女性を守るために生まれた男性
2016/12/26 00:00:01 |
読者の方からの御投稿 |
コメント:12件
男性が女性にモテたいという気持ちが持つ原動力にはかなり大きいものがあります。
モテたいと表現してしまうと俗っぽいですが、女性に注目してもらうため、女性に愛してもらうためと幅を広げて解釈すれば、ほとんどすべての男性の行動原理になっているのではないかとさえ思う程です。
一方で、私は男性なので女性の気持ちが完全にわかるわけではありませんが、女性が男性にモテたいという気持ちは少なくとも表面上は男性のそれに比べて目立ちません。
秘する気持ちがあるかもしれない事は否定できませんが、例えばお笑い芸人など「モテたいからなった」などと公言しやすい職種の人でも、そう言うのは男性に圧倒的に多いように思います。
また他方で世の中に氾濫する性的な情報を眺めてると、女性向けのものよりも男性向けのものが圧倒的に多いですね。
そこにインターネットも加わり、その気さえあれば簡単にそうした情報に触れる事ができる世の中になってしまっています。
性情報に男性が惹きつけられる吸引力には相当なものがあります。容易にアクセスできる情報に対してたいていの男性はその魅力に抵抗し難いと思います。
アイドルに熱狂するというくらいの現象なら男性、女性に均等に見られるように思いますが、こと性的な情報に関して言えば男性は操られる側、女性は操る側という構図があるように私には思えます。
SMの女王様というのはいても、SMの男王というのはいないという事も象徴的ですね。
先日エストロゲンの起源について学んだ時に、世の中のそうした現象とも共通性があるのではないかと私は感じた次第です。
この事をもっと深く考えてみますと、
そもそも男性というのは、ひいてはオスというのは、女性を守りたくなるように強力に意識づけられた生き物なのではないかとも思います。
ブログ読者のやまたつ さんから「玄牝(げんぴん)の門」という言葉について教えて頂きました。
老子 第6章
谷神不死。是謂玄牝。
玄牝之門。是謂天地之根。
綿綿若存。用之不勤。
読み下し)
谷神は死なず。之を玄牝(げんぴん)と謂う。
玄牝の門、是を天地の根と謂う。
綿綿として存する如く、之を用いて勤ぜず。
訳)
(女性器の)谷間に宿る神霊は永遠不滅、それを玄妙不可思議な
メスという。
玄妙不可思議なメスの陰門こそ天地を生み出す生命の根源である。
綿々と太古より存え、疲れを知らない不死身さよ。(福永光司 訳)
女性器そのものを万物の根源(天地の根=道)を生み出す出入り口と
賛美する老子は現代の女性賛美の発想より、より即物的であり、
素直に読めば「単なるエロ」です。
しかし、「女性器」を「メス」の象徴として読みかえれば、それが万物の
根源を生み出しているという話に変換され、遺伝子レベルで女性が人類の
母であるという今回の話を包含するスケールの大きな話に繋がるような気が
します(ちょっと苦しいかも)。
やまたつさんの考察、十分に的を射ているように私は思います。
男性が女性によって掻き立てられる気持ちの強さ、女性の持つ全てを包み込むような優しい雰囲気、そして世の中の様々な推進力の根源には常に女性の存在があったかもしれない事を思うとこの事は大変よく理解できます。
本来、生命の根源である女性器に触れる機会なんていうのは正式な手続きを経てこそ拝めるものでした。
お目当ての女性に気に入られるようにあらゆる努力をすることで親しい仲となり、信頼を得て恋人となり、さらに親交を深めて男女の仲となった時に初めて見る事ができるものです。
ましてや今のように性情報に気軽に触れられるメディアのない昔であれば、そこに神秘性を感じても全く不思議ではないと思うわけです。
逆に言えば、今の世の中ほど性情報に気軽に触れる事ができる時代など、過去に一度たりともなかった異常事態です。
分別のわきまえた大人ならばまだしも、こども達への性教育など果たしてどうなってしまうのだろうと一抹の不安を覚えます。
しかし男性が性情報へ興味を持つ根源が女性という生命の本質を守りたいという気持ちなのであれば、
性情報にまつわる構造・環境はがらっと変わってしまってしまいましたが、今後時を経て自然な落としどころというか平衡状態と言える状況へと落ち着いていくのではないかと私は推測します。
そう考えれば、男性が女性よりも運動能力が高い理由も女性を守るためだったのかと腑に落ちます。
それなのに歴史的に能力の高い男性が女性を支配するような社会が生み出されてきた事は、解釈を誤り続けてきた歴史の連続であったと私は思います。
今も女性が社会に進出するようになったとはいえ、男性中心の社会構造が変わっているとまではまだ私には思えません。
これは女性を企業や組織のトップに据えればいいというような単純な話ではありません。
一言で言えば、もっと女性が大切にされるような社会構造が本来組み立てられるべきではないかと思うのです。
それが本来生命が進むべき方向性であるように私には思えます。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
が、性教育と性刺激を惹起する情報をごっちゃにするのも男性的発想で面白いですね。
そうしてきちんと教育しないままだと教材がAVをはじめとした妄想と勘違いで構成されたものになるので、女性を守るためにも恐れずきちんと性教育してほしいです。
大概の「性教育反対」の人って性教育をほぼ確実に快楽のセックスと結びつけたがるのです。残念なことに…
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
私的な解釈では性刺激を惹起する情報は「自然」であり、性教育や性に対する倫理観は「人為」とみます。
また性刺激が惹起される事自体は「自然」だけれど、それが過剰に惹起され続ける環境は「人為」です。
正しい性教育を行うという事は「自然に人為を加える」ということであり、人為的に自然の流れが乱されまくった状況に適切な人為を加えて適正化するような行為だと思います。
