栄養士よ,今こそ立ち上がれ
2014/06/17 00:01:00 |
よくないと思うこと |
コメント:22件
糖質制限の理論を知ってというものの,
人の健康を考える上で栄養というものが極めて大事だということをひしひしと感じています.
その専門家である栄養士の果たす役割もまた極めて大きいです.
医師よりも高い地位が与えられてしかるべきとさえ感じます.
しかしその栄養士の大半がこぞって糖質制限を批判しているというのが,悲しいかな今の現状なのです.
そして,先日紹介した糖質制限批判雑誌においても栄養士が参加しています.
ゆほびか 2014年 07月号 [雑誌]
大学教授が10kg減!ご飯・パン・パスタもOK!
糖質を食べてもこうすればやせる
20年の追跡調査で判明!「糖質を食べたほうが長生き」 文章を書いているのは,管理栄養士の伊達友美さんです.以前も本ブログで紹介した方です.
その時の記事では,「食べてやせる方法」と称して
肉や良質の脂の摂取の必要性を説きながら,
「主食にご飯を選ぶべし」という賛同できない見解も示されているということで,
栄養士さんと言えど,すべてを鵜呑みにしてはいけないという私の考えをつづりました.
その伊達栄養士ですが,今回の文章で糖質制限否定派だという事がわかりました.
栄養士さんの中では,カロリーにこだわらない先進的な考えを持っていそうだっただけに,
「やはりそういうスタンスだったのか…」と残念な思いです.
どういう事をおっしゃっているのかを少し引用してみます.
(以下,引用)
【糖質制限ダイエットは日本の女性には合わない】
最近は糖質制限が話題になり,ダイエットするには糖質制限が不可欠であるかのように言われることもあります.
しかし,もともと「糖質オフ」というやり方は,必要な人もいますが,合う人と合わない人がいるでしょう.
世の中にあるいろいろなダイエット法を大まかに分類・判断するヒントとして,「もともとの提唱者が男性なら男性に,女性なら女性に合う」という傾向があります.
糖質制限は,提唱者が皆さん男性なので,基本的には男性に合いやすい方法です.
もっといえば,そのルーツはアメリカにあり,「超肥満の欧米人向け」とも言えます.
肥満した欧米人は,肉を食べている印象が強いかもしれませんが,
実はさまざまなソースなど,調味料や加工食品に,コーンシロップという非常に吸収されやすい糖が使われています.
これは,異性化糖と呼ばれるもので,砂糖より吸収されやすく体脂肪になりやすいのです.
欧米人の超肥満の原因は,この糖のとりすぎなので,糖質制限が合っているというわけです.
日本では,事情がまったく違います.
近年,日本人は急速に米を食べなくなり,現在の米の消費量は昭和20年代の半分くらいになっています.
米を食べなくなるとともに,日本には肥満とメタボが増えてきたのです.
この状況で糖質オフをし,ご飯を食べないようにするのはまったくの逆効果でしょう.
日本人のダイエットの基本は,「ご飯,みそ汁,おかず」という伝統的な日本食をとること.
これを基本に旬のものをおいしく食べれば,
そもそも太りにくく,太っている人もやせていきます.
(引用,ここまで)
伊達栄養士は,糖質制限を「欧米の超肥満男性向けのダイエット法」と認識しているようです.
もしも糖質制限が単なるダイエット法ならば,確かに提唱者が男性なら自分の経験を語るが故に,男性向けの内容に偏るかもしれません.
しかし糖質制限は糖尿病の治療食として端を発しており,ダイエット(減量)はその副産物に過ぎません.
もっと言えば,人類共通の健康を保つための基本原理が糖質制限ですので,
性別は関係ありません.実際,女性で糖質制限がうまくいっている人を私は何人も知っています.
そして米を食べなくなったせいで,肥満やメタボが増えてきたという見解についても,
過去ブログで批判させて頂いたように,まったくの誤解だと言えます.
実際には炭水化物量はそんなに減っていないのに,肥満,メタボは増え続けているのです.
そもそも伊達栄養士,ごはんやパン・パスタの糖質を別物と扱っておられますが,
ごはんだろうとパンだろうと,パスタだろうと糖質であれば食べればブドウ糖まで分解されて吸収されるので,
栄養学的にみれば同じ影響を与える食べものです.
日本人は,「ご飯,みそ汁,おかずが基本」という固定観念から離れられないために,
はたからみるとおかしな理論が展開されてしまうのです.
従来の栄養学は、リフォームではもはや対応しきれません.
抜本的な建て直しが必要だと私は感じています.
栄養士としてそこまで思い切った事をやる勇気がない,という方が多いかもしれません.
