相撲の発祥と米文化
2013/11/02 00:01:00 |
ふと思った事 |
コメント:14件
ずっと肥満人生を送ってきた私ですが,
そんな私が唯一輝けたのはこどもの頃の相撲大会でした.
相撲はプロレベルでは技や筋肉の付き方も重要な要素になるでしょうが,こども相撲レベルの話では太った人間の方が圧倒的に有利です.実際私もそれなりに活躍することができました.
しかし,いろいろなスポーツを見渡してみても他に「肥満が有利」になるスポーツはほとんどないように思えます.
よって相撲はスポーツとして特殊な位置づけであると言えます.
そんな相撲は日本の国技と呼ばれています.
この「相撲」の発祥はいつ頃からなのでしょうか. Wikipediaで軽く調べてみると,「興業としての相撲が組織化されたのは、江戸時代の始め頃(17世紀)」だそうです.
ここで思い出すのが,「1日3食の文化が始まったのも江戸時代頃から」という話です.
もしかしたら,米がたくさん食べられる環境が作られてから相撲文化が生まれたのではないかと推測します.
当時の状況は想像するしかありませんが,
米文化の普及により,それによりそれまでにはいなかった肥満者が新たに出てくるようになったと,
それまでの日本にはそこまで太った人間はいなかった(貴族にはいたかもしれませんが)ので,肥満した人間の出現は多くの庶民にとって脅威に思われたのではないでしょうか.
ある意味,それだけ栄養をためこむことのできる強い人間,すごい人間というように思われたのかもしれません.
次第に太った人間の権威が強調され,高められ,最終的には国技にまで昇華された,というわけです.
いまや,米文化と同様にも「相撲は日本の国技」も神格化された概念になってしまっています.
でも肥満の害がわかってきた今,相撲のあり方も大きく見直さなければならないと思います.
過去には太っていないけど強かった力士もいましたが,明らかに少数派です.
「力士=太った人」という概念は米文化と同様,国民の頭の中に深く刷り込まれてしまっているので難しいかもしれませんが,
相撲界にも是非とも糖質制限が広まってくれたらと願います.
力士には太っていなくても強くあってほしいものです.
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
ふと・・・
理屈は誰にでもわかるんですけど、実際にやってみないとどれだけ差があるのか実感できないと思います。
重いとスキーで速くなるというのは単なる物理法則でNHKの理科かなにかでやっていたような気がします。
Re: ふと・・・
コメント頂き有難うございあす.
> 格闘技系は体重が重いほうが、むちゃくちゃ有利になるんですよね。
> 理屈は誰にでもわかるんですけど、実際にやってみないとどれだけ差があるのか実感できないと思います。
> 重いとスキーで速くなるというのは単なる物理法則でNHKの理科かなにかでやっていたような気がします。
なるほど,体重が重いほど有利なスポーツ,他にもいろいろありましたね.
格闘技に関して言えば,同じ重さでも筋肉による重さの方がよいのでしょうね.
いつだったか大晦日の格闘技番組で元横綱で大柄の曙選手が同じく巨体のボブサップ選手に完全に敗北したという試合は,格闘技にそんなに詳しくない私でも知っている有名な試合でしたが,
あの試合は「相撲が格闘技として弱い」ということを決定的に印象づける出来事でした.
殺生について
こんにちは。
先生にお聞きしたのですが、
もし、世界中の人が糖質制限食を取り入れて
しまったら、肉食や魚食の消費が増えて、
殺される動物の数が増えないでしょうか?
私的には可愛そうな気がします。
もちろん、糖質を控える食事は体にとって
必要だと思いますが、肉食の消費が増えると
牛や豚を育てるために必要な穀物の量も
激増するので、食糧が行きわたらず飢餓で
苦しむ人が増えると思いますし、環境破壊に
もつながると思います。
動物を食べるためには殺さないといけない。
好きで殺される動物はいるのでしょうか?
自分が動物の立場だったら悲しいでしょうね。
もちろん肉食を否定する気はありません。
何を食べるかは人それぞれ自由だと思います。
ただ、霊性の進化、魂の進化のためには、
菜食が必要かと思っています。
あくまで個人的意見ですので、肉食の人を
非難する気はありませんので、あしからず。
Re: 殺生について
コメント有難うございます.
人類皆糖質制限食になれば,ご指摘のように食糧問題は不可避です.
肉食,魚食の消費量も明らかに増えるでしょう.
ただそれが増えることが動物にとってかわいそうだと言うならば,それは今だって同じだと思います.
ヒトの消化・吸収システムは動物食に適応していると思うので,この問題は許容するしかないと私は考えます.
もっと糖質制限食が普及した時点で,穀物を主にに家畜飼料用に当てるとか,大豆の生産量を増やすとか,昆虫食を普及させるとか,食分野のエキスパートも巻き込みながら,新たな食糧生産のあり方を抜本的に見直していかなければならないのではないかと思います.
