内省し自分に合うグループを考える
2018/01/09 00:00:01 |
ふと思った事 |
コメント:6件
昨日紹介した本「孤独をたのしむ力」から私が印象に残った箇所を紹介します。
今回紹介するのは「グループ化がはらむ危険性」についての記載です。
糖質制限にまつわっては様々なグループが出来上がっている現状があると思います。
〇〇先生派とか、〇〇方式とか、その呼び名は様々です。Facebookの世界にも様々なグループがあると思います。
私は別にグループを作ること自体が悪いこととは思いません。
ただグループを作るとどのようなデメリットがあるかについては知っておいても損はないと思います。 人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力 単行本(ソフトカバー) – 2017/11/2
午堂 登紀雄 (著)
(以下、p99より引用)
どのグループに所属してもなぜか孤独感を感じるという人は、
繰り返しになりますが、本当の自分を出さず、周りに合わせて自分を抑えているからです。
あるいは、自分の性格や考え方の傾向と乖離があるグループに、無理して所属しているからです。
そしてそれは、職業や会社での選択でも当てはまります。
しかし、今の職場でいきなり本当の自分を出せる人はそう多くないと思います。
自分の職場でのキャラクターが本当の自分とは違う形で固定化してしまうと、なかなか抜け出せないものです。
また、価値観の違う人たちばかりで苦手とはいっても、職場での人間関係は自分では変えられません。
そんなときは、やはり転職してオールリセットすることです。
(中略)
特に人間関係の苦痛は人生の苦痛に匹敵するストレスですから、
本当につらければ、転職してでも抜け出す価値があります。
だからなのか、転職理由のトップはいつの時代も「職場の人間関係」です。
ただし、安易な転職は、どこに行ってもまた同じことを繰り返すジョブホッパーに陥る危険性をはらんでいます。
そこで、今までの自分のどういう振る舞いや価値観が、いまの居心地の悪い環境につながっているのかを振り返ったり、
自分の性格と苦手な人間関係、望ましい人間関係について、自分自身でよく分析し把握しておくことです。
それは「会社や上司、周囲が〇〇してくれなかったから」などという依存にもとづいたものではなく、
「自分はどういう仕事、どういう働き方、どういう価値観の人たちと仕事をするのが望ましいのと感じるか。そのためには、自分をどういうあり方・環境に持っていく必要があるか」という、もっと積極的な発想です。
周りが変わるのを待つのではなく、自分自身で意思決定し、自ら動いていくこと。
自分が快適だと思える人間関係のあり方をよく知ったうえで転職活動をすることです。
孤独力の高い人は、自分の対人関係の傾向をよく把握しています。
その能力は、自分の性格にマッチした職業選択につながり、それは結局、満足度の高い人生になりやすいと言えます。
(引用、ここまで)
私はグループ作りにおいて最も大切なことは、「いつでもやめられる気構えを持つこと」だと考えています。
さもなくば入った当初はよくとも、いつの間にか合わない人間関係を強いられるということになりかねないからです。
勿論他人同士が関わり合いグループを作る以上、グループの中で全てが自分の思い通りなどという条件はありえません。
あったとしてもその時点で自分が気付いていないだけで、グループ参加者に無理をかけている可能性が極めて高いと思います。
だからグループに適応するためのある程度の気遣いや努力は行うべきだと思いますが、
努力をしても解決できない人間関係の問題がある場合は、引用文のようにグループを離脱して然るべきだと私は思いますし、
そういう気構えを持ってグループに所属するべきだと思います。
逆に言えば、そういう気構えを持っているにも関わらずやめずに済んでいるグループこそが自分にとって本当に必要なグループなのではないでしょうか。
そして本当に必要なグループを見つけるためには、自分にはどういうグループが必要なのか、ひとりきりの時間で十分に内省しておくべきと思います。
さもなくば自分にとって良いグループに所属できるかどうかは運次第ということになってしまいまい、
まさにグループに合うかどうかを他人のせいにするジョブホッパーのような悪循環に陥りやすくなってしまうと思います。
私の場合はパーソナルスペースが侵害されるグループはそれだけで私の肌には合いません。
また何かを強制したりされたりというグループも私には無理です。それが予想されるグループには最初から所属しないよう心がけます。
勿論それが最初はわからず後からわかってきた場合には心置きなくグループを離れます。
