やせていれば良いというものでもない
2014/06/18 00:01:00 |
ふと思った事 |
コメント:9件
これまでさまざまなダイエットに興味は持ってきたものの,
どれもうまくやせないし,続かないという中で,
糖質制限での減量効果は圧倒的でした.
すぐに効果が出るし,継続するのも難しくありません.
だから,糖質を減らす事が,すべての人に共通する減量のための共通原理だと私は考えています.
しかし世の中には糖質制限以外のダイエットもいろいろありますし,
糖質制限を否定していても実際やせているという人も確かにいらっしゃいます.
これは一体どういうことなのでしょうか. というのは本当に糖質を減らすことがやせるための共通原理であるのならば,
糖質制限をしていないダイエッターの人は皆太っているはずですが,実際はそうなってはいないと思います.
この理由は,糖質を摂っても太る人と太らない人がいるということにあると思います.
糖質の害は非常に多面的であり,
太るというのは,その害のマジョリティだという事にすぎません.
糖質を摂っても太らない人は,その代わりにめまいや頭痛,あるいはイライラや不眠,様々な悪影響を受けているというのが私の考えです.
だから,糖質制限をしていなくてもやせている人はたくさんいるのであって,
健康かどうかという意味では,やせている人が必ずしも健康であるとは限りません.
しかしダイエットという軸で考えた時には,
やせている事のみがそれがうまくいったかどうかを示す判断基準になります.
だから,やせることさえできれば,たとえそのダイエットに医学的な問題があっても評価はされますし,
また,どのダイエットの提唱者も自分のダイエットが正しいと信じて疑わないと思います.
しかし,もっと本質を見ないといけません.
私は太った人も,やせている人もすべからく糖質は制限すべきだと考えています.
本当に大事な事は,やせることではなく,
健康的で居続けるためにもっともふさわしい状態を保つことだと思うからです.
ダイエットの方法を提唱する人がたとえやせていたとしても,
その理論を鵜呑みにすることはせず,
正しいかどうかを「自分の頭で考える」ようにしていきたいですね.
たがしゅう
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プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
食事制限
おそらく『食塩感受性』がないと思われます。年齢からいって、今から本態性高血圧になることはないでしょう
だからといって他人に「食塩制限をしなくてもいい」とは絶対に言いませんし、食塩摂取が過剰にならないように気をつけています
たがしゅう先生が「太った人も、やせている人もすべからく糖質は制限すべき」と考えているように、「血圧が高い人も、低い人もすべからく食塩は制限すべき」と考えています
Re: 食事制限
コメント頂き有難うございます。
ヒトの多様性をきちんと認識して診療に当たる事が重要だという事ですね。
当たり前の事のようですが、糖質制限を単なるダイエットだと捕らえてしまうとその事を見過ごしてしまいます。食塩に対する対応も多様性を意識して対応しなければならないと思います。
こんにちは、よく読ませてもらってます
Re: こんにちは、よく読ませてもらってます
御質問頂き有難うございます。
> ハードな運動には糖質が必要なきがします。
糖質摂取が一種のドーピングと考えれば、
短期決戦のスポーツではある程度有益となる可能性はあると思います。
しかし、マラソンやサッカーなど長時間の運動が必要とされるスポーツでは、糖質は邪魔になると思います。燃費の良い脂質エネルギーが有効に使えないからです。
さらにプロレベルのスポーツでは、体操でも糖質制限は有効なようです。
2013年9月16日(月)の本ブログ記事
「ケトン食のアスリートへの影響」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-21.html
も御参照下さい。
ちなみに、「糖質制限しているとラストスパートが効かなくなるのか?」という疑問に対して、
ジムでバイク1時間漕いだ後、最後の1分全力で漕ぐという人体実験をしてみたことがありますが、
きちんとラストスパートはかける事ができました。
そうした事を総合的に見て、スポーツにも基本的に糖質は不要と私は考えています。
No title
糖質摂取=ドーピングに自分も同感です。ただし血糖値の上下は個人差が大きいでしょうから、タイミングをはずすと勝負時に血糖値が下降して悲惨なことになりますね。
逆にいえばたくさんの糖質摂取でもなんともない強靭な内臓をお持ちの方だけがスポーツマンとして成功してるのかもしれません。これはまたイップスのような熟練した選手に訪れる精神的スランプにも関連があるかも知れませんね。
ただ、スポーツマンにとっての敵である肥満予防、外傷や筋肉痛からの回復を考えても糖質制限は素晴らしいと思います。
Re: No title
コメント頂き有難うございます.
> スポーツマンにとっての敵である肥満予防、外傷や筋肉痛からの回復を考えても糖質制限は素晴らしいと思います。
ですね.私もスポーツに糖質制限,大いに推奨します.
No title
いつも拝見しています。
45歳男。3ヶ月前から糖質制限をはじめました。健康状態良好でしたが夏井先生の著作を読んで興味をもち糖質制限をはじめました。はじめると倦怠感等の症状も皆無となり、肌が綺麗になったり、無理しても疲れなくなりました。そして自他共に益々健康になりました。
ところが現在身長178体重62体脂肪14です。糖質制限前では体重60で体脂肪10以下でした。糖質制限をはじめ摂取カロリーを大幅に増やしたところ体脂肪がどんどん増えていき、現在に至っています。
痩せすぎが正常になったのか?と思っていたのですが短期間にあまりの体脂肪の増加に驚いています。糖質制限で得た健康は嬉しいのですが、このまま体脂肪、体重増加し続けるのではないかという不安があります。
カロリー制限、脂質制限は無意味とわかっていても気になります。今後どのように糖質制限をすれば良いでしょうか。
細かい状況をご存知ないお方に対しての質問として不適切なのかもしれませんが、先生の意見をお聞きしたいのです。どうぞよろしくお願いします
Re: No title
コメント頂き有難うございます.
糖質制限は単にやせるだけの方法ではなく,標準体重に近づき体調がよくなる食事療法です.
身長178cmの方の計算上の理想体重は69.7kgですので,栗田さんの場合は糖質制限をする事でそれに近づいていく事が予想されますので,予想通りの経過をたどっていると思います.
もし体重が標準体重に近づくのが嫌なのであれば,糖質制限をすべきではないかもしれません.
どうすべきかは栗田さんの価値観次第だと思いますが,
仮に私の価値観であれば,体調を第一義におき,体重は二の次としますので,そのまま糖質制限を続行します.御参考までに.
No title
早々にお返事いただき、有難うございました。
不思議と顔やウエスト等の外見上、体重増加したように見えません(感じません)ですから健康第一で糖質制限は継続します。糖新生のメカニズム等、自分なりに「糖質制限」を理解して進めていますので自信をもって続けられそうです。後押ししていただいたようなカタチに感謝します
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