しかし栄養士さん達,よく考えてみて下さい.
あなたがなぜ栄養士になろうと思ったのか,を.
きっと多かれ少なかれ,栄養から患者さんの健康を守ってあげたいという想いがあったはずで,
従来の栄養学を守るためではなかったはずです.
ならばやるべきことは一つではないでしょうか.
こんな事を私は書いていますが,
糖質制限を通じて患者さんを真に守ろうとする栄養士の方は応援します.
今こそ立ち上がってほしいと心より願います.
たがしゅう
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
きっと そうであろうが固定化
Re: きっと そうであろうが固定化
コメント頂き有難うございます。
御指摘のように、統計に現れない食生活の実態というものがあると思います。
そういうところにも気を配るのも栄養士さんに必要な視点だと思いますし、
自分の食生活の細かいところまでわかるのは何と言っても自分自身です。
私は栄養士ではありませんが、栄養士の視点は持つように日頃から心がけています。ただし、従来の栄養学を疑いながらの学習なのでなかなか大変な作業です。しかしそうすべきだと感じています。
いつもありがとうございます
M大学病院
昨年糖尿と診断を受け、幸いすぐ江部先生の本に出逢い、糖質制限の意思をかため、かかりつけ医は、有名な大学病院ならと素人考えで決め、治療スタ-ト。
早速栄養士からの指導を受けた際、
従来の糖尿食推奨にガクッときながらも糖質を減らしてゆきたい旨伝えたところ、
いえ、ご飯やパンを必ず摂ってください、大切なのは糖質よりカロリ-なんですね~ の一点張り。
ただそう教わってきただけねというのがみえみえなので、どうしてそう思われるのですか?と聞いてみたかったですが、その気になれず・・
続いて担当となる若い医師の診療となり、ダメもとでも中にはやってみたらと言う医師もいるかもと話してみると・・
私は糖質制限には反対です!と頭ごなしに、しかもなにか語気荒く怒ったようにきっぱりと言い放たれ;
何を根拠にそう言い切るのだろうかと不思議でしたが、こちらの顔も見ずに何回も言うので・・
これを読んで、せっかくだからその時こそなんとか言ってみればいいのにとお感じの方もおいででしょう、しかし
そのかたが、医師として何故反対なのか・或いはただ穏やかに説明しようという真摯な姿勢も微塵もない時点でシラケてしまいました。
もちろん全てではないにしろ有名な大学病院てこんなものか・・と直ちに転院しました。
そのときから患者である自分自身がしっかり考えてゆかねばならないことに目覚めました。
先生
感謝と共にこれからも応援しております。
No title
そのことを前提として読んで頂きたいのですが(つまり、糖質制限を否定する意図はまったくないのですが)、私はこの栄養士さんの主張にも、一部は共感できます。
それは、糖質制限が一番向いているのはメタボの男性だという点です。
日本女性は太っているといっても、さほど太っていないことが多いのです。糖質制限は痩せている人の健康にも良いと思いますが、同時にかなり気をつけてやらないと弊害がでることもあって、糖質制限推進派の主張では、そこが軽視されていると思うからです。
「ローカーボ女子部」のブログを最近拝読し、糖質制限で生理に異常がでた例がとても多いことに驚きました。
そこで体験を語っている女性たちは、決して糖質制限反対派ではなく、自ら実践してみた人ばかりです。
こうした事例は、糖質制限推進の考えのなかでは「カロリー不足」ていどの扱いしか受けていません。
私自身も糖質制限を厳格に行ったら、非常に高カロリー食(一日に肉を600g、全て油で調理して食べる。何にでもオリーブオイルをかける。ナッツを積極的に摂取など)したにもかかわらず、162cmで48キロまで体重が落ちてしまい、生理が止まりました。
いくら食べても痩せてしまいました。
糖質制限を行えば、適正な体重になると言われていますが、そう行かない人もいるのです。「ローカーボ女子ブログ」を読んで、私だけじゃなかったんだと知りました。そういう意味で、ブログでアンケートを行ってくださったりかさんの試みは画期的だと思いますし、大変感謝しております。
糖質制限を広めるには、あまり上手く行っていない事例に、謙虚に目を向けるべきだと思います。それが解決するまでは「誰にでも最高の、夢のような食餌法」とは言えないのではないでしょうか。「女性にはあまり向かない」というのは、そういう事例を知っていれば、出てきてもおかしくない言葉だと思いました。(私は江部先生のおっしゃる「テイラーメイドダイエット」という考え方に賛成です。)
