朗読カフェの魅力
2019/05/07 00:00:01 |
イベント参加 |
コメント:4件
ゴールデンウイークの後半は「第93回かごしま朗読cafe in シフォンシフォン」というイベントに参加して参りました。
「読書会」と呼ばれる集まりの一種で、10数名の参加者が集まって、希望者がそれぞれのおすすめの本を持ちより、
その本のおすすめポイントを紹介するとともに、制限時間5分間を目安に本の一部を朗読して参加者同士で交流・情報交換をするというものです。
私も本が好きな人間なので、この会に興味を惹かれ、
知っている人はほとんどいない状況ではありましたが、勇気を出して参加してみることにしました。 結論から言うと、いろいろな意味で勉強になる良い機会となりました。
また私が大変興味を持っている哲学カフェとも通じる部分があるような気がしました。
どういうことかと言いますと、この会では必ずしも朗読をしなければならないわけではありません。ただ参加して他の方々の朗読を聞いているだけでもよいのです。
それだけでも様々な方々が様々な立場から選書し、それぞれの独特の表現力で読まれる文章は、聞いているだけでも十分有意義であるはずです。
哲学カフェでも発言を強制しません。それでいて発言しない人が損をするかと言われたらそんなことはありません。
しゃべりたい人、聞いていたい人、そこには多様な価値観があるはずです。その価値観の違いをそのまま受容し、誰も損をしない環境を提供している所が、哲学カフェと朗読カフェに共通する点ではないかとまず感じました。
さて、それ以外のメリットとして、5分という短い時間ではありますが、
誰かに本を紹介するというスタンスをとることで、自分の書棚で埋もれている本を読もうという動機付けにもなるという事があります。
朗読をしてもしなくても損をしないと言ったばかりですが、個人的には朗読カフェの場合は朗読をした方が圧倒的に得をすると思います。
5分という時間設定がまた絶妙です。その時間内でその本の良い所を紹介し、気に行った箇所を読み切るというのを成し遂げるには付け焼刃的に読んだ本で行うのは難しいと思います。
従って朗読をしようと思えば、本をしっかりと読み込もうという動機が強まりますし、それをうまく成し遂げることができれば他者貢献感も高まります。
今回参加した朗読カフェでは、全員の朗読が終わった後で、もう一度聞きたい朗読者を投票で1名決めるというリクエストシステムも導入されていましたので、
リクエストを目指すためにプレゼン能力や朗読力を高めようという意欲へもつながる可能性もあります。
また、いつも本を選ぶ時は、当たり前ですが、自分の頭だけで考えて好みの本を選ぶことになります。
ところがこうした朗読カフェに参加すれば、老若男女、様々な職業、様々な環境の方々がそれぞれの立場で読みたいと選んだ本にたくさん触れ合うことができます。
自分だけで考えていれば絶対に選ばなかったであろう実は魅力にあふれた本に触れることができて、自分でも気づかなかった新たな興味を発掘できたり、セレンディピティを期待したりできるメリットもあると思いました。
それから会の最初には、アイスブレーキングとして、簡単な自己紹介と今朝何を食べたか、そしてカードを一枚引いてそれに答えるというのを各自1分程度で行うという時間もありました。
カードの内容はランダムで「今日の気持ちを川柳で表現すると?」とか「失恋から立ち直るためのコツは?」とか様々でした。
常連さんも多いように見受けられましたが、初参加で私のように緊張して参加した者にとっても、これは少し緊張をほぐしてくれるよい工夫だと感じました。
主催者にかかる負担もそこまで大きなものでもなさそうなので、自分もやろうと思えばやれるかもしれない気持ちとなり、こうした交流の場をいかに円滑に運営するかという点においても大変参考になりました。
最近、自分の生活の限られたコミュニティを積極的に広げていく重要性を強く感じています。
私が知られていないのであれば、知られるように自ら努力すればよいのです。
そしてその交流は、異業種であればどうしても最初の抵抗はありますが、それを超えて得られる価値は慣れたコミュニティ以上のものがあるとも感じます。
それでも全く興味のない分野のコミュニティに入っていくことは難しいのでしょうけれど、
少しでも興味がある企画がある場合は、知り合いがいなくとも勇気を出して参加していきたいと思いました。
たがしゅう
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プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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No title
先生が紹介した本が気になります。
どのような本だったのですか?
読書会には参加したことがありました。
この会は課題本を読み、それぞれの感想を発表する会でした。
朗読会なるものもあるのですね。
Re: タイトルなし
御質問頂き有難うございます。
> 朗読会と言うのはあくまでも書籍としては小説と言うカテゴリーになるんでしょうか?例えばドキュメンタリー本等の朗読はだめなのでしょうね?
私が今回参加した朗読会では、ジャンルは何でもありということでした。
小説から、絵本から、ビジネス書から、はたまた映画のパンフレットまで、とにかく自分がいいと思った本(書物?)を紹介し合うというスタイルでした。その辺りは朗読会の主催者によって多少の違いはあるかもしれませんね。
Re: No title
御質問頂き有難うございます。
> 先生が紹介した本が気になります。
> どのような本だったのですか?
私が今回朗読紹介したのは、過去にブログでも紹介したこちらの本です。
すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法 単行本(ソフトカバー) – 2016/7/27
菅原洋平 (著)
2017年7月1日(土)の本ブログ記事
「自分で仕事の限界を決めない」
https://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-1014.html
も御参照下さい。
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