自分の人生を医師に委ねてはいけない
2016/06/14 16:30:01 |
がんに関すること |
コメント:10件
自分が医師なって一番良かったのは、もしかしたら、
多くの医師が欠陥のある治療をいかに漫然と行っているかということがわかった事かもしれません。
近年、芸能人ががんを告白するニュースをよく耳にします。
どの芸能人も例外なく現代がん医療における、手術・抗がん剤・放射線療法のいわゆる3大治療のいずれかを受けておられます。
しかし、早期がんであった場合はまだしも、ある程度進行した段階で治療を受けた芸能人の方々は、その後かなり高い確率で悲惨な経過を辿っています。
おそらく地位も名声もお金もある方々が多いでしょうから、
あらゆるコネクションを通じて、現代医療の名医と呼ばれる医師達の治療を受けていた事でしょう。
しかしその結果、予想外の早さで不幸にも亡くなられてしまう方も少なくありません。
それでもがんだから仕方がない、名医に頼んでこういう結果になったのだから仕方がない、治療をしていなければもっと苦しんでいたはずだ、と関係者の方々は思うのかもしれませんが、
はたして本当にそれでよいのでしょうか? どう見ても3大治療によって死期を早めたとしか思えない経過を示した方も決して少なくなかったように思えます。
エビデンスで語れるような話ではありません。エビデンスがどうであろうと、その人にとっては一回きりの人生ですから、あの時こうしていればどうなっていたかという行く末を知る事は不可能です。
しかし別の選択肢を取った場合の結果を知る事ができないという事が、現代のがん医療のスタイルを盤石なものにしています。
つまり、どれだけ3大治療によって被害を被ったとしても、「治療をしていなければ患者はもっと苦しんでいた」と医師に言われれば、それを否定する事は誰にもできません。
実際はそうかもしれないし、そうでないかもしれないのだけれど、名医を笠に着る権威者が黒だと言えば、素人は黒と感じるしかない世界がそこにはあるのです。
私は糖質制限を通じてがんの3大療法ががんという病を何一つ治していないという事がわかりました。
がんをがんたらしめている根本的な原因は酸化ストレスである事が明らかになってきています。
そのがん発症につながる酸化ストレスの問題を放置している限り、腫瘍を取り除いたり縮小させたりする手術や放射線療法は、
当座の問題を先送りするだけの対症療法にしか過ぎないばかりか、臓器欠損症状という新たな問題を引き起こす治療手段であるということ、
また先送りにした後も酸化ストレスを受け続ける生活を見直さない限りは、いつまた別の場所にがんが発生してもまったく不思議ではないということ、
そして抗がん剤に至っては、どこまで精度を高めたところで正常細胞出身のがん細胞を叩こうとすれば、多かれ少なかれ正常細胞も一緒に叩かれてしまい体力を消耗するばかり、
しかも高価で、その上根治を目指す事ができないというどう考えても割りに合わない治療だということ、
今ならその事が私には明確に理解できます。
だから3大療法の根幹をなす西洋医学しか知らない医師の言う事は、たとえその医師がどれだけ世界的な評価を受ける名医であったとしても、
その人の言う事を私は疑いますし、どこまで行っても治る見込みがない治療を私は決して受ける事はないでしょう。
では私ならどうするか。それは基本は糖質制限です。
糖質を極力抑え、日常的に受ける酸化ストレス源である血糖値の乱高下を最小限にします。
それでもダメなら食事をケトン食に移行し、がん細胞がエネルギーとして利用できないケトン体で全身の血液を埋め尽くし、がん細胞がそれ以上活発に活動できない状況を作ります。
それでもダメなら絶食療法と飲尿療法を試します。絶食療法は究極のケトン体増強手段ですし、食べない限り血糖値の乱高下は絶対に起こりようがありません。
また飲尿療法は究極の自己再利用法ですし、それだけでは語り切れない数々の難病の治療経験が蓄積されています。
これらの治療にエビデンスはありませんが、私が信頼に足ると思うのは、自然に備わったメカニズムを利用しているという点です。
何も特別な人工物を入れたり、身体を改造したりする行為ではなく、あくまで自分の身体から作られるものを利用し、身一つで実践できる方法だから信頼できるのです。
サプリメントの類には私なら手は出しません。それはどこまで行っても人工物を身体に入れるという行為に他ならないからです。効果があったとしても本質的ではなく、長期的には身体にひずみを生じる事が予想されます。
そしてそれらの治療をすべて行ってもがんがコントロールできなかった場合、私はありのままの運命を受け入れます。
