断食か運動で現状を打破する

2017/05/04 00:00:01 | 素朴な疑問 | コメント:2件

糖質制限と切っても切れないキーワードが「ケトン体」です。

糖質制限とはケトン体がエネルギーとして有効利用できるように身体の代謝を切り替える食事療法」とも言えます。

従って、糖質制限の事を真に理解するためにはこの「ケトン体」を理解することが欠かせません。

そして勉強すればよくわかりますが、ケトン体には抗炎症作用、鎮痛作用、神経保護作用、ミトコンドリア機能改善作用など様々なメリットがあります。

それゆえ手練れの糖質制限実践者の中には、ケトン体値をいかに上げるかという事に執心している人も多いと思います。

しかし私はケトン体の数値そのものよりも、「ケトン体が細胞・組織で有効利用されているかどうか」の方が重要だと考えます。 それは同じことではないかと思われるかもしれませんが、違うと私は思います。

ケトン体の値が高いことと、それが有効利用されているかどうかはイコールではないのです。最も強力にケトン体値を上げる方法である絶食の事を考えてみて下さい。

もしもケトン体の数値が高いのが一番良いというのなら、絶食状態が摂食状態よりもエネルギーに満ち溢れているという状態になっていなければ話が合いません。

しかし実際には絶食すればケトン体は急激に上昇し、2-3日も続ければ一時的なアシドーシスとなって身体はだるくなります。私はそれを実際に経験したこともある身です。

ただし絶食を定期的に繰り返す間欠的断食で徐々にケトン代謝に慣らしていけば、実際に食べない方が食べるよりも調子が良いという状態を作り出す事も可能です。この状況も私は実際に経験しています。

それらの経験を元に、大事なことはケトン体を増やすことではなく、ケトン体を使える身体に代謝を適応させていく事だという実感を持っています。

そして、ケトン代謝に適応させていくための二大ポイントは絶食と運動だと私は考えます。

またケトン体を増やそうとしてココナッツオイルや生クリームを多用する方法、あるいは脂肪製剤を点滴するような方法はケトン代謝適応を目指すに当たって本質的ではないとも考えています。

ではケトン代謝に適応させていくための具体的な方法は何でしょうか。


まずは安全にケトン体代謝に慣らしていくために糖質制限をします。

始めるに当たって、重度の炭水化物依存がある人はいわゆる「緩やかな糖質制限食」から始めるのも一つでしょう。

そうすることで通常量のケトン体を利用する事に慣れて来たら、今度は徐々に食事と食事の間を引き延ばします。

そうすることでケトン体を産生させる絶食刺激を誘導する事ができるようになるからです。具体的には1日3食か1日2食へ、1日2食から1日1食へという感じです。

できる人は1日1食から2日で1食に移行する方法もありますが、これは個人的に私は継続困難でした。

そしてそれ以上にケトン体代謝に慣らして行く方法としては間欠的断食か、運動負荷を強めるかの二択になると思います。

断食でそれなりにしっかりとした効果を期待する場合は、やはり24時間以上の期間は必要と思います。しかし1日1食の場合は、ほぼ24時間断食しているようなものですから、それ以上を目指す場合は必然的にそれ以上の断食期間を設ける必要が出てきます。

この辺りは先述のアシドーシスの問題も出てくるので、できれば専門家指導の下で行うのが望ましいと思います。

それが無理ならもう一つの方法が運動負荷となります。しかもこれは本人が少し苦しいと感じるくらいの負荷が必要と考えます。

ただし、速歩とか階段昇降レベルの運動は現状維持にはいいですが、現状打破には不十分です。

無酸素運動なら筋肉痛が少し出るくらいの、有酸素運動なら少し息が切れるくらいの負荷をかける必要があると思います。

それは私の実体験から私はそう思います。


なお、これらの絶食、運動アプローチはあくまでもケトン体を今以上に有効利用する必要がある人のための方法です。

糖質制限で体調改善が得られ、その状態が維持できている人に勧める類の方法ではないという事は御理解頂きたいと思います。

ちなみに私はこれから週に1回の当直を利用し、定期的に24時間以上の断食を行いますし、

また運動負荷を強化する環境を作るために、新たにジム通いをする予定です(自力で頑張る事も考えましたが、逃げ道をなくすためにジム通いを選択しました)。

いろいろ実験して、何か面白いことがわかればシェアさせて頂こうと思います。


たがしゅう
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コメント

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2017/05/04(木) 11:46:21 | | #
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Re: No title

2017/05/04(木) 15:08:54 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
ぺこら さん

コメント頂き有難うございます。

少しでも参考になれば幸いです。目に見えることだけではなく、目に見えないこともいかに意識できるかが大切な事と思います。

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