複数の刺激をバラバラに与えてはいけない

2016/10/02 00:00:01 | ふと思った事 | コメント:2件

テレビでの情報収集は非効率的だという話をしました。

その理由として、たとえ情報量が多くとも、

様々な種類の情報がテレビ側のペースで伝達されしかも立ち止まる事がなく進んでいくため、

自分のペースで情報を咀嚼することができず、情報処理がうまくいかないからではないかと考察しました。

一方でテレビも視覚と聴覚を同時に刺激するので、

前回記事で紹介したように、「共感覚」を鍛えられそうなものですけど、

なんでもかんでも刺激すればいいというわけではないという事をここから学びとる事ができます。 同じ視覚と聴覚を刺激するピアノと比較すると、

自分のペースで進められるかどうか」という所に大きな違いがあるように思います。

つまり、脳がこれからやってくる情報に対する受け入れ体制が整っていないままに情報が入ってきても、

その情報を文字通り左から右へ聞き流してしまうのではないかと思うわけです。


さて、私は飛行機で移動する機会がまあまあ多い人間ですが、

航空会社によって機内での時間潰しのためにヘッドホンをつけて音楽や落語を楽しめるサービスが提供されています。

コンテンツも充実しているのでいつも私は飛行機に乗る度にそれを利用していたのですが、

欲張りな私は音楽を聴きながら機内に持ち込んだ本を読んだりしていました。

ところが最近そうやって本を読んでいると、読むスピードが結構遅くなるという事に気付き、

試しにせっかくの音楽サービスを使わずに本だけを読んで過ごしてみることにしたところ、

今までよりも効率的に本を読む事ができるという事がわかりました。

タイミングの合わない複数感覚同時刺激は、共感覚を鍛える事にならないばかりか、

逆にパフォーマンスを落とす結果をもたらしかねないということだと思います。

だから状況に応じて邪魔になりうる感覚をあえてシャットアウトして作業に取り組む事も大事なことかもしれません。


そう考えると、テレビを見ながらごはんを食べるといった「ながら食い」。

これも双方のパフォーマンスにとってよろしくないということになりそうです。

テレビを見るのか、ごはんを食べるのか、どっちかにしなさいということですね。

どっちかに偏れば片方のパフォーマンスが下がります。あるいはそれが凡人というものなのかもしれません。

ただここから先は私の想像ですが、

ごはんを食べる方に集中していればテレビの情報を聞き流すだけで済むかもしれません。

しかしテレビを見る方に集中してしまうと、ごはんを食べること、ひいては食べものの消化吸収のパフォーマンスが下がる事につながりはしないでしょうか。

時々出会う糖質制限でうまくいかないという人は、

私の知る限りやせ型体質の人に多いという印象を持っています。

やせ型体質の方はインスリン分泌能低下、それに伴うケトン体の利用効率低下、そして消化管吸収障害が背景にあるのではないかと私は考察しています。

もしも私の想像が正しければ、

やせ型体質で悩んでいる方でながら食いをしてしまっているという方がいらっしゃれば、

それを止めてみるという事も打開策の一つになるのかもしれません。


たがしゅう
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コメント

共感覚

2016/10/03(月) 16:49:55 | URL | へるみ #-
たがしゅう先生こんにちは。仙台のへるみです。
共感覚、実は私にもあるのです。数字・ひらがな・カタカナ・アルファベットに色彩を感じるのです(実際に色がついて見えるわけではありませんが)。
小学生低学年のころには気が付いていて、基本的にその当時感じていた色(たとえば2は緑色、3は黄色 同じ緑色でも2と8は違う色)は今も同じです。
子供の頃からなので、アルコールで刺激されたわけではないと思われます(笑)。
また、へるみはピアノはさっぱり弾けません。5年前から独学でピアノを叩いていますけど、まったく弾けるようにはなりません。ご参考にもなりませんね。あはは。

Re: 共感覚

2016/10/03(月) 18:17:22 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
へるみ 先生

 コメント頂き有難うございます。

 ものごころついた頃からの共感覚なら先生は天才肌ですね。
 あるいは親御さんが共感覚を鍛える良い教育をなさっていたのかもしれませんね。

 私は今回本を読んで初めて「共感覚」の存在を知りました。気づいていないだけで知らない世界はまだまだ他にもありそうです。

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