コウノメソッドの基本骨格
2013/09/23 03:31:49 |
認知症 |
コメント:13件
先週、認知症コウノメソッドの講習会に参加しました。
以前も紹介しましたが、講演された河野和彦先生は名古屋フォレストクリニックというクリニックの開業医の先生です。
河野先生は老年医学を専門にこれまで臨床経験を積み重ねられてきた先生です。
その河野先生が圧倒的な症例経験に基づいて導き出された独自の認知症診療の公式、それがコウノメソッドです。
このコウノメソッド、認知症の専門医の先生達からみると「開業医の医師に何がわかる」と相手にされていないような風潮があるのですが、糖質制限、湿潤療法と同様に一般内科医や脳外科医、患者さんを中心に広まってきています。
なぜならこの公式で実際に患者さんがよくなっているからです。
一番コウノメソッドに否定的なのは、認知症専門医、次に認知症診療にプライドを持っている精神科医、神経内科医です(私は違いますけど)。これってまたまたあの構図とそっくりですよね。
ここで、コウノメソッドの基本的な考え方についてまとめてみます。
認知症は原因の如何に関わらず脳内での神経伝達物質が不可逆的に障害されている状態です。
例えばアセチルコリンという神経伝達物質が少なくなると、記憶障害などが進み、アルツハイマー型認知症と呼ばれる状態になっていきます。
またドーパミンという神経伝達物質が少なくなると、パーキンソニズム(動きが鈍い、身体が硬い、手足がふるえるなど)という症状が出て、パーキンソン病と呼ばれる状態になっていきます。
そしてセロトニンという神経伝達物質が少なくなると、意欲が低下し元気がなくなってしまい、大うつ病と呼ばれる状態になっていきます。
そのほかにもノルエピネフリン(=ノルアドレナリン)、グルタミン酸、ガンマアミノ酪酸(GABA)など様々な神経伝達物質の欠乏、およびバランス不良が複雑に重なり合って認知症の発症に関わっているわけですが、
基本的には「枯渇した神経伝達物質を適切に補ってやればよい」ということになります。
この時に「適切に」補ってやることが最大のポイントになるわけですが、多くの場合、この適切な投与ができていないのです。
それはなぜかと申しますと、一番の大きな原因は「薬剤の増量規定」です。
たとえば、アルツハイマー型認知症という認知症の原因として最も多いといわれる病気に使われる「アリセプト」という薬があります。
この薬は販売元の製薬会社の規定によって、最初の1~2週間は1日3mgという用量ではじめて、その後は5mgで維持して、さらに症状が進んだ場合に10mgまで増量できる、というルールになっています。
このルールに基づいてアリセプトを5mgもしくは10mgを進行予防のため継続的に飲み続ける、というケースが多いのですが、
実は増やせば増やすほど効くという単純なものではなく、患者さんの状態に注目しているとむしろ6mg以上に増やすと副作用だけが増えます。
臨床経験を積み重ねられた河野先生によると、アリセプトは「超ストレートの興奮系薬剤」だそうです。
すなわちアリセプトを飲ませ過ぎることによって怒りっぽくなったり、眠れなくなったり、暴言・暴力、介護へ抵抗されるなどのいわゆる問題行動(これを医学用語でBPSDと言います)を呈する場合が結構多いのです。
実際にはアルツハイマー型認知症でのアリセプトの至適用量は3mg周辺にあることが多いので、増量規定に基づいて普通に上げていってもあまり良い事はないということになります。
そしてそれが証拠に、実際にそういう人のアリセプトを減量もしくは中止をするとそれだけでよくなるというのです。
ここでのポイントですが、認知症の症状悪化が「アリセプトのせいかもしれない」と思えるかどうかが運命の分かれ道です。
そういう発想のない医師は「認知症は治らない」という固定観念のもと、その問題行動を認知症が進行した症状だと判断してしまうものですから、
アリセプトはそのまま維持した上で、さらに鎮静系の薬を上乗せしたりして、今度はぐったりと眠り込んでしまうという、泥沼コースへ進んでしまいます。
じゃあ、どうすればよいのかですが、これは患者さんの症状をよく観察することにつきます。
もっと言えば患者さんの家族の訴えにしっかりと耳を傾けるということです。
河野先生の理念の中に「患者と家族のどちらかしか救えないとしたら、私は迷うことなく家族を救う」という言葉がありますが、
認知症患者さんに携わる御家族の訴えにどうすればいいかのヒントがあるというのです。
