パーソナルスペースの重要性
2017/02/01 00:00:01 |
自分のこと |
コメント:2件
「パーソナルスペース」という言葉があります。
他人に近付かれると不快に感じる空間のことで、一般に、親密な相手ほどパーソナルスペースは狭く、ある程度近付いても不快さを感じません。
逆に敵視している相手に対してはパーソナルスペースは広く、ある程度距離をとっていても不快さを感じてしまいます。
私は今までFacebookやLineの雰囲気に違和感を感じ積極的には利用してきませんでしたが、その理由が最近なんとなくわかってきたように思います。
それは、これらのツールがパーソナルスペースを大きく侵害しうる潜在能力を持っているということです。 よく「FacebookやLineの方が連絡を取り合うのに便利」という意見を聞きます。
しかしそれは裏を返せば、たいして仲良くない人からも容易に自分の懐に入りこまれてしまうという事を意味します。
私は誰も彼も友達どうしである必要はないと思っています。気が合わなければ無理に合わせる必要はありません。
私の連絡手段は主としてメールです。それで不便だと感じた事はないですし、メールだと「見る時間は相手の自由」という大きなメリットがあります。
だからたとえ夜中にメールを送っても相手の迷惑になりませんし、逆に自分が夜中にメールを送られても朝方ゆっくり確認すればいいので、至急の要件でない限りはこれで充分なパーソナルスペースが確保されます。
ところがFacebookやLineでは着信とともに音が鳴ります。音は設定で鳴らないようにできるかもしれませんが、音だけの問題ではありません。音が鳴らなくてもスマホ画面に急に通知が表示されるわけです。
普通スマホは肌身離さず持っている人がほとんどだと思うので、その通知は時間を選ばずに自分のパーソナルスペースに潜り込んできます。
それを見た人は多かれ少なかれ「早く返信をしなきゃ」という思いにかられるのではないでしょうか。これがいわゆるパーソナルスペースの侵害になりえるのです。
通知を送る側は「別にすぐに返信しなくてもいい」と思うかもしれませんが、それはあくまで送る側の意識です。そう言われていたとしても、受け手には返信のプレッシャーがかかります。
私の場合、たとえ親しい人からの連絡であったとしてもタイミングが悪ければ不快さを感じますし、たいして仲良くない人からの連絡であればなおのこと不快です。
パーソナルスペースにズカズカ入られる感じがFacebookやLineにはあり、これが私が感じていた違和感の原因の一つだったのではないかと思うのです。
言い換えればこれは便利さの裏の側面という事もできるかもしれません。
人と人が仲良くなっていくにはいくつかの段階を踏んでいく必要があると思っています。
まず出会い、話をして気が合うと思えば様々なアクションを起こして、リアクションを見つつ親密さを深めていくというステップです。
こうしたステップをすっ飛ばして相手のパーソナルスペースに入りこもうとするという事はその人のエゴに他なりません。皆が皆多くの人とのつながりを求めているとは限らないのです。
出会って数か月でスピード結婚という芸能人のニュースが、あっという間に離婚ニュースとなるという話を聞くにつけても、正式なステップを踏んでこなかったツケがきたのではないかと個人的には思ったりもします。
このような現象はなにもFacebookやLineだけで見られるわけではありません。昔から私はいきなりタメ口で話しかけてくるような人にはかなり嫌悪感を感じていました。私が真面目すぎるだけなのかもしれません。
でも私は別にみんなから好かれようと思っていません。有名になりたいという欲もありません。
ただ自分が他者への貢献を続けていく過程で知り合い、気の合う仲間達と一緒に歩み続けたいという思いはあります。
全員に好かれようとは思わず、嫌われる勇気を持って、パーソナルスペースをわきまえた自分とフィーリングの合う人達との交流を深めていきたいです。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
- 2023/12 (2)
- 2023/11 (7)
- 2023/10 (8)
- 2023/09 (5)
- 2023/08 (9)
- 2023/07 (4)
- 2023/06 (5)
- 2023/05 (5)
- 2023/04 (7)
- 2023/03 (7)
- 2023/02 (5)
- 2023/01 (7)
- 2022/12 (5)
- 2022/11 (4)
- 2022/10 (11)
- 2022/09 (6)
- 2022/08 (6)
- 2022/07 (5)
- 2022/06 (6)
- 2022/05 (4)
- 2022/04 (5)
- 2022/03 (5)
- 2022/02 (4)
- 2022/01 (7)
- 2021/12 (14)
- 2021/11 (4)
- 2021/10 (10)
- 2021/09 (10)
