たがしゅうブログの流儀

2014/11/02 00:01:00 | 自分のこと | コメント:0件

毎日ブログを書くという行為を,

ただ単純に続けているだけで,

誰に教えられるというわけでもないのに,

不思議と自分なりのやり方というのが出来上がってくるものです.

それは,自分の中に確かにある知識であり,技術であるはずなのですが,

普段私はその事を全く意識することなく,「ただ読者に読んでもらいやすく」を意識して書く事を繰り返しているだけです.

このように,知っているはずなのにうまく言葉に表せない事を「暗黙知」と言いますが,

今日は私の中の暗黙知の一つである,「たがしゅうブログの流儀」について

自分を振り返って明文化してみたいと思います. まず,基本的なスタンスとして,

私は何の変哲もない一内科医でしかない人間なので,

「等身大の自分を表現する事」が一番大事だと考えています.

言い換えれば,むやみに背伸びをしないという事になりますが,

それは自分の知らない領域を開拓しない,という事ではなく,「新しい領域を開拓しようと模索している自分を表現する」という事です.

自分を大きく見せる必要はないのです.自分の感じた事をありのままに書くということが,

自分だけにしかない価値を産む,そう考えて書くようにしています.

そしてそれに関連して,「知らない事は知らないと言う」,これも大事です.

医師はとかくプライドが高くなりがちな環境で生きていますので,

特に患者さんにわからない事を聞かれても,ごまかすというような行動をとりがちです.

まぁ例えば,患者さんに「糖質制限について知っていますか?」と聞かれて,中途半端な知識で「あぁ,あれはよくないよ」って断定して答えるようなパターンとかですね.

でも私はもし仮に糖質制限についてよく知らなかったとしたら,「すみません,よくわかりません」と正直に言います.

ブログでもそのスタンスは崩さないようにしています.

人によっては「自分の全く分からない質問をコメントされたらどうしよう」という不安があるかもしれませんが,

「知らないものは知らない」と割り切ればいいと私は思っています.

ただ,わからない質問が来た時に,答えようという最大限の努力の姿勢は見せるよう心掛けているつもりです.

それが折角自分に期待して質問してくれた方への礼儀だと思うからです.

あと,今までいろいろな人の講演会を聞いていて思ったのですが,

どんなにすごい知識でも相手に伝わらなければ意味がない」という事です.

講師の頭の中にどんなにすごい最先端の情報・知識があったとしても,

それが聴衆に伝わらなければ,講演という相手に伝える形式の中では良いものとは言えないと私は思います.

それはブログというメディアでも同様で,

人に伝わらないブログであれば私は書きたくないと思うわけで.

折角書くのであれば,様々な人にわかってもらえるよう書きたいと思うのがブロガー心理だと思います.

その為に適当な長さの文で改行したり,

話のまとまりがある部分で段落を変えてみたり,

物語として導入部分を考えたり,起承転結を意識して書いてみたり,

斜字体にしたり,太字大文字にしてみたり下線を引いてみたり

印象的なフレーズを冒頭に打ち込んでみたり,

非医療者でもわかるようにできるだけ医学用語を噛み砕いて説明したり,かと言って信頼性が落ちないように文献を引用したり,

途中からこのブログを読み始めた人が入っていきやすいように過去記事を引用してみたりと,

とにかくいろいろ試行錯誤を繰り返してみるわけです.

そうすると,昔自分が書いた記事と比べて,

着実に文章力がよくなっていると感じる自分がいます.



教育としては,手取り足取り教われるような環境も大事かもしれませんが,

こういう地道な作業をただひたすら繰り返すという行為も,

自分にとってなかなかの教育効果があるものだと学びました.

今や私自身もこのブログがどのように成長していくかが楽しみでもあり,

『私自身がこのブログの一番のファン』とも言えそうです.

そう考える事が,最大の「たがしゅうブログの流儀」なのかもしれません.


たがしゅう
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