そしてそれに対するコウノメソッドでの対応は極めてシンプルです。
まず興奮しているのか、抑制されているのかを区別し、興奮している人へは抑制系薬剤(抑肝散、グラマリール、コントミンなど)を、抑制されている人には興奮系の薬(サアミオン、シンメトレルなど)を処方します。
「え?そんなの当たり前のことでは?」と思うかもしれませんが、意外とそうでもありません。多くの医師は認知症と聞くと認知症進行を抑える4つの薬(アリセプト、メマリー、リバスタッチ、レミニール)の処方の使い分けのことしか頭になくなります。
しかも、特にあまり勉強していない医師は、ただアリセプトを処方するだけというパターンになりますし、先ほどの増量規定に基づいて量を出しすぎるという泥沼パターンにはまります。
コウノメソッドでは認知症の中核症状を抑えるよりまず周辺症状(興奮or抑制)を抑えることが最優先、それだけで本人の本当の姿がはっきりし、その先どうすればいいかが見えてくるそうです。
ここで患者さん家族が具体的に何で困っているかを、どうしてほしいかの希望を聞き出します。
例えば「患者を穏やかにさせてほしい」のか、「患者を元気にさせてほしい」のか、「認知症の進行をおくらせてほしい」のか、「夜、熟睡させてほしい」のか、「患者の歩行をよくしてほしい」のか、「幻覚、妄想を減らしてほしい」のか、「食欲を出してほしい」のか、といった具合です。
その中で一番の希望が何であるかを踏まえて問題点を絞り、そして診察も加えて脳内でどんな神経伝達物質がどれくらい不足しているのかを想定して薬を選ぶわけです。そのときに増量規定に縛られない姿勢、場合によっては適切な量として通常量の3分の1くらいの処方をし続けるという工夫も必要です。
でCT、MRIなどの画像検査はあくまで予想した診断の確認作業と、たまにある外科的に治療可能な認知症(慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など)を除外するために行います。従って多くの場合は画像がなくても認知症診療ができるというのが河野先生のお考えです。
本日はコウノメソッドの骨格部分のみ御紹介させて頂きました。
細かいところでは、いろいろなテクニックや参考になる考え方もまだまだたくさんあるのですが、それについてはまた後日ということで。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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糖質制限向きでしょうか?
こんにちは^^
いつも貴重な情報を共有頂き、ありがとうございます。
ブログの更新、いつも楽しみにしています^^
私は、子供のころから超虚弱体質で、これま
で胃腸虚弱、胃下垂、アトピー、肝機能障害、
網膜剥離、便秘症、耳管開放症、自律神経
失調症など、ありとあらゆる病気にかかって
きました(涙
20代の頃から、食生活を見直して、菜食中心
の生活を送っているのですが、なかなか症状
が改善されず、現在身長175センチ、体重48キロ
とかなり痩せてもいます。
現状血液検査では特に異常はないのですが、
お腹の調子が悪かったり、やる気がでなかったり
うつっぽくなったり、不快な症状が続いています。
私のように痩せていて、いろいろな持病がある
場合、糖質制限は有効でしょうか?
胃腸がかなり弱いので、基本的に肉や魚や卵
は食べていません。 しっかりと消化できるか不安になりますし、
いろいろと心配です。
お忙しい中、すいませんが、何かアドバイス頂けると嬉しいです。
宜しくお願いします。
糖質制限向きでしょうか?
たがしゅう先生
こんにちは^^
いつも貴重な情報を共有頂き、ありがとうございます。
ブログの更新、いつも楽しみにしています^^
私は、子供のころから超虚弱体質で、これま
で胃腸虚弱、胃下垂、アトピー、肝機能障害、
網膜剥離、便秘症、耳管開放症、自律神経
失調症など、ありとあらゆる病気にかかって
きました(涙
20代の頃から、食生活を見直して、菜食中心
の生活を送っているのですが、なかなか症状
が改善されず、現在身長175センチ、体重48キロ
とかなり痩せてもいます。
現状血液検査では特に異常はないのですが、
お腹の調子が悪かったり、やる気がでなかったり
うつっぽくなったり、不快な症状が続いています。
私のように痩せていて、いろいろな持病がある
場合、糖質制限は有効でしょうか?