私自身、糖質制限賛成&実践者ですが、もとからたいして太っていない女性は、生理が止まるなどのリスクを負いつつ厳格な糖質制限をするよりも、お菓子のドカ食いや、ご飯のおかわりなどをやめ、運動を心掛ければ、3食ご飯1膳くらいの糖質を目の敵にしなくてもいいのかなと思っています。
Re: いつもありがとうございます
コメント頂き有難うございます。
私も糖質を普通に食べていた頃、どんぶり飯など食べようものならお腹いっぱい食べてしまい胃酸が逆流してくるくらい満腹の状態なのに、それでもまだ満足しきれず甘いものを求めるという事をしていました。それでも食べる事をやめられない自分にほとほと嫌気がさしていました。
今にして思えば、消化が間に合わずお腹いっぱいであってもドーパミンを介して報酬系が刺激され続けていたから食欲が止まらなくなっていたのでしょうね。本当、糖質おそるべしです。
Re: M大学病院
コメント頂き有難うございます。
有名大学だって、そんなものです。
自分自身に勝る主治医はいないと思います。是非とも「自分の頭で」本当の健康について考えていきましょう。
Re: No title
率直な御意見を頂き誠に有難うございます。
「ローカーボ女子部」のブログ、私も読んでみたいと思います。
> 糖質制限を広めるには、あまり上手く行っていない事例に、謙虚に目を向けるべきだと思います。
それは私も同意見です。
しかし、だからといって「糖質もある程度必要だ」とはならないというのが、私の見解です。
いろいろな事を考えると、やはり糖質は少ないに越したことはないと考える方が腑に落ちるからです。
私なら、糖質制限で生理が止まるという現象を見た場合に、糖質再摂取以外の別の方法(例:プチ断食+整腸剤)を模索します。糖質再摂取はじっくり取り組む余裕のない場合のあくまで緊急避難的な対応として私は位置づけます。
あるいは従来の常識も見直す必要もあるかもしれません。例えば、生理が止まるのは体質変換の過渡期を見ているのかもしれませんし、BMIが皆が皆22前後になる必要もないかもしれません。
とはいえ、所詮私は女性の身体の事はわからない人間なので、説得力ゼロかもしれません。
それに細かい食事の内容も、もしかしたら、よくよく見直せば修正すべき点があるのかもしれませんが、そこまでは他人では到底知り得ない事です。
だからこそ、自分の健康には自分で向き合って考えるのが一番だと思うわけです。「糖質もある程度必要」以外の所に答えがないか、是非とも考えてみて頂きたいと私は思います。
少なくとも「伝統」ではない
私も現在糖質制限中で、15キロほど痩せることができました。先生と同じく、ずっと太り続けてきた人生だったので、このような結果が得られて本当に嬉しいです。こういう体験をしたので、糖質制限からは離れられませんね。(まだBMIは25超えてますし)
少なくとも私は、従来の栄養の観点から見ても明らかに糖質過多でしたし、体に全く合わない食事をしていたと思いますし、炭水化物による食欲にいつも苛まれていました。糖質制限に出会わなければ、結果は残せなかったと思います。
ただ一方で、糖質制限のような生活をしなくても普通の体型で、特段健康に異常はない人もいくらでもいますから、まぁそれで良いと思えばいいんじゃない、程度にも思っています。した方がいいのにな、とは思いますけどね。
栄養士の方も、おそらく糖質制限なんてもってのほか、という勉強をされてきたでしょうから、こうなることも仕方ないとも思います。私なぞ先生と違って栄養の知識なんて全くの素人ですから、「糖質制限を否定してくれるな!」とは思っても、「米は必要なんて言うな!」とまでは言えないと思ってます。
ただ、糖質制限否定派の「米を食うのは伝統」「日本は農耕民族」という論調だけは許せません。昔から「白米」を「一日三食」食べて、「砂糖」はどこでも手に入るような伝統などないのですからね。
ここ数十年の事の習慣を伝統と称して糖質制限批判に用いるのは、栄養学以前の全く愚かな事だと思います。
様々な効果を持つ糖質制限を、こんなとんでもない批判で潰されてはいけませんね。私も糖質セイゲニストの一人として応援しております
No title
さて、栄養士というお仕事をしている方々ですが、多くの人は必ずしも理系ではないと思います(数学、物理や化学に疎いという点で)。また生理学、代謝、臨床医学といったことには興味のない人が多い気がします。
与えられた条件で算数(カロリー計算)をして指導する程度の仕事しかしていません。
糖質制限は現代医学のパラダイムシフトです。根源的な部分で「なぜ」を考え今までの教えを覆すほどの人は極めて少数派なのではないでしょうか。医療ピラミッドの中間層ということで自分だけ異を唱えるのも職場で問題になると思いますし。
なので糖質制限を唱えている栄養士の方はリスペクトいたします。
Re: 少なくとも「伝統」ではない
コメント頂き有難うございます.
