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同じような共通原理に行き着く
最近関連本に興味を惹かれ、順次読んでいくようにしていますが、
フランス人の健康観について書かれた本は結構いろいろあるみたいです。
今回は下記の本を紹介してみたいと思います。
フランス人はバカンスを我慢しない 仕事も人間関係もうまくいく、知的エゴイズムのすすめ
生島あゆみ(著)
著者の生島あゆみさんは、カナダ、ドイツ、フランスに留学経験を持ち、
現在旅行会社に勤められ、英語とフランス語の通訳及び通訳案内士の仕事に携わり、
さらに日本庭園デザイナーやフードコーディネーターなどの資格も持ち、様々な仕事に携わる多彩な才能を持っておられる方です。
生島さんによれば、フランス人の生き方にはスーパー・クールな「知的エゴイズム」があるというのです。
(以下、p16-18より引用)
私は、フランス人の「知的エゴイズム」的な生き方にとても影響を受けました。
この生き方こそ、今の日本人、特に30〜40代の女性にピッタリだと思っています。
実はこの「知的エゴイズム」という言葉、私の造語なのです。
(中略)
それを支えるのが、個人主義です。
でも、単なる「わがまま」や、他者への尊重や思いやりを欠いた「利己主義」とは違います。むしろ、「自己主義」です。
では、なぜ、どんなふうに、単なる「利己主義」とは異なるのでしょう。
それは、「知的エゴイズム」を支える個人主義には、次の5つの要素がなくてはならないからなのです。
1 寛容であることー自由を尊重し、相手の"個”も受け入れる心の大きさ。
2 専門分野の開拓ー自分の得意なことを追求し、学ぶ努力をする。
3 二極の目を持つー感性だけでなく、合理性の目からもバランスよく判断する。
4 喜びを持つー常に目的意識を持ち、楽しむ心を忘れない。
5 相手と分かち合うー会話力やディベート力を磨く。
いかがですか?
まったく「自己チュー」でも「単なるワガママ」でもないでしょう?
つまりは、自分の心を解放して、自分の考えや意見、生き方をしっかり持ち、研鑽に励む。
そして、人の意見に左右されず、物事を自分で判断して決める。
また、自分の意見を他者に伝える努力をして分かち合い、同時に、他者の個性も尊重する、という生き方です。
いたって健全で合理的な考え方だと思いませんか?
(引用、ここまで)
私はこの「知的エゴイズム」と「アドラー心理学」に通じるものがあると感じました。
アドラー心理学とは、別にアドラー自身がそう名付けたわけではなく、
もともとは「個人心理学」と名付けられていたアドラーの考え方を弟子や賛同者達が後に「アドラー心理学」と表現したのです。
アドラーは個人がどのように考え、どのように行動すれば幸せになれるかということを突き詰めて考えました。
その結果、導かれた3つの骨子が「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」という幸せのサイクルを作る構成要素です。
ありのままの自分を認め、自分を大事にするのと同じように他者を尊重し、
そして他者と共に幸せや喜びを分かち合えるように自分の持つ技術や能力を最大限に発揮し、社会に貢献するという考え方を導きました。
そんなふうな心の在り方が、結果的に健康というものにつながっていくような気がします。
糖質制限をきっかけに、真の健康とそのための道筋について考え続ける日々ですが、
別の角度から考えてみても、最終的には一つの同じような共通原理に行き着いているように思えます。
たがしゅう
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