胃腸がかなり弱いので、基本的に肉や魚や卵
は食べていません。 しっかりと消化できるか不安になりますし、
いろいろと心配です。
お忙しい中、すいませんが、何かアドバイス頂けると嬉しいです。
宜しくお願いします。
Re: 糖質制限向きでしょうか?
応援と御質問を頂き誠に有難うございます.
やせ型体質の方の糖質制限は,太っている方の糖質制限指導よりも難しい印象は受けます.
しかし私はそういう方も糖質制限をすべきだと考えます.
なぜならば,
> 現状血液検査では特に異常はないのですが、お腹の調子が悪かったり、やる気がでなかったり
> うつっぽくなったり、不快な症状が続いています。
それらの症状は糖質の過剰摂取による症状である可能性が否定できないからです.
おそらく健康が一番さんは,うまれつきの糖質処理不全で糖質摂取で太らない代わりに体調を崩されているのではないかと思われます.
糖質制限をきっちりすれば,症状は大部分改善すると思います.
ただしやせ型の人はその際に総カロリー不足になることに注意しなければなりません.
> 胃腸がかなり弱いので、基本的に肉や魚や卵は食べていません。 しっかりと消化できるか不安になります
肉,魚,卵は優秀な食材で,良質のタンパク源です.
菜食中心の生活というのがベジタリアンに近い食生活だとすれば,タンパク質が不足している可能性があります(これについては後日記事にする予定です).
ここで一つ,興味深い話があります.
十二指腸潰瘍穿孔の緊急手術で胃内容を実際にみたことがある医師から,「(吐いたものの中で)お肉は数10分で胃で消化されてなくなるが,炭水化物(米とかめんとか)は何時間経っても胃に留まっている」という報告があります.http://www.wound-treatment.jp/new_2012-12.htm
一般的には肉は消化が悪いとのイメージがはびこっていると思いますが,おそらくここも誤った常識であり,私は真実は逆だと思っています.
肉を食べて胃がもたれるといった時は一緒に炭水化物を食べておられなかったでしょうか.
そういうわけで健康が一番さんは,身体を慣らしていくために少しずつ糖質を減らしながら(主食の量半分→夕食だけ主食抜き→昼・夕食を主食抜き→3食主食抜き),一方で肉・魚,卵も食事の中に積極的に取り入れていくようにする,というのが一つのやり方だと思います.
とても参考になります
あと一時間ほどで、夜が明けます。
お彼岸とともに、昼間はまだ日差しが強いですが、急に涼しくなってきました。
みなさん風邪を引きませんように。
少し、夏の疲れが出てきた、「わんわん」です。
糖質オフのおかげか、熟睡出来るようになり、夜11時前に寝て、午前3時か4時に起きて、勉強か散歩をするようになりました。
夜明けの街を眺めるのは、気持ちのよいものです。
さて、「既成概念とワンパターンの治療の仕方」しか考えられないドクターや、心理学者・栄養学者などの話ですが、共通しているのは、「治療方法」を、ろくに患者を見ないで決めているということです。
今朝読んだ本を、みなさんにお勧めします。
「精神科は今日も、やりたい放題」 内海 聡
http://www.amazon.co.jp/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%A7%91%E3%81%AF%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%82%82%E3%80%81%E3%82%84%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E6%94%BE%E9%A1%8C-%E5%86%85%E6%B5%B7-%E8%81%A1/dp/4883205541
Re: とても参考になります
おはようございます.コメント有難うございます.
>さて、「既成概念とワンパターンの治療の仕方」しか考えられないドクターや、心理学者・栄養学者などの話ですが、共通しているのは、「治療方法」を、ろくに患者を見ないで決めているということです。
同意です.
得てして,いわゆる専門知識なるものが先行する余り,一番大事な「患者の話を聞く(患者の姿をみる)」という技術が置き去りにされている現状があると思います.私も気を付けなければなりません.
>「精神科は今日も、やりたい放題」 内海 聡
私も読みました.良書です.かなりの部分,同意できます.
