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不自然な交感神経刺激状態
手のひらに「人」という字を3回書いて飲みなさい、というのを聞いた事があります。
おまじないのようなものであり、当時はそれで気が休まるような気がしていました。
勿論、科学的な根拠はなかったであろうと思いますが、
今にして思えば、多少理にかなっていた部分はあったかもしれません。
というのは「人」という字を飲んだ後には、無意識に深呼吸をしています。
深呼吸というのは、強制的な副交感神経活性化法なんです。
そして緊張する状況というのは、外界のストレスに対して交感神経が強く刺激されている状況です。
それが身体が活性化している証拠だというのは、スタンフォード大学の心理学者、ケリー•マクゴニガル氏の弁ですが、
そうは言ってもそのような状況が長く続く事は好ましい事ではありません。
交感神経が働き身体が活性化したら、オーバーヒートする前に速やかに元の状態に戻してやる、と、
それが理想的に身体のバランスがとれた状態であり、その時に役立つのが副交感神経、というわけです。
そういう意味で深呼吸は簡単に副交感神経を刺激することができるので、非常に有用なツールです。
もう一つ、よく知られた副交感神経刺激法に、「笑う」という事があります。
緊張している相手を笑わせて緊張をほぐすというのも有効かつ有用な手段です。これはマンツーマンの学生指導などにも使えます。
医療を勉強しにくる学生は往々にして緊張しているものです。それは自分の過去を振り返ってみてもよくわかります。
だから最初に笑いを交えた雑談などを盛り込むと、その後のコミュニケーションが円滑になる事をよく経験します。これを「アイスブレイキング」と言ったりもしますね。
さて、緊張して交感神経神経が刺激されると、
ドーパミンやアドレナリン、ノルアドレナリンを介して血糖値が上昇します。
逆に言えば血糖値が上昇した状態は、交感神経が緊張した状態とも言えます。
ただ交感神経刺激で起こってくる血糖上昇は、
一般的に糖質摂取ほど強力なものではありません。
またストレスがかかって血糖値が上昇するのは自然ですが、
ストレスもないのに血糖値が上昇するのは不自然です。
糖質を摂取して血糖値が上昇した状態というのは、「不自然な交感神経刺激状態」だと言えると思います。
そう考えると1日3食糖質主体の食事をする、という食生活が、
いかに不自然な事であるかがよくわかるのではないでしょうか?
ましてや糖尿病で常に血糖値が上昇した状態はなおさらそうです。
糖質を制限する事は、
単に血糖値が下がり、体重が減るという効果をもたらすだけではなく、
人生の困難を乗り越えていくために極めて重要な
自律神経のバランスを整えるという事にもつながっていくのです。
とても奥深いですね。
たがしゅう
コメント
やはり、ストレスは、よくないですね
歌う前に、指導されるのは、例えば百面相をして、顔の緊張を緩め、笑い、ストレッチをし、日常生活とは切り離された、情緒豊かなテンションの世界を作ることです。
仕事などで疲れた声を持ち込まないこと・・
大空に向かって、豊かに広々とした心で歌うことです。
肉・魚・卵糖そして糖質の少ないお菓子を食べるとリラックス出来ますね。
歌うときには、少量の赤ワインを飲むのも、緊張が解けます。
インスリンが出るというのは、緊張した状態なのでしょうね・・・。
2014-09-12 07:30 長谷川清久 URL 編集
Re: やはり、ストレスは、よくないですね
コメント頂き有難うございます。
歌う場合にも自律神経のバランスが取れている事が望ましいと思います。
2014-09-12 08:43 たがしゅう URL 編集
No title
「、。」 ←になりましたね^^
糖質制限をして半年が過ぎました。
以前は、一人で日曜日の食料品コーナーに行けませんでした。
家族連れを見るのが嫌でした。
(多分自分が未婚で子供もいないという劣等感です)
人からどう見られるか、そんなことばかり気にしていました。
それが、、、普通に行けるようになりました。
一人で旅行に行くことができたり、
一人で飲みにも行けるようになりました。
(今までは絶対に無理でした)
たがしゅう先生はうつが良くなる、と言っていましたが、
私も少し軽いうつ?だったのかな?と
今になって思います。
2014-09-12 09:32 美月(30代) URL 編集
Re: No title
コメント頂き有難うございます.
> 「、。」 ←になりましたね^^
ブログ記事をパソコンで書いたり,スマホで書いたりしていますので.その初期設定の違いですね.
さて,気持ちの面での改善,私も身に染みてよくわかります.
私も糖質制限をすることで,自分でも驚くくらい活動的になれたと思っています.
2014-09-13 07:03 たがしゅう URL 編集