与えられた情報をどれだけ活用できるか
2017/03/26 00:00:01 |
ふと思った事 |
コメント:2件
かつて中学校の校長先生から卒業時に贈ってもらった「和して同ぜず」という言葉が、
大人になってからまた違った味わいを持つ言葉として感じられたという内容を以前記事にしましたが、
先日、友人に読まなくなった本をあげようと本選びをしていたところ、ふと気が付いたことがありました。
それは、具体的な相手を想像して本をあげようとする場合、おそらく相手に興味を持ってもらえないであろう本が結構な割合で存在するということです。
例えば私は漢方の本を山ほど所有していますが、
漢方に興味がない相手に渡してもおそらく無用の長物となってしまい、それならばいつか読むかもしれない私が持っていた方がまだ価値がある、という事になります。
一般的な自己啓発本とか、誰もが気軽に読めるマンガとか小説とかならあまり人を選びませんが、
糖質制限をきっかけに興味が広がり私が購入してきた本達が、万人受けするかと言われれば甚だ疑問です。 勿論、優れた内容の本であれば、その本自体が読む人の行動を変える影響力をもたらすわけですが、
そうでない本が大多数で、これらの本の価値を拾い出すのは読み手の能力に依存する部分が大きいと思います。
読む人のアンテナが張っていなければ、せっかく本の中に宝のような情報が埋まっていたとしても、まったく気づかれず日の目を見ないまま埋もれ続けてしまうという事になりかねません。
そう考えると本を人にあげるという行為も、やってみると意外と難しい行為だという事に気が付かされました。
逆を言えば、私が糖質制限をきっかけに普通の人がおそらく興味を持たないであろう内容に興味を持つようになってきたという事にもなると思います。
例えば、動物学や植物学にとどまらず、最近は鉱物にも興味を持つようになってきています。それは漢方の生薬、及び漢方薬が効くスピードと関連があるからです。
また万引きの歴史という本にも興味があります。人を虜にするドーパミンというものの本質に近づけるかもしれないと思うからです。
あるいは錬金術の本にも興味があります。非科学的なものと科学的なものの境目がどこにあるのかという事に興味を持つからです。
そうした本は多くの人が手に取ってみようとさえ思わない内容のものではないでしょうか。
かくいう私も糖質制限を知る前までは、そんな本には見向きもしない人間でした。
時を経て私が糖質制限に興味を持ち、新しい医療を構築していきたいと願うようになったがゆえに、
そのような本を読みたいと思うようになったのだと思います。
同じ情報が与えられても、読む人のステージに応じてその価値は大きく異なるという事です。
ただ問題は興味の拡がりに私の頭が付いていっていないという事です。
大風呂敷を広げるだけ広げて、収拾がつかなくなることにないように、
一つ一つの気づきを明文化し、自分の腑に落ちる形へ整えていくという作業を繰り返す必要があります。
そのために毎日ブログを書くという習慣は有効な手立てになると思います。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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