著者は精神医学,精神疾患そのものを全否定されていますが,現実問題として向精神薬を使わざるを得ない場面はしばしばあるので,私は現状ではそうした薬を極力使用しないというスタンスです.
小麦は食べるな!
宜しくお願いします。
最近チョイスした本「小麦は食べるな!」(Dr.ウイリアム・デイビス 白澤卓二訳)を読みました。
その中で、セリアック病についての説明が記載されておりまして、小麦たんぱく質・グルテンがその原因だとか・・・
この著者、基本的に糖質制限推進派のようです。
この本では小麦(遺伝子操作された小麦)について特化して幅広くさまざまな病態について詳しく解説なさっておりました。
良書だとおもいます。
ご参考まで・・・
「セリアック病」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AF%E7%97%85
Re: 小麦は食べるな!
ようこそお越し頂き有難うございます。
こちらこそ宜しくお願い申し上げます。
「小麦を食べるな!」の書評も有難うございます。
この本、私も気になって購入したのですが、多忙を言い訳にまだ読めておりませんでした。
なぜ小麦に限定して語るのかなと不思議に思っていましたが、
セリアック病の話だったのですね。
またゆっくり読んでみたいと思います。
感謝!!
こんにちは^^
先日はお忙しい中、お返事を頂き、本当にありがとうございます。
あれから数日糖質を制限した食生活を送っているのですが、体調がかなり良くなっています。
具体的には
①食べる量が減りました。炭水化物は無制限に食べてしまいますが、タンパク質は適量で満腹になります。
②便通が良くなりました。
③朝、早く起きれるようになりました。
④体が軽くなりました。
ほかにもありますが、短期間ですが、非常に体調がよくなっています。
先生の言われるように、私は痩せの炭水化物大食いで、糖質をうまく分解できていなかったのかもしれません。
貴重な情報を共有頂き、本当にありがとうございます。
これからも糖質制限続けていきたいと思います。
たがしゅう先生の益々のご活躍、陰ながら応援させて頂きます。
Re: 感謝!!
コメント有難うございます。
> あれから数日糖質を制限した食生活を送っているのですが、体調がかなり良くなっています。
体調の改善、本当によかったです。
これからも無理のない範囲でお続け頂ければと思います。
レビー小体型認知症
今週のNHKためしてガッテンは
レビー小体型認知症でした。
出演していた患者の方は幻視の症状が全く改善していないようですね。
Re: レビー小体型認知症
情報を有難うございます.
> 今週のNHKためしてガッテンは
> レビー小体型認知症でした。
残念!見逃してしまいました.でも再放送が10月8日にあるみたいなのでそれでチェックします.
> 出演していた患者の方は幻視の症状が全く改善していないようですね。
基本的にレヴィ小体型認知症は薬剤過敏性があるのでかなり少な目の処方で対応しなければなりません.出演されていた方はどうだったでしょうかね.
コウノメソッドではレヴィ小体型認知症の幻視に対しては
「アリセプト細粒1mg+抑肝散2包」(※このアリセプトの量も相当少ない量です.)
で対応するのを基本としています.
これで75%の患者で幻視が完全消失するそうです.
アリセプト、レビーへ適応
エーザイのアルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」(一般名ドネペジル塩酸塩)は、レビー小体型認知症の症状の進行抑制の適応追加が了承された
現在、国内外にはレビー小体型認知症に対して承認された医薬品は存在しないが、認知症疾患ガイドラインでは、レビー小体型認知症の薬物治療の第一選択薬とされており、臨床現場では、適応外使用が行われている実態がある
今回の適応は、アリセプト錠3mg・5mg・10mg、アリセプトD錠3mg・5mg・10mgのほか、アリセプト細粒0.5%、アリセプト内服ゼリー3mg・5mg・10mg、アリセプトドライシロップ1%が対象となる
Re: アリセプト、レビーへ適応
情報を頂き有難うございます.
適応が拡大したのはよいですが,レヴィ小体型認知症は薬剤過敏性があるのでアリセプト3㎎以下のごく少量で使う事が望ましいので,不勉強な医師による過量投与での副作用が懸念されるところです.
ちなみに,コウノメソッドではリバスチグミンバッチの使用が推奨されていますが,こちらは適応はアルツハイマー型認知症のみです.病名を工夫して対応する必要があります.
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