食べる事を前提にした社会構造

2014/08/25 00:01:00 | ふと思った事 | コメント:0件

なにかと「抗酸化」が重宝される世の中です.

抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEを摂るために野菜をしっかり食べましょう,とか,

抗酸化作用をうたったサプリメントも調べれば山ほど出てきます.

しかし,適度な酸化ストレスは人生を豊かにしていくために必須なものです.

これだけ抗酸化の事が謳われるという事は,今の世の中が酸化ストレスに溢れすぎているという事の裏返しだと思います.

そうなる原因は,糖質過多摂取を始めとして,

食べる事を前提として形成された現在の社会構造に根本的な問題があると私は思います. スーパー,コンビニ,24時間営業のレストラン・・・,求めればすぐに食糧が手に入る時代です.

勿論,その食糧が糖質主体であれば血糖値の上昇,平均血糖変動幅の増大を介して酸化ストレスが増大しますが,

たとえ糖質を摂っていなくとも,何度も食事を繰り返すという行為そのものに酸化ストレス蓄積の温床があると思います.


太古の人類に思いをはせてみますと,

食糧は今ほど頻回に手に入れる事はできなかったはずです.

飢餓ベースで40億年の長きにわたって生きてきた生物にとって,食べるという事は基本的に稀なイベントであったと思います.

つまり人類の歴史の大部分は「食べない」ことを前提とした社会だったという事です.

そうした社会で生まれる酸化ストレスが基本であるのだとするならば,

食べる事を前提とした社会では,それだけで酸化ストレス過剰になる可能性を秘めていると思います.

行き過ぎた酸化ストレスは運動したり,笑ったり,泣いたり,音楽で癒されたり,歌ったり・・・・

様々な行為でそのストレスを良い方向へ転換させる必要がありますが,

それだけで処理しきれない程の酸化ストレスの多さが,昨今の抗酸化食品ブームの裏側にはあるのではないかと思いました.


そもそも「食べる」とはどういう事なのか.

それは「他の生物のエネルギーを自分の生命エネルギーとして再利用すること」だと思います.

良いとか悪いとかではなく,地球全体で生物の営みを見た時にこの「食べる」という行為の役割を考えた時に,

ある生物から別の生物へとエネルギーを受け継いでいく事で,生物全体の活動を保持させようとしているのではないかと思うのです.

いわば「食べる」事は生命を維持させるための究極手段です.

また断食をする事で体調がよくなるという事実も,

その事を間接的に証明してくれていると思います.

そんな奥の手的な手段である「食べる」という行為を,日常的に何度も繰り返している現在の社会構造は,

大いに見直していく必要があるのかもしれません.



たがしゅう
関連記事

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する