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「幸せのサイクル」を意識する
その中で他人に気を遣い過ぎて自分の感情を抑え込んでしまう真面目さはストレスマネジメントを行うのに好ましい気質ではありません。
そんな風に気を遣うよりも自分の気持ちを大事にしなさいとはよく耳にするアドバイスですが、
しかし一方で人目を気にする事が功を奏する場合もあります。一番わかりやすいのは、雑誌やテレビで活躍するようなモデルさんです。
モデルは人目にさらされることが一つのきっかけとなって自らのスタイルを維持するモチベーションとなります。
人目を気にする事が悪い影響を与える事もあれば、良い影響を与える事もあるのです。
その差ははたしてどこから生まれるのでしょうか。
私はアドラー心理学を通じて学んだ「幸せのサイクル」がその鍵になるのではないかと考えています。
幸せのサイクルとは
①自己受容→②他者信頼→③他者貢献
→①自己受容→②他者信頼→③他者貢献
→・・・
という風につながっていく思考の好循環の事です。一番最初が「自己受容」だというのがポイントです。
どんな姿、立ち居振る舞いであっても、まずはあるがままの自分を認める所からスタートします。
それができれば自分の、他者を含めた社会の中での意識は、「こんな自分が他人のためにできる事は何か」という発想へと行きやすくなります。
そしてそれを考えて実行し続ける事で他者へと貢献でき、その事がさらなる自分の自信、すなわち「自己受容」へとつながっていくのです。
先ほどのモデルさんの例で言えば、まず「自分が好き」という気持ちから始め、
自分磨きの努力をし美しくなり、その事で誰かに喜んでもらえれば、そんな自分をさらに好きになり、さらなる努力へとつながっていく好循環です。
ところがこの「幸せのサイクル」には陥りがちなピットフォールがあります。
一つは他者よりも自己への意識が強くなり過ぎて、他者への意識がおろそかとなり、一人よがりの思想へとつながってしまうこと、
もう一つは自己受容ができていない状態であれば、他者への意識が逆に自分を萎縮させ、思考の悪循環へとつながってしまうことです。
要するに「幸せのサイクル」はどれが欠けてもダメだということです。
冒頭の疑問に戻れば、人目を気にする事が好影響を与えるか悪影響を与えるかの違いは、
自分の中に「幸せのサイクル」がうまく取り入れられていることを意識できているかどうかによって生まれると私は思います。
私は取り立てて優秀なところもない平凡な医者ですが、
真面目で融通が利かない自分、恋愛に奥手な自分、超肥満で人生のどん底気分を経験した自分、すべてありのままの自分であることを認め、ブログ記事を書いています。
そして記事はすべて公開し、見えない相手を信頼し、時には嫌われる勇気も持ちながら、
たとえ批判を受けたとしても、それでも誰かの役に立つかもしれないという希望を持って日々記事を書いています。
私のこのブログはそんな「幸せのサイクル」を体現しているのかもしれません。
おかげさまで私は幸せでいられます。
たがしゅう
コメント
No title
昨日はお世話になりました。楽しい時間を有難う御座いました
自己受容、これは歳をとっても難しい部分があります。自己受容して自身に自信を持って生きていられる時もあります。趣味を楽しんで居るときや仕事がうまく進んでいるときです。
ところがやはり、そんな時には他者より自己に対する意識が強くなっていて「我が、我が」という思いが強くなっているような気もします。これは私自身の性格傾向だと考えています。
幸せのサイクルを意識することで自分も他者も仕合せな世界で生きられるように感じます
くんだみえ
2017-01-15 15:36 栗田三江(くんだみえ) URL 編集
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
こちらこそお世話になりました。
「我が、我が」の思いが出てくる自分をも自己受容し、そこから始めるべきだと賢人達は述べています。
偉そうな事を申しておりますが、私も十分実践できているとは言えない未熟者です。しかし少しずつでも精進していきたいです。
2017-01-15 17:32 たがしゅう URL 編集