2016年04月
無償と自己批判
category - イベント参加
2016/
04/
24「本当に情報を広めたいと思うならどうすべきか」
先日、日本脂質栄養学会主催の講演会に参加して参りました。
この学会はコレステロールに対する医療として、スタチン推奨の日本動脈硬化学会と真逆の見解を提示しており、以前から注目しております。
私はスタチンの是非に対して自分の頭で考えた結果、「ほとんどの場合でスタチン非推奨」の結論に行き着ました。
その見解を補強するために、あるいはスタチン推奨が大多数の医療業界の中で、大多数の声に流される事なく強く主張する医師達はどんな人達なのだろうと、
一度は直接お目にかかりたいと思って参加した講演会でした。
そして、参加してみて感じたのは、「日本脂質栄養学会はとても良心的な学会だ」ということです。
先日、日本脂質栄養学会主催の講演会に参加して参りました。
この学会はコレステロールに対する医療として、スタチン推奨の日本動脈硬化学会と真逆の見解を提示しており、以前から注目しております。
私はスタチンの是非に対して自分の頭で考えた結果、「ほとんどの場合でスタチン非推奨」の結論に行き着ました。
その見解を補強するために、あるいはスタチン推奨が大多数の医療業界の中で、大多数の声に流される事なく強く主張する医師達はどんな人達なのだろうと、
一度は直接お目にかかりたいと思って参加した講演会でした。
そして、参加してみて感じたのは、「日本脂質栄養学会はとても良心的な学会だ」ということです。
がんはどうしてできるのか
category - 医療ニュース
2016/
04/
22糖尿病とがんには密接な関係があります。
がんは悪性腫瘍とも言い、「遺伝子変異によって自律的で制御されない増殖を行うようになった細胞集団(腫瘍)のなかで周囲の組織に浸潤し、または転移を起こす腫瘍」と定義されています。
統計的にはがんによる死亡率は1950年代より右肩上がりで増え続け、1980年頃より当時の死因第一位であった脳血管障害に取って代わり一位となり、以後も死因の第一位に君臨し続けている病気です。
糖尿病があると癌になる確率が増えるのは疫学的に明らかですし、
そのメカニズムとしては高血糖が酸化ストレスを介してDNA障害をきたすことや、高血糖とともに高インスリン血症ががん細胞増殖を促すことなどが指摘されています。
そんな中、毎度おなじみケアネットニュースから次のようなニュースが流れてきました。
日本での2型糖尿病に関連するがんを2030年まで予測
供元:ケアネット公開日:2016/04/22
がんは悪性腫瘍とも言い、「遺伝子変異によって自律的で制御されない増殖を行うようになった細胞集団(腫瘍)のなかで周囲の組織に浸潤し、または転移を起こす腫瘍」と定義されています。
統計的にはがんによる死亡率は1950年代より右肩上がりで増え続け、1980年頃より当時の死因第一位であった脳血管障害に取って代わり一位となり、以後も死因の第一位に君臨し続けている病気です。
糖尿病があると癌になる確率が増えるのは疫学的に明らかですし、
そのメカニズムとしては高血糖が酸化ストレスを介してDNA障害をきたすことや、高血糖とともに高インスリン血症ががん細胞増殖を促すことなどが指摘されています。
そんな中、毎度おなじみケアネットニュースから次のようなニュースが流れてきました。
日本での2型糖尿病に関連するがんを2030年まで予測
供元:ケアネット公開日:2016/04/22
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- がんはどうしてできるのか (2016/04/22)
苦難を乗り越えるために
category - おすすめ本
2016/
04/
20当ブログでは「自分で考える力」に重きを置いています。
先日は科学、哲学、宗教は「人間とは何か」について考える共通点がありながら、
それぞれにスタンスの違いがあり、永遠に考え続けるという哲学のスタンスに私は強い共感を覚えるという内容を記事にしました。
また糖質制限はなぜ効くのかという理屈を論理的に説明できるので科学的です。
科学というツールは揺さぶられようのない厳然たる事実として存在するので、何かを考えていく時に非常に役に立ちますし、他者へ説明する時の説得力もあります。
