ゆるさない時、ゆるせない時
2019/01/21 00:00:01 |
自分のこと |
コメント:7件
皆さんは誰かと大ゲンカしたことはありますか。
一口にケンカと言ってもいろいろありますが、私は大ゲンカと呼べる出来事、過去に何度かあります。
その中には相手との関係性が修復できたものとそうでないものとがあります。
大人になってからは関係が修復できなかったケースの方が多いかもしれません。
それは私の心の中に「100%人から好かれる必要はないし、そんなことはできない」という原理があることが影響しているからだと思います。
だから私は大ゲンカした相手との関係を無理に修復しようとは思いません。 ただし、そのまま相手への負の感情が残っているとそのことがストレスとなり、相手とはもう何も関わっていないのに自分で無駄なストレスを作り続けることになってしまいます。
そんな時に様々な自己啓発本に書かれているストレスマネジメント法として「ゆるす」というものがあります。
確かに「ゆるす」ことができれば、大きなストレスマネジメント効果があると思います。何せ「ゆるせば」相手への負の感情がそのまま消えるわけですから。
でも私は今までの経験上、この「ゆるす」という行為がなかなか上手にできません。
なぜうまく「ゆるす」ことができないのでしょうか。
これまでのケースを振り返って考察しますと、そこには「価値観の押し付け」という現象が大きく関わっているように思います。
要するに、自分が大事に思っている考えを否定されて、違う価値観を強制されるということです。
平たく言えば「大きなお世話」であって、多少の食い違いであればスルーできることも、あまりにも土足で入り込まれた場合に大ゲンカへと発展しうる種になるのだと思います。
他人の価値観を変えるのは無理でも自分の価値観なら変えられる、とは言ってもその価値観が自分にとって大事なところならそう簡単に変えるわけにもいきません。
この時点で、その相手とは容易には相容れない関係ということになると思います。だからこそ大ゲンカへも発展するわけですが。
そうした場合、「ゆるす」という行動をとることは、その自分の大事だと思う価値観を崩し、相手の価値観を認め、こちらから相手に歩み寄るということを意味しますので、
そこが私にはどうも受け入れられないのだと思います。もし自分の軸まで相手に譲ってゆるし続けられるならば、それは八方美人とも言える行為で、自分の軸はブレにぶれるということになります。
だから自分の軸を守るために、ゆるさないことがあります。これはプライドということにもなるのでしょうか。
その代わり、ゆるさないことによる負のストレスを抱えないようにするために、せめて「考えないようにする」ことを心がけます。
ただ「考えない」ことはなかなか難しいことです。考えまいと思えばすでにその事を意識することになってしまうわけですから。
だから考えないための具体的な実践は、別の何かに集中することだと思っています。
そうした方々とは縁がなかったものだと割り切り、次のステージへ歩き出すということです。
多分これは最善の策ではないのだろうという気は致しますが、
現時点でこれが私の、人間関係が破綻した場合における次善のストレスマネジメント法です。
たがしゅう
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プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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友だちの思い出
大人になってからつきあいが断たれた友人は、2人います。
Aさんは、異性関係にいい加減にしろだったので、それを言ったら絶交されました。
約3年間没交渉
のちに、共通の知人から消息を聞けて、
Aさんのことは好きだったので、
「私の至らなさから、あなたに不快な思いをさせ。」
と手紙を送ったら、
返事が来て、また仲良くなりました。
Aさんに、あのときの遺恨を覚えているか、聞いたことはありません。
Bさんは、約束を守らない。時間を守らない。連絡をしても通じない。約束を守ろうという気がない。ということが再三あって、
私のほうから、関係を断って、今に至ります。
万事にルーズなのか、
私をなめていたのか甘えていたのか分かりません。
こちらからは働きかけないと思います。
こういうBさんの価値観を、理解したいとも許したいとも、思いません。
今は、むかし仲がよかったなと、甘いキャラメルのように思い出すだけです。
Bさんも、私のことは忘れているでしょう。
Re: 友だちの思い出
コメント頂き有難うございます。
非常に参考になります。
自分の想いに率直に動くことで、縁は再び紡ぎうるということでしょうか。
Aさんとの復縁はとても良かったですね。その時にAさんも応えてくれて本当によかったと思います。応えてくれなかった可能性も十分にあったと思いますので、さぞ勇気がいる行動であったことでしょう。
Bさんくらい相手側の落ち度がはっきりしていれば、私も躊躇なく縁を切るし、復縁行動も起こさないと思いますが、
問題はしばらく仲が良かった、あるいは何事もなく平和な関係であったけれど、ある時に自分の価値観に対して土足で踏み込まれることをされたような場合です。
この場合、勿論その逆鱗に触れるエピソード前の関係は良好もしくは平静であったわけですから、復縁の余地はありだと思うのですが、こちらから勇気を持って復縁アクションを起こしたとしても、相手から何のアクションもなければ流石にそれ以上復縁しようとは私は思えないかもしれません。
AさんのこととBさんのこと
復縁したいとか復縁できるとかは思っておらず、
自分は悪いことをしたと思っていたから、
それだけは伝えたかったのです。
Bさんのほうは、そのあと、イケシャアシャアなメールや年賀状が来ました。
その内容に、もし、ひと言でも申し訳なかったという文言が書かれていたら、また違っていたと思います。
そのイケシャアシャアの表現でも、Bさんには謝罪の表明だったのかもしれません。
でも、私にはそこまで好意的に受け取る器はありませんでした。
相手に土足で踏み込まれたと思うような相手とは、こちらから復縁アクションを起こす必然性は、全く無いように思うのですが。
土足で踏み込んだその人のことを、先生がとても好きなら別ですが。
Re: AさんのこととBさんのこと
コメント返し頂き有難うございます。
> Aさんにお詫びの手紙を出したときは、
> 復縁したいとか復縁できるとかは思っておらず、
> 自分は悪いことをしたと思っていたから、
> それだけは伝えたかったのです。
そうですか、なるほど。その行動に迷いはなかったのですね。
自分の信念に従っての行動であったのであれば、どのような結末でも後悔はなかったでしょうね。
それにしても器の大きい人は、土足で踏み込んできた相手であってもゆるすことができるのでしょうか。
どんなことに対しても「ゆるせる人」、とても聞こえがよくてまるで仏様のようですが、そんな人がはたして本当にいるのか、というのが私の正直な気持ちです。
考えられること
なめているか、甘えているか、分かっていないかのどれか。
こちらの器の大きさの問題ではないのでは?
Re: 考えられること
コメント頂き有難うございます。
確かに自分の大きさの器に関係なく、ダメなものはダメというものはあると思いますし、
すべてをゆるすのが器が大きいというのともちょっと違うようにも思えます。すべてをゆるすとは、まるで何も考えていないかの如く、ですから。そんな八方美人なことがもしできるのだとすれば、それは自分の中に軸がないことの裏返しであるように私は思います。
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