飼料米増産
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201311020058.html
中國新聞2013/11/2
政府、与党は1日、コメ農家に主食用から家畜のエサに使う飼料用への転作を促す新しい補助金をつくる検討に入った。飼料用の作付面積に応じて支払う現在の補助金に、収穫量に応じて支給する仕組みを加える。
林芳正農相は1日の閣議後の記者会見で「農家の経営判断で需要に応じた生産ができる環境を整える。さらに改革を進める」とコメの生産調整(減反)廃止に前向きな姿勢を示した。政府、与党は新制度をつくることで、減反を廃止した場合に、主食用のコメを作りすぎて価格が下がるのを避ける狙いだ。
面積を基準に払う補助金は、収穫量を上げようという農家の意欲をそいでいると指摘される。補助金の支給基準に収穫量を加えることで、農家のやる気を高め、面積当たりの収穫量が多い飼料用品種の普及も促す。
国内産の肉や卵でも、外国産の飼料を食べて育った家畜は食料自給率にカウントされない。国内の飼料用米の生産が増えれば、自給率を高める効果も期待できると政府、与党はみている。
相撲と米の一席
以前、車の運転中に聞いた落語の『阿武松(「おうのまつ」と読みます)』のことを思い出しました。
あらすじは、↓を。
https://www.dplats.jp/kura/asp/itemdetail/rakugo-dl-00224/
You Tubeなら故三遊亭圓生の動画も。
http://www.youtube.com/watch?v=3_KYbBPfYBk
落語のネタになるということは、それだけ生活に密着していたことの証左と思います。
★ここからはおまけです。
私の実家(群馬県藤岡市)の郊外に、土師(どし)神社という神社があり、そこには「土師の辻」という土俵があります。日本書紀に、野見宿禰(のみのすくね)と当麻蹴速(たいまのけはや)が相撲をとったという記載があるそうです。
http://www.city.fujioka.gunma.jp/kakuka/f_syoko/doshinotuji.html
本題とは関係ない話ばがりで申し訳ありません。
Re: 飼料米増産
情報を頂き有難うございます.
> 飼料用米増産へ補助金 政府与党、減反廃止へ布石
> http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201311020058.html
> 中國新聞2013/11/2
食用米の需要は頭打ちなのですね.
きっかけはどうあれ,飼育米作りの土壌が出来上がることは糖質制限が普及していく準備期間の時期としてよいと思います.
ただ穀物で育てられた家畜の肉の質に問題はないのか,という別の問題は生じてくるかもしれませんが.いずれにしてもこれから検証していかなければならないことでしょう.
Re: 相撲と米の一席
いつもコメントを頂き有難うございます.
> 落語のネタになるということは、それだけ生活に密着していたことの証左と思います。
なるほど,そういう方面からの検証もできますね.
主人公の阿武松は,おそらく肥満遺伝子の持ち主だったのでしょう.見た目の巨躯で才能を見抜かれたのではないかと邪推してしまいます.
ただ,相撲の起源が江戸時代よりも前であった可能性もあるということですね.
今回,歴史的考察を加えるには少し知識が足りなさすぎました.勉強になります.
初めまして
カルピンチョ先生のブログからのリンクで訪問させていただきました。
玉石混交とも言えるネット上の情報の中で、「玉」と評すべき数々の情報のご提供、感謝申し上げます。
私は以前、カルピンチョ先生のブログの方で、米(精白米)が本当に普及したのは江戸時代中期以降(それも江戸などの都市部限定)ではないか、というコメントを投稿させていただいたことがあるのですが、「相撲の発祥と米文化」、あ~、これは発想が及ばなかった。面白いです。実に興味深いです!!。
単に「相撲の発祥」というと、神事に関わるような古代まで遡る話になってしまいますけど、ここでたがしゅう先生が問題にされているのは「現代に通ずる興業・娯楽としての相撲の成立時期」ですよね。すでにWikiなども調べられていらっしゃるので、こちらが偉そうに述べるまでもないと思いますが、相撲興行が幕府からの認可を得たのが1684年から。全国的に新田開発が行われ、米の生産量が急速に増加し始めるのが18世紀初め頃と思われますので、「商品としてのコメ」が重視されるようになった時期と「職業としての力士」が成立する時期は、ほぼリンクするのですね。いや~、本当にいいヒントを頂きました(^^♪。これでますます、「米中心の食習慣が定着するのは江戸時代中期以降、それも、江戸などの大都市部が中心の現象」という考えに確信が深まりました。
追記。「動物好き」様のコメントに横から失礼いたします。菜食が必要、というのはある種の宗教的価値観からと推測いたしますが、例えば仏教の戒律などは、そのごく初期のものを見ると、必ずしも肉食を全否定はしていません。托鉢で頂いた食べ物は、どんなものでも選り好みせず頂かなくてはならない。つまり、肉でも魚でも選り好みせずありがたく頂きなさい、というのが、本来のブッダの説いた戒律です(「私はこれは食べられません」と言ってはならない、というのは逆に厳しい気もしますが)。
私は以前、尊敬するある僧侶の方からこのようなことを教わりました。完全な菜食であっても、「植物の命を奪う」ことで自分が生きているということである(完全な不殺生、ということは事実上不可能)。重要なのは、人は他の生き物の命を「いただく」ことによってでしか生きられない、ということを自覚することである、と。(動物を殺すのは可哀想、植物は食べても構わない、というのは「命の重さ」を人間が勝手に主観で優劣をつけているに過ぎないのではないでしょうか)
先生のコメント> もっと糖質制限食が普及した時点で,穀物を主にに家畜飼料用に当てるとか,大豆の生産量を増やすとか,昆虫食を普及させるとか,食分野のエキスパートも巻き込みながら,新たな食糧生産のあり方を抜本的に見直していかなければならないのではないかと思います.
