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もしも私が糖尿病専門医だったら

category - 自分のこと
2014/ 09/ 03
                 
糖質制限を受け入れるのは,

糖尿病の専門家であればあるほど難しいといいます.

なぜならば糖質制限は従来の糖尿病の食事療法であるカロリー制限を,

根本から否定する事になるからです.

私はたまたま糖尿病の非専門家であったので,

糖質制限を受け入れる事になんら抵抗はありませんでしたが,

従来理論を拠り所とする糖尿病専門医が,

それをすんなり受け入れられるとは到底思えません.
            

しかし何かの歯車の違いで,私がもしも糖質制限を知った時点で糖尿病の専門家であったなら,

その時私はどういう行動をとっていたのだろうか,と考えます.

やはり自分自身が糖質制限によって明らかな改善を経験しているので,

たとえ自分が糖尿病専門医であったとしても,おそらく私は患者さんに糖質制限を勧めると思います.

ただ同僚から上司まで周りのドクターは皆,糖質制限否定派で,学会から提言が出て糖質制限に対して否定的な見解を出し続けている状況です.

そんな中では,いくら正しいと思っていても,周りからのプレッシャーをはねのけて,正論を推しつづけられるでしょうか.

それはそこに実際にいる人にしかわからない感情かもしれませんが,

もしかしたらそんな環境に耐える事ができず,

私は医師を辞めていたかもしれません.


糖質制限推進派の人は私も含めよく糖尿病専門医を批判しますが,

糖質制限反対派のうずまく環境の中で,一人で糖質制限を推奨し続ける事は,

これは相当に覚悟のいる事だと思います.

そんな完全アウェーの状況の中で糖質制限を推奨する糖尿病専門医の先生は御立派だと思います.

私ならおそらく耐えきれずに糖尿病専門医はやめて,別の方法での生き方を探していたことでしょう.

正しい事もできず,権力によって自分が間違っていると思っている医療を患者さんに押し付ける人生などまっぴらごめんだからです.


でも幸いというべきか,私は糖尿病専門医ではありませんでした.

非専門家の立場であれば,医師を辞めずとも,糖質制限を広めるためにできる事があります.

それは糖質制限を勧める事にしがらみのない医療関係者に糖質制限の事を伝えることです.


変わらない所でいくら一生懸命奮闘したところで無駄骨です.

それならば変われる可能性のあるところで頑張る方が,

いくらか効率的だと思います.


たがしゅう

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コメント

非公開コメント
        

その通り
いつも読んでます、糖質制限食 2年生です。(a1c=5.8)
先生の言うとおり、なかなか変えるのは大変だと思います。患者の一人が糖質制限で劇的に治れば担当医は変わるきっかけを得ます、自分の通う開業医はそれを見て 当院も糖質制限食をとりいれます、と私に断言しました。ブログを通じて得た事を私たちは実行すれば、徐々に変わっていくと思います。それまで続けてください、頑張らずに
No title
ブログ楽しみしています。

「世間の常識」、これから外れるのは容易では
ないようですね、、、
こちらがベストの状態であれば一番いいので、
皆の常識なんてどうでもいいと思うのですけど。

「専門家」ならなおさらでしょうね。


(都会に住んでいても冠婚葬祭のしきたり?しばり?に
いつも疑問に思うのですけど。)

糖質制限、湿潤療法と同じにしてはいけない、、、か。



コウノメソッド
 たがしゅう先生は神経内科、私は精神科が専門です。それでいてコウノメソッドをどうしてすんなり受け入れられたのでしょうか?

 私の場合、以下の2点に要約されます

① アリセプトという薬剤に対して以前から疑問点を持っており、他の認知症治療薬が出てもすんなり受け入れなかったこと

② 大病院の認知症センターは検査機器が揃っているが、介護に対して有益なフォローなしということを、介護の現場を見て知っているから

 たがしゅう先生の場合はどのようなきっかけからでしょうか
Re: その通り
土屋守 さん

コメント頂き有難うございます。

少しずつ着実に変わっていっていますね。私も頑張りすぎずに頑張ります。
Re: No title
さゆり さん

コメント頂き有難うございます。

大半の人は文化や慣れた環境から外れる事を恐れると思いますが、

時には嫌われる勇気も必要なのではないかと私は思います。
Re: コウノメソッド
精神科医師A 先生

御質問頂き有難うございます。

> コウノメソッド
> たがしゅう先生の場合はどのようなきっかけからでしょうか


私がコウノメソッドを受け入れた理由は至ってシンプルです。

実際にやってみて効果があったからです。そういう意味では糖質制限や湿潤療法と一緒です。

さらに言えば「認知症は治せる」という言葉を最初から否定しなかったからだと思います。
> その通り
かかりつけ医を改心させたのですね。

素晴らしい!
ある意味、無責任?
取り敢えず、一般的な医療を行っていれば、責任は無いですよね。
ある意味、責任逃れ、
それこそ無責任ですね。

患者の立場としては、治るようなアドバイスをしてくれたら何でもいいです。
治れば、ネズミの御守りでも何でもいいですよ。

最近は糖質制限の部分だけは取り入れてくれている一般的な医師が増えたように思いますけど、まあまあ悪いことではないかなと思います。
長尾和宏Drも
長尾和宏先生もアピタルでコウノメソッドを絶賛してます!
http://apital.asahi.com/keyword/author.html?author=2012101700001
認知症治療研究会の世話人でもあります(ご存知の情報でしたらすみません)。
Re: ある意味、無責任?
河豚田 さん

 コメント頂き有難うございます.

> 取り敢えず、一般的な医療を行っていれば、責任は無いですよね。
> ある意味、責任逃れ、
> それこそ無責任ですね。


 御指摘の通りです.それが高じて今やガイドライン偏重の医療が横行しているのが悲しいかな今の現状なのです.

 だからこそ糖質制限推進派の医師が少数派になってしまうのかもしれません.
Re: 長尾和宏Drも
もうあかん さん

> 長尾和宏先生もアピタルでコウノメソッドを絶賛してます!

 情報を頂き有難うございます.

 ただ長尾和弘先生は,著書を見る限りどうやら糖質制限に対する理解はなさそうです.

 近藤誠先生の「がん放置療法」を真っ向から否定するなど,私とは少しスタンスが異なる先生ですね.

 2013年10月11日(金)の本ブログ記事
 「新理論と抵抗勢力」
 http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-50.html
 も御参照下さい.