そのような気構えでいることが適切なグループ選択へつながるのではないかと、
私は考える次第です。
たがしゅう
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
1人ひとりの個性があるので
5年ほど前に健康診断で肝臓の数値が悪かったこときっかけに始めたのが糖質制限です。
最初は減量が目的で、そのあと一緒に始めたカミさんも順調に痩せはしましたが、私とどうも体感が違うらしい、ということにおぼろげながら気づき、その頃に江部先生の本やら夏井先生のサイトを中心に関連する書籍やネットで読める論文の抄録などを自分で学び、某新聞社の掲示板で(ほぼ論争気味に)意見を述べたことが自分の今のベースになっていると思います。
正直な話、Facebookのグループは、有益な情報もありますが、自分で必死になって得た情報をアップデートする感じではなかったです。
カミさんは肥満や糖尿病治療よりも、どちらかというと低血糖症の治療に近い方たちのやり方が合いそうなので、「オーソモレキュラー」がベースになるグループの情報は参考にしています。
私のように、人見知りが激しく、他人と交わって情報交換するより、自分が重要だと思う課題に対して書籍やネットで関連する情報を調べるのが性に合っている方もいれば、人と人との交わりで自分の行動を変わつて行く方もいて、人それぞれなのだなぁ、と思います。
私としては、ことあるごとにきずなを確かめ合ったり、圧力団体のような一員として所属するよりも、適度な距離を保って、ゆるくつながる方が向いているように思います。
※一部修正しました。
Re: 1人ひとりの個性があるので
コメント頂き有難うございます。
> 私とどうも体感が違うらしい、ということにおぼろげながら気づき、…
> 正直な話、Facebookのグループは、有益な情報もありますが、自分で必死になって得た情報をアップデートする感じではなかったです。
自分で考える姿勢がおありで素晴らしいと思います。
情報化社会においては浴びる程にあふれる情報を取捨選択する能力がとても大切であるように思います。
> 私としては、適度な距離を保って、ゆるくつながる方が向いているように思います。
そのように自分に合うグループとの関わり方をきちんと認識しておくことはとても大切なことだと思います。
No title
糖質制限に関しないことで
恐縮ですが、
自分の「他人への嫉妬心」の対応、なだめ方など
どうされているのか、、とふと思いました。
嫉妬なんか、ないよ、抱いたことないよ~
と言われるならそれは素晴らしいことですが。。
先生や皆さま、どうされているのか
知りたくて投稿しました。
「あきらめる、競争しない」これができればいいのですが、、
この間も事件があったように
(競争相手の選手に「禁止薬」を混ぜたとか、、)
ブログに不適切であれば
削除願います。
よろしくお願いします。
Re: No title
御質問頂き有難うございます。
> 自分の「他人への嫉妬心」の対応、なだめ方など
> どうされているのか
嫉妬は自然な感情で、ある程度は許容されますし、うまく使えば自分のモチベーションアップにもつながると思います。
2015年2月10日(火)の本ブログ記事
「ネガティブな感情も有意義」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-571.html
も御参照下さい。
そう言えば最近は昔ほど強い嫉妬の感情を抱かなくなったように思います。
例えば、美男美女カップルを見ていたら若干の嫉妬の感情は湧きますが、「そういう女性に好かれるための努力をして来なかった自分とは縁がなかっただけ、自分と縁のある女性と出会えるよう自分にできる事を続けていこう」という風に考えて私の場合は心は落ち着きます。
ありがとうございます!
そしてご紹介された記事も改めて読んでみました。
なるほどですね、、
嫉妬やねたみを感じたら
相手に向けず、自分に何かを知らせてくれる、、
と思い、考えてみることにします。
嫉妬をするのも、されるのも
気を付けないと(笑)
親しい人には糖質制限してほしいのに、
聞き入れてもらえなく、、
でも、敵対心をあらわにしてくる嫌な人は
何も言わずとも自ら糖質制限しています(笑)
→そのことにどうも不愉快に感じます(笑)
世の中、自分の思う通りには行きませんね。
Re: ありがとうございます!
コメント頂き有難うございます。
他者のコントロールはできませんが、自分のコントロールは自分次第でいくらでも可能です。
そこに目を向けるとよいと思います。
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