ただしできるだけ苦痛がなくなるよう漢方薬や鍼灸、あるいは麻薬の類を利用して症状の軽減に努め、死までの時間をできるだけ穏やかに過ごせるように可能な限りの努力をします。
ここで西洋薬をむやみに使用しないという事も私のこだわりです。
以上の事は私が自分で考えた結果、もしも自分ががんになった時に自己責任で行うがん治療方針です。
がん治療は生き死にに関わる事なのですから大事なことは、たとえどんな結果になったとしても納得ができるように治療方針を他の誰でもない自分自身で決める事だと私は思います。
それなのに、多くの人は「自分は素人だから」と信頼できそうな雰囲気を醸し出す名医と呼ばれる赤の他人に自分の人生をなげうってすべてを相手に委ねてしまいます。
その結果、多くの才気あふれる芸能人の方々が苦しみ、中には命を失っていく姿を見るにつけ内心辛い思いがしています。
もっと歯に衣着せぬトークを聞かせてほしい、もっと素晴らしい演技で人の心を動かしてほしい、もっと美しい美貌で多くの人を魅了してほしい、それなのに現代医療の欠陥でその夢がついえてしまうのはあまりにも悲しすぎます。
そして芸能人は表に出る仕事だから目立ちますが、実際には日本全国あるいは世界中に同様にがんと向き合い、そして他人に自分の人生のすべてを委ねてしまっている人達が数限りなくいるのだと思います。
そうした人達が救われるよう、少なくとも3大医療以外の選択肢を与えられるように糖質制限を普及させる事は急務だと感じています。
しかし私はそういう人達にブログを通じて今でも自分の考えを提示する事はできますが、決して考えを強要する事はできないし、してはいけないと思っています。
なぜならば強要して糖質制限を実践してもらったとしても、それは自分で考えて決めた事にはならないからです。
人に言われて決断し、たとえどんな結果になったとしても受け入れるという覚悟がなければ、いつか糖質制限を選択したことを後悔する日が来てしまうと思います。
私は私でその人の人生を死ぬまで追いかける事はできませんし、責任を取り続ける事もできません。
私はここで、糖質制限の選択肢を知ってほしいという事以上に大事だと思うのは、
「素人だからわからない」という諦めの発想を捨てること、そして自分の人生は自分で切り開くという心の在り方です。
その気持ちさえあれば、医師に身を任せるという事以外に他にもできる事がたくさんあるのではないでしょうか。
素人だったら勉強すればいいのです。勉強してもわからなければ、さらにわかりやすい情報がないかどうかを探せばいい。
得られた情報から自分で見直せる部分があれば見直してみる、見直してみて悪くなれば元に戻して何が悪かったのかをまた考える、そういった事を繰り返して軌道修正していきます。
信頼できる人に意見を求めるのもいいでしょう。しかしその時にも決して鵜呑みにしてはいけません。もらった意見をどう使うか、自分で考えるのです。
誰もがそう考えられるようになれば不要な医療で死期を早められる悲劇は今よりもずっと少なくなるはずです。
極端に言えば、もしも自分の頭で考え抜いた結果、3大療法を受けるのが良いと判断したのならそれはそれで構いません。
もし本当に自分の決断であれば、たとえどんな結果になろうとも後悔はないはずだからです。
しかし一度決めた結果を変えてはいけないというルールはどこにもありません。結果が悪く出ておかしいと思ったら、その時点で自分の考えを見直して、また変えればよいのです。
どんな時にも「自分の頭で考えて自分で決断する」という原則さえ守っていれば、
悔いのない人生を歩んでいく事ができるのではないかと私は思います。
このメッセージが誰かの役に立つ事を心より願います。
たがしゅう
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プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
Re: タイトルなし
御心配頂き有難うございます。
No title
患者の親としては、先生に嫌われたくないばかりに、これはおかしいなと感じても、あまり自分の意見は言えません。
点滴もブドウ糖で確保しているし、食事もおやつも糖質たっぷり。
たがしゅう先生のような素晴らしい先生が周りにいたらなあ~とつくづく思います。
主治医の言うことは絶対!の雰囲気はまだまだありますよね。
子供の通院している大学病院もそんな感じです。
自分の考えで決断する、そんな病院が増えて欲しいです。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