糖質制限と向き合うスタンスは人それぞれ違ってしかるべきだと思います.緩やかな糖質制限をするのも,厳しい糖質制限をするのも,その人の自由です.
しかしそれを伝える立場の職種が間違った情報を伝えるというのは正さなければなりません.
> ここ数十年の事の習慣を伝統と称して糖質制限批判に用いるのは、栄養学以前の全く愚かな事だと思います。
> 様々な効果を持つ糖質制限を、こんなとんでもない批判で潰されてはいけませんね。
全くその通りだと思います.
Re: No title
コメント頂き有難うございます.
> 糖質制限は現代医学のパラダイムシフトです。根源的な部分で「なぜ」を考え今までの教えを覆すほどの人は極めて少数派なのではないでしょうか。医療ピラミッドの中間層ということで自分だけ異を唱えるのも職場で問題になると思いますし。
> なので糖質制限を唱えている栄養士の方はリスペクトいたします。
そうですね.確かに栄養士さんが自分で行動しにくい状況にあるというのはわかります.
しかしそれは学校でいじめを黙認している生徒と同じ構図だと思います.何もしないのはいじめに加担しているのと同じではないかという気がする,というのは言い過ぎでしょうか.
立ちあがれに賛成です。
栄養士の方々にはチャンスなのではないでしょうか?
糖質制限をスタンダードにする
No title
私も便秘になりました。でも、糖質制限を指導してくれている主治医や栄養士は、「では糖質を増やしましょう」とは言いません。当然です。糖尿の私が糖質を取ったら合併症のリスクががぜん高まります。仮に一時的に糖質を取ることで便秘は解消されても、ずっと糖質を摂取するわけにはいきませんから、根本的な解決にはなりません。
糖質制限をしつつ便秘を解消する方法を探るしかないんですよね。
だから、日本の女性には合わないから、日本人は伝統的にお米を食べるから…という理由であっさり糖質制限をやめられる人は、ある意味うらやましいなあと思います(これ、皮肉です)
実は私、以前は伊達栄養士のダイエット法を参考にして、野菜ジュースをがぶがぶ飲み、お米をバリバリ食べていました。今はそんなこと、恐ろしくてとてもできないですが。
ちなみに私の便秘対策として酪酸菌の処方してもらったのですが、なかなか改善せず……。ところが、栄養士さんに勧められて数か月前から亜麻仁油を摂取し始めたところ、劇的に解消されました。体調も全体的に安定してきたのを感じています。
伊達栄養士は亜麻仁油などの良質の油を勧めているだけに、残念ですね。
ただ、糖質制限で原因不明の体調不良が起こり、不安になる気持ちはよくわかりますので、一緒に原因を探ってくれる医師や栄養士の存在は不可欠だと思うんですよね。
そのためにも、糖質制限が医療界でスタンダードになることを切に望みます。
Re: 立ちあがれに賛成です。
コメント頂き有難うございます。
栄養士の方々には是非とも一歩でも二歩でもいいから、
自分にできる所から意識改革を進めていってほしいと願うばかりです。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
糖質制限して便秘のパターンと下痢のパターンと両方あるようですね。糖質だけで説明しようとすると無理が出ることの一例に当たると思います。
亜麻仁油の話、大変参考になります。なるほど、油の種類を変えてみるというのは有効なアプローチの一つとなりそうですね。
たとえ大筋で糖質制限が正しくとも、それぞれのマイナートラブルに対しては個々の対応が不可欠です。
その謎を解明するために重要な情報は、詳細な食事歴です。
それを一番把握しているのは自分自身です。だからこそ自分で考えるのが一番良いのであって、医師や栄養士はあくまでサポート役だと私は考えています。
幕内秀夫氏の書籍
http://blogs.yahoo.co.jp/makuuchi44/54759211.html
http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2728540
本書では糖質制限は女性に不向きで、男性にはよいとの書き方です
Re: 幕内秀夫氏の書籍
情報を頂き有難うございます.
> 世にも恐ろしい「糖質制限食ダイエット」
とりあえず近所の書店にはまだ置いていませんでしたが,糖質制限推進派医師としていずれチェックしておきたいと思います.
Re:栄養士よ,今こそ立ち上がれ
これまで何度か日本病態栄養学会や日本糖尿病学会の学術総会に参加して,食事療法の『権威』や管理栄養士の方の発表をたくさん聴講してきましたが,糖質制限食に対するあの感情的ともいえる口調には辟易します.
