人に教えることの魅力
2017/12/19 00:00:01 |
ふと思った事 |
コメント:5件
私は院内で勉強会を月に1-2回ペースで自主的に開催しています。
テーマは糖質制限だけでなく、マインドフルネス、音楽療法、腹臥位療法、冷え症についてなどその時々に応じて様々です。
これを繰り返すことで自分の知識が整理されることや、プレゼンの技術を向上させることに加え、
勿論院内のスタッフにも情報と刺激を与えて、さらに良い仕事をしてもらうようになることも期待しています。
あわよくば私だけではなく、他のスタッフからも自主的に発表したいという声が上がればと思っておりましたが、
半年近く続けてきて、誰からもそのような声が上がってこないのが実情です。
察するに「そんな大変なことはたがしゅう先生にしかできない。自分なんかに発表は無理だ」と思われているのかもしれません。 もしも内心はそんな勉強会なんかに興味はないから勝手にやってくれと思っている人がいるなら、その人に対して私がかける言葉はありませんが、
自分なんかに人に教えることなんて無理だと思っている人には伝えたいことがあります。
それは「人を教えるのに早すぎるということはない」ということです。
人に教えるのが無理だと思う理由の一つに、「自分が未熟だ」と思っていることがあると思いますが、
人はそれぞれの立場でそれぞれの人生を生きています。自分の人生でこそ感じられた事柄には他者に教える価値があります。要はそれに気づくかどうかです。
どれだけ優秀な教育者も最初は皆未熟でした。だから未熟であることは人を教えられない理由にはなりません。
それでも未熟だと教えるのに失敗するし、失敗するのは恥ずかしいという人もいるかもしれません。
しかしもしもあなたが逆の立場で、未熟で失敗しながらも一生懸命発表しようとしている後輩を上司の立場で見たらどう思うでしょうか。
微笑ましくも応援し、失敗したとしてもフォローして、次へとつながるようにサポートするのではないでしょうか。
失敗を重ね、その都度改善させていく事が未熟を抜け出す唯一の方法です。
逆に言えば、失敗をおそれそのまま何もしない人はいつまでたっても未熟のままで、あなたが人に教えられるようになる理想の日はいつまで待ってもやって来ません。
従って、失敗してしまうことも人に教えられない理由にはなりません。
それがわかれば誰にでも「人に教えられる能力」はあるということになりますが、
もう一つ大切なことは、人に教えることは誰かのためでもあり、自分のためでもあるということをしっかり認識するべきだということです。
自分の将来にもつながり、誰かの役にも立てるということ。
それは素晴らしいことだと思いませんか?
あとは自分の今までの経験から、あるいは自分の経験でリーチできる新しい情報から、
どれを選んで、誰に何を教えるかを選ぶだけです。
たがしゅう
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プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
たがしゅう先生のおもいが伝わるといいですね。
私は人前に出ると上がってしまうし、
人からの評価が怖くて、人前にたって教えるの無理だなって思ってしまいます。
人の前にたって何かを発表することで
自身につながって自分の経験にもなるのかなって思いました。
人前にたって何か発表したい気持ちになりました。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
例えば病気の辛さを経験し、それをそのままにしていれば辛いままですが、
その辛さを誰かに伝え教えることで、その経験が別の誰かのためにへと好転することもあります。
私がまさにそうでした。私はブログなどを通じて肥満やうつ病になって感じた経験を人に伝えることをしていなければ、私の中でただの負の思い出として留まっていただけであろうと思います。
No title
私も若い時には教壇に立つと緊張しました。しかしコツをつかんで何ともなくなり、今では楽しいと思えます。
それは必要な知識を伝えつつも皆さんに楽しんでもらおう、という意識を持つようになってからの事です。
具体的には私の歯科診療での失敗談や感じた事を無機質な教科書の内容に付け加える。そして、すべてのヒトに興味を持ってもらおう、と思いながらマイクを持ちます。
講義する時には遠慮しない、自分は未熟だなんて思わず堂々と振る舞う・・これも若い頃、前に踏み出すための考え方のベースとなった発想なのです。
私が若い頃に出会った学生さんがたと現在では友達付き合いできるヒトが数人いて今も皆で集まります。これは私が喜んでもらえる講義を続けてきた故の財産だと自負しています・・手前味噌ですが。ですから年々講義の質の向上を追求しています。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
それはまさに栗田さんが教育を単なる仕事としてではなく、貢献感を持って取り組んでこられた賜物と思います。
教え子が先生を慕って今でも交流を求めてくれる、それはとても幸せなことですね。
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