お子さんの話になると、自分で決断するといっても難しいものがありますね。
残念ながら多くの病院がまだ糖質制限を理解し推奨するには至っていない状況です。
現段階で真に健康を守るには病院に依存せず、病院を利用する姿勢で自分の頭で考え続けるのが一番だと私は思います。私は私で今いる場所で今私ができる事を続けたいです。
No title
「すべてを鵜呑みにしてはいけない」という感覚はしっかり身につきました。糖質制限に限らず、どのような事に対しても同じだと理解できます。
そして、私の場合その入り口が糖質制限だったわけです。例として、糖質制限をはじめて「栄養バランス」「主食」という概念が無くなりました
(歯科界においても、歯根の治療をした後に必ず被せ物をするというセオリーは大きく間違っている場合もあります。誰も言いませんが。)
確かに癌になった時の対応は難しいと思います。私が癌になった場合、勧められるままの治療を漠然と受け入れないと思います。しっかり自身の頭で考えて対応を選択するはずです
(糖質制限をベースの最善の対応策を模索します。昨年、先生にいただいた講義資料も参考になりそうです)
くんだみえ
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
私の記事が自分の頭で考える際の手助けになってくれれば大変嬉しく思います。
たがしゅう先生こんばんは
情報に疎い私は、ほんの3年程前までは糖質制限というものを本当に全く知りませんでした。そんな時に癌のPET検査が「癌細胞が糖を好む性質」を利用した検査であることを知ったのです。
その時に「おや?では癌になったら糖は摂らない方が良いのではないか?」という疑問が出て癌細胞について調べてみました。すると、癌は糖を上手に利用できない事、通常細胞は糖を摂らなくても生きていける事、最低限必要な糖は自らの体で作り出すシステムがある事(癌細胞にはこのシステムがない)を知ります。更にケトン体そのものに抗ガン作用があることも。
「じゃ、やっぱり癌になったら糖を制限すれば良いのじゃないか???」という結論に至ったところで初めて、癌に糖質制限を薦めるお医者様がいる事を知りました。
「糖質制限ダイットが人気→実は糖質制限は癌に有効」と聞いても懐疑的だったと思いますが、逆の順番で糖質制限に辿り着いたので、たがしゅう先生のような記事を読むと素人ながら「仮説は間違ってないらしい」と勇気付けられます。
癌患者様のブログを見ると、甘い物が好きな方がとても多いですね。嬉しそうにUPされている画像には高確率でスイーツが登場します。次に多いのがパスタやラーメンといった高糖質の食事です。肉の食べすぎが癌に~なんて話がありますが、癌患者様のブログに肉食系の画像がUPされる確率はとても少ないです。
癌になったら肉を絶ち、未精製の穀物を中心に、イモ類や野菜を増やし、フルーツをたっぷり摂る・・・という食生活が良いという風潮がありますが、癌の性質を見るとどう考えても間違っていますよね。しかも「糖質制限は危険」という情報が溢れているなんて、どう考えてもおかしい・・・。
あまりにもアンチ糖質制限情報が多いのでまだ時々不安になる事もありますが、その度にたがしゅう先生のような糖質制限推奨派の先生方の情報を読み、勇気を貰っています。
Re: たがしゅう先生こんばんは
コメント頂き有難うございます。
御自分の頭で考えられた結果、PET検査から糖質制限にたどり着いたこと、素晴らしいです。
常識ありきで考えると見えない事が、自分の頭で再構築する事で見えてくることがあると思います。
こんばんは^^
なるほど、ケトン食でガン細胞を兵糧攻めに
するわけですね。
大変すばらしい作戦だと思います。
たがしゅう先生のようなお医者様が
大阪にもいて下されば
大変心強いのですが・・・
先生のこの記事、
多くの方に読んでいただきたい
大変すばらしい記事だと思いました。
いつも読み応えのある記事を
書いて下さり、大変勉強になります。
ありがとうございます<(_ _)>
Re: こんばんは^^
コメント頂き有難うございます。
また過分な御評価を頂き誠に恐縮です。
私の考えた事が、一人でも誰かの心に響けば嬉しいです。
これからも私のいる場所で、私のできる事を続けていきたいと思います。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
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