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ガンディーの断食

category - 偉人に学ぶ
2017/ 02/ 27
                 
NHK100分de名著の今月のテーマは「ガンディー」です。

おそらく「ガンジー」といった方が通りがいいこの偉人の名は、

正式な発音からすれば「ガンディー」の方が近いのだそうです。

二十世紀前半、非暴力・不服従の精神でイギリスの支配制度からインドを独立へと導いた事で知られていますが、

番組から学ぶ所によれば、ガンディーは優れた宗教家であり、政治家でもあったというのです。

興味を持った私はガンディーの関連本を手に入れてさらに理解を深めようとしました。
            



ガンディーからの“問い”―君は「欲望」を捨てられるか 単行本 – 2009/11
中島 岳志 (著)


この本によれば、ガンディーが政治的行動として行なった事として、

まず「塩の行進」と呼ばれる活動があります。

これは当時イギリス植民地政府が行っていた塩の専売に対し、

「海に行って自分たちで塩を作ろう」と呼びかけるガンディーとその支持者達が

グジャラート州アフマダーバードから同州南部ダーンディー海岸までの約380kmを行進した抗議行動のことです。

最初は少なかった参加人数もひたむきにただ歩き続けるガンディーの姿に人々は心を打たれ、

最終的には数十万人の人々が参加した一大ムーブメントとなり、インド独立への大きな突破口となったのです。

そしてもう一つ、ガンディーが行った政治的行動として、

彼が断食を繰り返していたという事が書かれていました。

(以下、p30-31より引用)

「塩の行進」と並ぶ、ガンディーの政治行動は、「断食」です。

ガンディーは独立までの過程で何度も断食しました。不当な法令が出されると、撤回されるまで食を断ち、

民衆が自分の諌めを聞かずに争いを起こすと、食を断ちました。

生涯にいったい何度も断食をしたのかというほどです。

最初の政治的な断食は1918年で、アーメダバードの工場労働者が過酷な状況に対してストライキを起こした際に行われました。

彼はストを断行する労働者に断食を呼びかけ、静かに祈り続けました。

断食は労使間の交渉に大きな力を発揮し、以降、ガンディー独特の政治手法として定着していきます。

ガンディーの断食は、とくに1930年代に「アウトカースト(不可触民)」の問題が起こったとき、

また、1947年の独立前後にヒンドゥーとムスリムの紛争が激化したときのものなどが有名です。

ガンディーは「人々が戦いをやめるまで断食する。死んでも構わない」などと言って、一切の食べ物を口にするのをやめました。

断食の期間は10日以上に及び、かなり危険な試みとなりましたが、

たいへんな威力を発揮して、紛争をやめさせることに成功しました。

断食という方法がなぜ人々の心に届くかと言えば、

やはり、「どんどん痩せ細っていくガンディー」という、リアルに目に見える姿にあります。

民衆の多くは貧しくて飢えています。

「自分たちは不当な目にあっている、ひどい目にあっている」と思うから争うのです。

そのときに、でっぷりと肥った金満的な指導者や、いい身なりをしたエリート政治家が、

「やめなさい」とか、「条件をよくしてあげる」とかいった調子のいいことを言っても効きません。

これに対して、「自分も飢餓に耐えながら祈っている行者」の姿には説得力があります。

「死んでも構わない」と決死の覚悟で願っていることがありありと感じられるから、民衆を動かすのです。

(引用、ここまで)



ガンディーの断食から、断食の新たな一面が見えてきました。

これまで私は断食とは、自分の欲望と直面したり、健康への影響など自分の方へばかり目が行ってしまっていましたが、

断食が他者へも影響を及ぼすという視点についても考えさせられた次第です。

「人の心を動かす断食」

大変興味深いです。


たがしゅう
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コメント

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ガンジーの健康論
たがしゅう先生のブログを、拝読しています。
ガンジー氏についての記事でしたので、ちょっとでてきてしまいました。

わたしは、抗うつ剤、睡眠薬を止めていくときに、ケトン食やスーパー糖質制限を取り入れて、いわゆる離脱症状にがんばれた者です。
先生の取り組みも、応援しています。

ガンジー氏は、わたしも尊敬する先人です。
ガンジー氏の「ガンジーの健康論」という本があります。絶版なので、古本屋で入手できる状態ですが、もし、機会がありましたら、たがしゅう先生のご感想をうかがってみたいです。
Re: ガンジーの健康論
mmm さん

 コメント頂き有難うございます。

> ガンジー氏の「ガンジーの健康論」という本があります。

 興味深いですね。入手できれば是非読んでみたいと思います。