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薬は材料を補充しない

category - よくないと思うこと
2017/ 05/ 27
                 
主にアルツハイマー型認知症に用いられるコリンエステラーゼ阻害剤という薬があります。

アルツハイマー病においては脳の神経の変性が起こり、アセチルコリンという神経伝達物質が出せなくなり、枯渇する事によって記憶を中心とした認知症の症状が出ると考えられています。

コリンエステラーゼ阻害剤を「アセチルコリンの補充」という意図で用いる医師も要るようですが、

コリンエステラーゼ阻害剤はアセチルコリンを分解するコリンエステラーゼという酵素の働きをブロックする事によって、

本来ならば分解されていたはずのアセチルコリンを分解させない事によって、アセチルコリンの総量を増やしています。

確かに見かけ上、アセチルコリンの総量は増えていますが、これは言ってみれば少ないアセチルコリンを無理矢理絞り出しているような状況です。
            

そもそもアセチルコリンはどうやって作られているかというと、

生体構成成分のコリンという物質に、エネルギー産生反応の起点として働くアセチルCoAのアセチル基がくっついてできます。

そのコリンはと言えば、セリンとメチオニンというアミノ酸から合成されます。

もしコリンエステラーゼ阻害剤で分解されていなければ、アセチルコリンはコリンと酢酸に分解され、再びアミノ酸、脂肪酸として身体の中で利用されていたはずですが、

コリンエステラーゼ阻害剤はその道を閉ざして、無理矢理アセチルコリンを増やして神経にムチ売っているような薬であるわけです。

少ないアセチルコリンしか出せない状態の神経はそれだけ弱っているという事なわけですから、

そんな神経の状態はそのままにアセチルコリンだけ増やされても神経にとって良い影響があろうはずもありません。

実際、コリンエステラーゼ阻害剤によるアセチルコリン増加で得られるメリットは一時的で、その後再び効かなくなる経過を辿ることが多いです。

そうならないようにするためのせめてもの工夫がごく少量のみ使用する方法ですが、それでも本質は変わらないはずです。

本当に神経の機能を回復させたいなら、少なくともアセチルコリンの材料をしっかりと確保すること、

そして神経を酷使させないような酸化ストレスコントロールが必要不可欠です。

それらを同時に成し遂げることができる手段こそが、糖質制限だと思います。


同じ構造はうつ病治療においても見られます。

セロトニンの不足がうつを引き起こすというモノアミン仮説が言われている中で、

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)はセロトニンを補充するという意味合いで使用している医師は多いと思いますが、

これまたセロトニンの材料はそっちのけで、今ある少ないセロトニンを絞り出している薬です。

従って、一時的にうつ症状が良くなることはあっても、その後真のセロトニン枯渇状態に陥れば揺り戻しのように悪くなっていき、しかもそれまでのSSRIが効かなくなり、いたずらに薬の用量だけが増えていく経過を辿ります。

こうして改めて振り返ると、まるで詐欺のような治療戦略です。症状を良くすると見せかけて実はどんどん悪くなっていくわけですから。

ここにおいてもセロトニンの材料を必要量確保しておくことが大事です。

そしてセロトニン神経を酷使するような状況を少なくするためのストレスマネジメントが重要です。

糖質制限+ストレスマネジメントの考えは、

特に精神疾患と呼ばれる状態においては非常に重要になってくると思います。


たがしゅう

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