- 2021/08 (8)
- 2021/07 (14)
- 2021/06 (11)
- 2021/05 (17)
- 2021/04 (9)
- 2021/03 (8)
- 2021/02 (9)
- 2021/01 (14)
- 2020/12 (9)
- 2020/11 (7)
- 2020/10 (6)
- 2020/09 (9)
- 2020/08 (11)
- 2020/07 (20)
- 2020/06 (22)
- 2020/05 (18)
- 2020/04 (22)
- 2020/03 (10)
- 2020/02 (7)
- 2020/01 (5)
- 2019/12 (9)
- 2019/11 (19)
- 2019/10 (31)
- 2019/09 (6)
- 2019/08 (7)
- 2019/07 (7)
- 2019/06 (13)
- 2019/05 (21)
- 2019/04 (9)
- 2019/03 (13)
- 2019/02 (15)
- 2019/01 (28)
- 2018/12 (9)
- 2018/11 (2)
- 2018/10 (11)
- 2018/09 (30)
- 2018/08 (31)
- 2018/07 (31)
- 2018/06 (31)
- 2018/05 (31)
- 2018/04 (30)
- 2018/03 (31)
- 2018/02 (29)
- 2018/01 (31)
- 2017/12 (31)
- 2017/11 (30)
- 2017/10 (32)
- 2017/09 (31)
- 2017/08 (31)
- 2017/07 (32)
- 2017/06 (31)
- 2017/05 (31)
- 2017/04 (31)
- 2017/03 (31)
- 2017/02 (29)
- 2017/01 (32)
- 2016/12 (31)
- 2016/11 (30)
- 2016/10 (31)
- 2016/09 (15)
- 2016/08 (11)
- 2016/07 (5)
- 2016/06 (10)
- 2016/05 (8)
- 2016/04 (5)
- 2016/03 (5)
- 2016/02 (10)
- 2016/01 (10)
- 2015/12 (7)
- 2015/11 (8)
- 2015/10 (7)
- 2015/09 (6)
- 2015/08 (6)
- 2015/07 (5)
- 2015/06 (5)
- 2015/05 (5)
- 2015/04 (3)
- 2015/03 (10)
- 2015/02 (28)
- 2015/01 (31)
- 2014/12 (31)
- 2014/11 (31)
- 2014/10 (31)
- 2014/09 (29)
- 2014/08 (53)
- 2014/07 (31)
- 2014/06 (30)
- 2014/05 (31)
- 2014/04 (30)
- 2014/03 (31)
- 2014/02 (28)
- 2014/01 (31)
- 2013/12 (32)
- 2013/11 (30)
- 2013/10 (33)
- 2013/09 (39)
カテゴリ
メールフォーム
スポンサードリンク
検索フォーム
ステップメール
リンク
QRコード

コメント
電話と同じ
電子メールが世の中に普及する以前、電話が主な通信手段だったわけですが、私は電話が苦手でした。と言うよりも、電話をかけられた相手の状況を考慮することなく、電話に出ることを半ば強要されることに不合理さを感じていました。
また、電話をかける側としても、夜などは気を遣うことも多く、いつでも送れて、しかも相手の迷惑にもならないメールの登場に歓喜したものです。
ところが、携帯電話(スマホ)の普及とともにSNSなるものが登場し、また電話の世界に逆戻りしてしまいました。勿論、全く電話と同じではありませんが、すぐに対応することを「期待」される点は同じですし、その行動を他人に見られているという点において、電話よりもさらに窮屈に感じてしまいます。
まあ、そのことに合意している人同士がやっている分には構わないと思いますが、ただ流れでその世界に参加してしまっている人には不必要な悩みを作り出しているケースも多いと思います。
Re: 電話と同じ
コメント頂き有難うございます。
おっしゃる通り、電話も相手の時間にずかっと入りこむという点でパーソナルスペースを侵害しえますね。
ただ電話に関しては、「至急の要件を伝える」という点において優れたメリットがあります。あるいは文字では伝わらない声量や抑揚、感情表現とともに至急という感じが伝わりやすいという点でも有利です。場面をわきまえれば利用価値があります。
FacebookやLineは電話の持つ良さがないにも関わらず、しかしパーソナルスペースは侵害する、という感じが嫌なのだと私は自己分析します。
コメントの投稿