2016年11月6日(日)の本ブログ記事
「自然に人為を加える」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-772.html
も御参照下さい。
今のような世の中だからこそ、正しい性教育の在り方が強く求められているように思います。
No title
たがしゅう先生のブログで沢山の気づきをさせて頂いております。お体に気をつけて良い新年をお迎えください。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> イスラム教のコーランにははっきりと女性は守るもの、との記載があります。一夫多妻も当時は戦争未亡人が多く、生きていくことが困難な夫人を救済する為の制度?です。
そうなのですね。そういう話ともつながってくるとはますます興味深いです。
科学中心社会ではとかく否定的に見られがちな宗教も、その成り立ちについて知れば学ぶべき所も多いかもしれませんね。
No title
異性に対する性衝動や欲望といった感情が生まれるのは、人間が動物として種を持続させるためでしょうが、同時にそのような感情は、一般的には、下等な感情という風に考えられています。
なので性は、教育になかなか馴染まず、親も学校の先生も苦労するのでしょう。
誰もがその気になれば性的な画像や動画を見られるようになったメリットの一つは、性犯罪の現象、デメリットは、人口減少でしょうか。
(もちろんそんな単純なことでもないでしょうけど)
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
インターネット普及前と普及後で性犯罪の構造はどう変わったのでしょうかね。
考えようにもおそらく大変複雑で容易に結論を導き難いです。また自分でも考えてみたいと思います。
下等と捉えるのは解釈の一つですが、捉えようによっては進化の歴史の中で初期段階から備わっている根源的なシステムと見る事もできると思います。
管理人のみ閲覧できます
男女の科学ニュース
「女ってここぞという時弱い!」って思うことは誰でもありますよね。
実は、最新の脳科学的には男性の方が女性よりも頭がいいんです!
イギリスの学者によると、性淘汰すはわち競争者の男性どうしの競争を通して、男性は観察力、理性、発明の才、想像力、活力、忍耐力、勇気など高度な心的能力や大きくて強靭な肉体を獲得して、究極的に見て女性よりも優れた存在になったんだとか!
この傾向は99%以上の哺乳類に見られて、女性が劣っていることは生物学的に明らかになっているそうな。「哺乳類はメスが妊娠・出産するためのリスク・コスト、時間が膨大なため、競争者となるオスに大きな淘汰圧がかかる」との分析。
脳のニューロン数は、人間よりもゾウの方が3倍多いんだけど、思考など知的能力を司る大脳新皮質は人間の方が3倍多いらしい。より高等な生き物の方が多いのだ!
そしてこの大脳新皮質のニューロン数は男性が230億個もあって女性は190億個しかないんだって!
思考を司る部分が男性の80%くらいしか発達していないなんて...
女性にとってはトホホな結果に終わってしまいました......
そうなんじゃないかとは思ってたけど、、、
第一線で働く一流は男性ばかりですもんね!
世の女性たちには挫けずガンバってほしいですね!
Re: 男女の科学ニュース
コメント頂き有難うございます。
男性が優れているところ、女性が優れている所、立場によって様々な見方があるのでしょうね。
それでも男の自分の目線では、女性が持つ優しさや温かさには絶大なものがあり、女性なしの人生など考えられないと個人的には思います。
No title
女性の脳はその分シワが多いので、皮質の表面積は大きくなります。
IQの研究でも、一般的知能についての男女の差はほとんどないか、全くないかという結果が示されています。
世界の70%の国において、女性は国語・数学・科学の成績が優れていると報告されています。
そのほか、多くの国において男性と女性のテスト結果に差はありませんが、アイスランドでは女性の方が成績がいいとのこと。これは生物学的な理由ではなく、文化的・環境的な原因が大きいと見られています。
No title
あちこちにスパム活動している(自分のところにも来ました)、差別的な荒らしコメントにお礼言っておられたので気になりました。
最近ではこんな結果がたくさん出ています。https://www.swissinfo.ch/jpn/%E7%94%B7%E6%80%A7%E3%81%AF%E6%95%B0%E5%AD%A6%E3%81%AB-%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AF%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%81%AB%E5%84%AA%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B-/31568310
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
私がすべての情報の真偽を見抜くことは困難なので、時には結果的に間違った内容を承認してしまう事もあるかもしれません。
それでも、たとえ間違っていたとしても当ブログに関心を持ち、情報を寄せて下さったことに私は基本的に感謝を述べるスタンスでおります。
2016年11月15日(火)の本ブログ記事
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http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-781.html
も御参照下さい。
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