自然を利用する健康法に信を置く

2016/01/31 18:40:00 | ふと思った事 | コメント:2件

糖質制限は科学的根拠のある歴とした食事療法ですが、

一般の人からみれば、数多ある他の食事健康法と横並びで捉えられるかもしれません。

しかし他の方法と比べて糖質制限が圧倒的に信用がおける理由は医学的根拠以外にもう一つあります。

それは糖質制限が「身体にとって不要なものを取り除く」という発想であることです。

世の中には様々な健康法がありますが、その多くはその健康法を実践するために、

特定の食品やサプリメント、器具など何らかの商品を購入しなければならない構図があると思います。

言わば糖質制限が「マイナスの発想」であるのに対して、他の健康法は「プラスの発想」であるという事です。

糖質制限は基本さえ押さえれば、特定の商品に頼らずに実行する事ができますが、

「特定の商品を買わなければならない」あるいは「特定の商品を買った方がよい」などと勧められる健康法の場合は、そこに商売の香りがしてきます。 勿論その商品に、その対価としてお金を支払うだけの価値があれば何も問題はないのですが、

健康への不安というものは多くの人にとって大きな弱点です。「病気を治したい」と藁をもつかむ必死な思いの人の心を逆手にとってくるような悪い人も世の中にはいるのです。

医学的な知識があればまだしも、そうでない人は魅力的な謳い文句についつい騙されて買ってしまうような事もあるでしょう。

また、たとえ医学知識があったとしても、自分の全く知らない分野の専門用語を並び連ねられれば、それが本当に価値のある商品なのか否かを判断するのが困難な事もあるかもしれません。

自分の頭で考える力」を重視している当ブログですが、考えてもわからない時もあると思います。

しかし糖質制限のように、もともと不要なものを取り除く事をしているような治療法であれば、そこの悩みは生じえません。

そして実践により実際に体調が良くなっていくわけですから、その理論が実体験とともに信用できるものになっていくのです。


問題は糖質制限とともにそうした健康商品を勧められる場合です。これは厄介です。

例えば糖質制限を指導されるとともに、何らかのうさんくさい健康食品を売りつけられるような場合、

そのうさんくさい商品に何の効果がなかったとしても、それにも余る糖質制限の臨床効果で、あたかも商品に効果があったかの如く錯覚する体験をしてしまいます。

同じことはシャンプーレスにも起こりえます。例えば、ただの水を育毛剤として「霊験あらたかな水です。シャンプーの代わりに使うと毛が生えてきます」などと言われて売られたとします。

そうすると、実際にはシャンプーを止める事によって界面活性剤による細胞障害がなくなり育毛しやすくなっただけなのに、あたかもその水のおかげで髪が生えてきたという錯覚を購入者に与える事ができます。

ウソの上手い人や詐欺のプロは、「ほとんどの事を本当の事で固め、その中にほんの少しだけウソを入れる」と言います。これらはまさにその構図に当てはまっていると思います。

こうした巧妙なウソに騙されないようにするためには一体どうすればよいのでしょうか。


私の基本的なスタンスは、まず第一にマイナスの発想を大事にする」ということです。

糖質制限を深く学んできて、現代にはびこる生活習慣病や近年増加傾向にある病気原因不明の難病の類はほとんどすべて食の要因が大きく関わっている「食源病」である事を実感するようになりました。

そして古代から脈々と受け継がれてきた人類の基本設計は、食べない事をベースとした生き方にあったという考えを私は持っています。

さすれば病気に対してまずすべきことは、何か夢のような成分をプラスする事ではなく、まず自分の身体をそのような状況に追い込んだ害毒を除去する事が先決だと思うわけです。

それゆえ私は糖質制限からケトン食、そして断食や不食へと食事を減らす方向に可能性を感じているわけです。

しかしながら、皆が皆完璧に害毒を除去できるとは限りませんし、自分のできる範囲で害毒を減らしても症状が改善しきらないという状況はありえます。

また長年の食習慣の影響で、害毒を完全に除去したとしても、直ちに立ち直るのは困難で、回復に時間がかかるという事もあると思います。

そのような状況において、一時的に「プラスの発想」に頼るという事はありだと思っています。


そういう場合でも、次の私の考え方の基本は、「できるだけ自然に存在するものを利用する」ということです。

例えばサプリメントでも、工場で化学反応をさせて作るような合成化学物質よりも、天然の成分をそのまま利用するような漢方薬のようなものを優先します。

また自然に存在するものでも、自然ではありえないくらい大量に投与するのは不自然な事なので、使用量は自然の範囲を極力超えないようにします。

そういう意味では西洋薬は最も使ってはならないものですが、そんな中でもステロイドはもともと生体に存在するステロイドホルモンをそのまま製剤化したものなので、一時的に利用するのはありです。

それから最近話題の水素水なども、水素は人体にも自然界にも存在する物質だから、これを利用するのはありだと考えます。

しかしながらあくまでも「プラスの発想は一時的に留めること」を基本とします。

だから上述の原則に沿って私が健康商品やサプリメントを買って使うにしても、基本的には使うのは期間限定で、ずっと使い続けるという事はまずないと思います。

なぜならば人間の身体は実に精巧なシステムがすでに備わっているからで、基本的にはそれに任せて回復すれば何かをプラスしなければならない状況はいずれ解消するからです。

それに薬や手術などで人工的に操作を加えて人為的に健康を作ろうとする行為はろくな結果にならない事を歴史が物語っているからです。

古代ギリシアで医聖と称された名医ヒポクラテスは「人は生まれながらにして自らの内に100人の名医をもっている」という言葉を残しています。けだし名言と思います。

とにかく身体の持つ複雑なメカニズムを邪魔しないこと、それを心がければ多くの病気は快方に持っていく事ができます。

その事を忘れさえしなければ、たとえ一時的に健康商品にはまったとしても、

最終的にはきちんと原点に戻ってこれると思います。


たがしゅう
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コメント

No title

2016/02/01(月) 20:51:26 | URL | 栗田三江(くんだみえ) #U7CTLDyk
たがしゅう先生

私は糖質制限を開始する前から乳酸菌生産物質(商品名「生源」)というサプリメントを摂取しています。

実験実績として多くの疾病の改善例が示されています。又予防目的で摂取しても有効なようです。お陰で私も「生源」を摂って以来、一切風邪をひいていません。

傷に塗布すると治癒が促進されます。ですから効果が目に見えるのです


糖質制限を開始してから「生源」を摂る本数が大幅に減りました。減らしても十分に健康維持できるからです。

これから糖質制限を継続していけば、「生源」を摂らなくても良いという事になる可能性があるのではないか、と考えています

くんだみえ

Re: No title

2016/02/02(火) 01:19:16 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
栗田三江(くんだみえ) さん

コメント頂き有難うございます。

私自身は基本的にサプリメントに頼りませんが、他の人がサプリメントに頼るのを否定しません。栗田さんのようにサプリメントが合うという方もいらっしゃると思います。

ただサプリメントの世界は玉石混交です。誤った情報に踊らされないよう自然を道標に判断していきたいと私は思います。

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