この方々はこれまで;
『食品交換表に記載された食事は,健康人・糖尿病患者・高血圧患者を問わず【すべての日本人の理想の食事】だ』
と言い切ってきた手前,今さら『場合によっては,食品交換表が不適切な場合もある』ということを認められないのでしょう.典型的なのは2013年1月の日本病態栄養学会年次学術総会のMeet the ExpertⅢ-1(2型糖尿病とカーボカウント)にて,I先生が『糖尿病の食事療法にカーボカウントを持ち込むのは,食品交換表の計算が煩雑になるので反対だ』と述べたことですね. つまり患者の健康よりも、食品交換表を守ることの方が何よりも大事だというわけです. この方は今年の日本糖尿病学会学術総会のControversy2『低炭水化物食は有益か有害か?』においても,相変わらず『日本人は農耕民族なのだから米食は必須だ』と主張されていました.日本人の健康を守るために食品交換表や数々の食事療法があるのではなく,食品交換表を【不磨の聖典】(古いか)として守るために日本人が存在しているというわけです.
日本糖尿病学会も,日本病態栄養学会も,多量の炭水化物摂取を奨める現在の『糖尿病標準食』が食後高血糖を発生させていることには、何ら公式見解を示さずに目をそらせたままです. 『糖尿病予備軍や軽度の糖尿病の人は,糖質をたくさん摂って早く重度の糖尿病になりなさい,そうすれば薬で治療してあげますよ』とでも言いたいのでしょうか?
Re: Re:栄養士よ,今こそ立ち上がれ
コメント頂き有難うございます.
いつも江部先生のブログへ投稿されている学会参加の所感,大変興味深く拝読させて頂いております.
> 日本糖尿病学会も,日本病態栄養学会も,多量の炭水化物摂取を奨める現在の『糖尿病標準食』が食後高血糖を発生させていることには、何ら公式見解を示さずに目をそらせたままです. 『糖尿病予備軍や軽度の糖尿病の人は,糖質をたくさん摂って早く重度の糖尿病になりなさい,そうすれば薬で治療してあげますよ』とでも言いたいのでしょうか?
そういう事になってしまっていますよね.
糖質という100%血糖値を上げるとわかっているものを,糖尿病の食事療法のメインとして用いるという大きな矛盾,
そんなことは非専門家でも,素人でもわかる単純な事です.目をそらせばそらすほど問題はこじれていきます,これは糖質制限に限った事ではない世の常だと思います.
No title
私は小さな手術をして、傷の治癒には糖質が邪魔をすると聞き、それがきっかけで糖質制限を始めました。
スタートして初めて、自分が低血糖症であることをしりました。糖質制限により、これまで低血糖症による不定愁訴がほとんどなくなり、本当に救われた1人です。
ただスタート1ヶ月めはマクロビ食から炭水化物を抜いたような食事で、圧倒的にたんぱく質も脂質も足りず、エネルギー不足だったと思います。
2ヶ月半あたりからは、しっかり動物性たんぱく質と脂質を摂取するようになり、ますます調子よくなりました。
10年来通っていた漢方医からは「すっかり健康体」と初めて言われたほどです。目に見えて外見も変わってきましたし、実感することが数知れずあります。
今はまだ、具体的に理想の糖質制限方法が示されず、間違った方法で体調を崩される女性が多いのでは?と感じています。
私は女性は「糖質制限」だけでは、私が最初犯したマクロビから炭水化物を抜いた食事のような栄養もエネルギーも足りない食事を糖質制限食として、続けている女性がかなりいるのでは?と思います。
私は女性は特に「糖質制限」だけでは足りず、MEC食をしっかりと取り入れるという指針をだしてあげることが最重要課題だと思います。糖質制限+MECは女性に最も適していると感じています。
私は栄養士資格は持っていますが、栄養士として働いたことはありません。何故なら、栄養学を学んで、すごく疑問に思ったことがたくさんあったからです。でも、糖質制限に出会って、やっと私の目指す栄養学がここにあったと嬉しい気持ちです。
いつか先生のように自分の体験を通して、
何かを発信してゆけたらと願っています。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> スタートして初めて、自分が低血糖症であることをしりました。
そういう実体験がとても大事だと思います。
> 私は女性は「糖質制限」だけでは、私が最初犯したマクロビから炭水化物を抜いた食事のような栄養もエネルギーも足りない食事を糖質制限食として、続けている女性がかなりいるのでは?と思います。
この点は普及を進める上で気をつけなければならないことですね。
御指摘のように聞きかじりで糖質制限をしてしまうと逆効果になりかねません。きちんと伝えていきたいです。
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