一方で事実はどうであれ、信じる所から出発する宗教に関しては「自分で考える」という視点と逆行している感じがするので、
3つのアプローチ法の中でも最も消極的なイメージを持っていました。
しかし、先日とある宗教書の存在を知ってから宗教に対する私の捉え方が変わりつつあります。
植物の不要物が動物の必要物となる
category - 漢方のこと
2016/
04/
12先日漢方の勉強会に参加して来ました。
一般的には漢方薬を処方はすれど、本格的には漢方を勉強していないもしくは漢方に興味がない医師の方が多数派だと思いますが、
漢方の勉強会というのは参加してみるとわかりますが、とても面白いんです。
何がそんなに面白いのかといいますと、その理由は大きく2点あると私は思います。
一つは漢方の講演会ではたいていの講師の先生が、どんな症状であっても相談すれば何らかの打開策を提案してくれるということ、
もう一つは漢方以外の様々な雑学を教えてもらえるという事です。
漢方を使いこなし、そして人に説明できるようになるには多大な努力を要する作業です。
言ってみればただひたすら効くという経験を積み重ねた漢方を、まだ誰も考えたことのない独自の方法で人に納得させるように説明できる所まで昇華させる必要があるわけですから、
漢方の古典を読むだけでは事足りず、科学的な視点や関係しそうな様々な事柄について幅広く知識を集める必要がありますので、
漢方で人にしゃべられる域まで到達した先生は概して博学かつ診療経験豊富です。
一般的には漢方薬を処方はすれど、本格的には漢方を勉強していないもしくは漢方に興味がない医師の方が多数派だと思いますが、
漢方の勉強会というのは参加してみるとわかりますが、とても面白いんです。
何がそんなに面白いのかといいますと、その理由は大きく2点あると私は思います。
一つは漢方の講演会ではたいていの講師の先生が、どんな症状であっても相談すれば何らかの打開策を提案してくれるということ、
もう一つは漢方以外の様々な雑学を教えてもらえるという事です。
漢方を使いこなし、そして人に説明できるようになるには多大な努力を要する作業です。
言ってみればただひたすら効くという経験を積み重ねた漢方を、まだ誰も考えたことのない独自の方法で人に納得させるように説明できる所まで昇華させる必要があるわけですから、
漢方の古典を読むだけでは事足りず、科学的な視点や関係しそうな様々な事柄について幅広く知識を集める必要がありますので、
漢方で人にしゃべられる域まで到達した先生は概して博学かつ診療経験豊富です。
絶食中は点滴でエネルギーを補わない
category - 普段の診療より
2016/
04/
08世の中に絶食療法を経験した事のある医師はどれほどいるでしょうか。
断定するわけではありませんが、普通に考えればおそらくごく少数派だと思います。
しかし患者に絶食をさせる医師は圧倒的に多数です。
高齢化に伴い嚥下機能が低下し誤嚥性肺炎をきたす患者は増えましたし、
消化器の内視鏡検査前や手術に際して絶食を指示される場面は多数存在するからです。
絶食の経験がない医師が、患者に絶食を指示する場合、はたしてその医師の中にはどういう考えが浮かんでいるでしょうか。
1日3食食べる事が当たり前という考えの中で絶食を捉えるので、
おそらく絶食中のエネルギーを点滴で補わなければならないという発想に及んでいると思います。
しかし、点滴でエネルギーを補うという行為は非生理的で非常に不自然な行為だという事を知っておく必要があります。
断定するわけではありませんが、普通に考えればおそらくごく少数派だと思います。
しかし患者に絶食をさせる医師は圧倒的に多数です。
高齢化に伴い嚥下機能が低下し誤嚥性肺炎をきたす患者は増えましたし、
消化器の内視鏡検査前や手術に際して絶食を指示される場面は多数存在するからです。
絶食の経験がない医師が、患者に絶食を指示する場合、はたしてその医師の中にはどういう考えが浮かんでいるでしょうか。
1日3食食べる事が当たり前という考えの中で絶食を捉えるので、
おそらく絶食中のエネルギーを点滴で補わなければならないという発想に及んでいると思います。
しかし、点滴でエネルギーを補うという行為は非生理的で非常に不自然な行為だという事を知っておく必要があります。