読む

                 
        

新型コロナウイルスとACE2に関する私の意見

category - お勉強
2020/ 04/ 06
                 
新型コロナウイルスが「ACE2」というものを介して感染するという情報があります。

この話、大変にややこしいので整理したいと思いますが、まず「アンギオテンシン変換酵素(angiotensin-converting enzyme;ACE)」という酵素が人体にはあります。

この酵素は「アンジオテンシンⅡ」という主として昇圧に関わる物質の産生に関与している酵素です。

このACEという酵素を阻害する「ACE阻害薬(ACEI)」や、アンジオテンシンⅡが作用するための受容体を阻害する「アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)」は広く現代医療の中でよく用いられている代表的な降圧薬です。

で、ACE2というのは、そのACEとは違って、昇圧物質のアンジオテンシンⅡを「アンジオテンシン(1-7)」という物質に変換し、この変換によって昇圧物質であるアンジオテンシンⅡの作用が弱まり、

さらにアンジオテンシン(1-7)自体に生体の老化や圧負荷のようなストレスから身体を守る働きがあるとされ、

結果的に身体にとって心不全などの心疾患から身を守る方向へ働きかける酵素であると言われています。
                         
                

続きを読む

                 
        

グルカゴン熟考

category - お勉強
2019/ 08/ 31
                 
近年、糖尿病の病態形成に深く関わっている事が注目されてきている「グルカゴン」という物質があります。

「グルカゴン」とは消化管や膵臓から分泌され、一般的には血糖値を上昇させる作用のあるホルモンとされています。

実は最近の研究では、糖尿病の患者さんは皆多かれ少なかれ高グルカゴン血症、すなわちグルカゴンが分泌され過ぎている現象があるという事がわかり、

インスリンの欠乏もしくはインスリンの作用不足によって起こるとされていた糖尿病の病態は、それ以上にグルカゴンの過剰分泌を正さなければ血糖値のコントロールはできないのではないかという考え方が業界を席巻してきているのです。

その辺りの経緯が詳しく書かれてまとめられている本がありましたので、この度読んでみることにしました。
                         
                

続きを読む

                 
        

タンパク質の節約作用を勘違いしない

category - お勉強
2019/ 04/ 03
                 
糖質にはタンパク質の分解を防ぐエネルギーの節約作用がある。だから糖質制限をしていても筋肉を減らさないために少量の糖質摂取は必要だ」という意見があります。

これは生理学で学ぶ「エネルギーのタンパク質節約作用」と呼ばれる理論で、「食事にタンパク質以外のエネルギーが十分含まれていると,食事タンパク質が効率よく体に同化される」という考え方のことです。

この考え方を元に述べられた上述の意見なわけですが、元の理論にはタンパク質が分解されないために必要なエネルギー源は糖質でなければならないとは一言も書かれていません。

糖質ではなく脂質由来のエネルギー源であっても、エネルギーが確保されていればタンパク質の分解は起こらないのです。なぜならばエネルギーは足りているからです。
                         
                

続きを読む