そのとおりと思いますし、むしろ「これから糖質制限を普及させていく」上での必要条件として、安価で入手しやすい低糖質食品を普及させていく必要を感じます。現在は、安上がりに腹を満たそうと思ったら、糖質中心の食事にならざるを得ません(個人的には、糖質摂取を減らし始めてから、明らかに食費は激増しています)。そのためには、食料の生産・加工・流通の全てにわたって根本的な変革が必要でしょう。
糖質制限へのパラダイムシフトが実現したとき、もしかしたら産業革命以来の巨大な変革期が訪れるのかもしれません。低糖質食品の新たな生産システムが確立できたら、これは、世界をリードする新たな産業のモデルになりうると思うのです。いまこそ絶好のチャンスだと思うのですけれど・・・。
いろいろ勝手なことを書いて失礼いたしました。陰ながら応援させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
Re: 初めまして
はじめまして。ご丁寧なコメントを頂き誠に有難うございました。
なぜかToshiさんのコメントが迷惑コメントのフォルダに入っていたため、コメントに気がつくのが少し遅れてしまい申し訳ございませんでした。
原因不明で時々こういう現象が起こります。ブログ初心者故御容赦下さい。
さて、
>「商品としてのコメ」が重視されるようになった時期と「職業としての力士」が成立する時期は、ほぼリンクするのですね。
はい、私にはそのように感じられました。
考えてみれば相撲という肥満者が活躍するスポーツなんてものは非常に特殊ですよね。
それが国技として扱われているわけですから、ある意味恐ろしいものを感じます。これもまた糖質制限を知らなければ思いつかなかった発想でした。
> 「これから糖質制限を普及させていく」上での必要条件として、安価で入手しやすい低糖質食品を普及させていく必要を感じます。現在は、安上がりに腹を満たそうと思ったら、糖質中心の食事にならざるを得ません(個人的には、糖質摂取を減らし始めてから、明らかに食費は激増しています)。そのためには、食料の生産・加工・流通の全てにわたって根本的な変革が必要でしょう。
そう思います。
我々消費者一個人からすれば、いかに安い低糖質食品を選ぶか、という事くらいしかできませんが、
製造、流通、加工などそれぞれの分野での食のプロフェッショナルが英知を結集すれば、打開策も見いだせるのではないかと思うのです。
Re:たがしゅう先生
まだ全記事を精読させていただいてはいませんが、少しずつでも理解を深めていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
Re: Re:たがしゅう先生
了解しました。ご心配をおかけし申し訳ありませんでした。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
No title
なぜ日本人が米を神聖化するようになったかと言うと水稲という栽培方法が日本に凄い向いてるのです。まず水田と言うのは連作による害が出ません。冬場水没させることにより害虫を溺死させさらには減った栄養分を自動的に補給できます。今は厄介者扱いの黄砂も黄河流域から偏西風に乗って雪解け水とともに豊かな土壌を作ってくれるわけです。
水田というと里山に段々になっている情景を思い起こす人も多いと思いますが、なにせ重力で勝手に潤してくれるのですから労働力の面でありがたいことこの上ないのです、実際関東平野や濃尾平野の開発は土地の勾配を計測できるようになり水利開発が進んだ江戸中期以降のようです。台風で増水した水路を見に行くお年寄りが溺死するのば通年行事のようになってますが、逆に言えばそれだけ水路に依存してるということです。
世界史的に見ても日本の動員兵力は面積に比して異常なほど多いのですが(小田原攻めや関が原で双方合わせて二十万、同時期のヨーロッパだとせいぜい数万まで)おそらくは水稲という異常に効率の良い耕作方法に支えられていたのでしょう。
ヨーロッパの裸婦画を見ても、ふくよかな体型ですよね、あれはこういう風になりたいという願望なのでしょう。今の女性芸能人が恐ろしく痩せてるのと同じですね。
Re: No title
いつも貴重なコメントを頂き有難うございます.
「日本人の主食が米」となるまでの歴史にはそうした自然の条件も影響していたのですね.私には決して思いつかない内容で大変勉強になります.
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