食を大事にするからこその少食

2014/08/05 13:38:19 | 断食レポート | コメント:4件

3日目の体重(服を来た状態)です。

  100.2kg⇒98.6kg⇒96.8kg(-3.4kg)

まあまあのペースでしょうか。

そしてこの間、玄米二口とか、グリーンスムージーなども食しています。

こうして考えると、少しでも食べたらもうダメというのではなく、

いかに少食でいられるかということが成功の秘訣であるようにも思えてきました。

だから例え1日1食だとしても、私のような場合は食べ過ぎてしまうと胃腸に負担がかかってしまうというわけですね。

さて、先日食のワークで玄米二口を100回噛むというのを行いましたが、

実はその時、もう一つ食べる前に読むよう指示された文章がありました。 それは「五観の偈(ごかんのげ)」といって、禅宗の食膳の祈りの言葉でして、以下のような内容です。

一つには、大自然の恵みと多くの人々の苦労があったことを思い、感謝していただきます。

二つには、この食事をいただくにふさわしい行ないをしているかどうか反省していただきます。

三つには、好き嫌いせず味わっていただくことは、「むさぼり、いかり、ねたみ」の三毒をおさえることですから、修養の心をもっていただきます。

四つには、健康な体と心を保つために、良薬としていただきます。

五つには、円満な人格形成のためにいただきます。


この文章、一つ一つ読み解いていきたいと思います。



まず、一つ目の自然や人々への感謝の気持ち、これはおおいに賛成です。

よく糖質制限を推奨していると「米農家を侮辱している」とか言われますが、そうではありません。

今までそれを食べて成長してきたし、それ相応の幸せも得てきた事と思います。

ただ、今まで分からなかった糖質の害がわかるようになり、健康をも害するという事が明確にわかってしまった以上は、

今まで食べてきたからといってそれをそのまま医師として見過ごすわけにはいかないのです。

でもだからといって過去の感謝の気持ちが消えうせてしまったわけではありません。

むしろ感謝の気持ちを忘れてはいけないと思うし、今後どうすれば米を有効利用できるかということも真剣に考えていかなければならないと思っています。


二つ目の、食事を行うにふさわしい行ないをしているかどうかを考えるということも大事です。

今の時代、流通が発達し、動物を狩らなくても肉はたくさん食べることができるし、卵なんて安くて大量に手に入ります。

肉、卵に限らずあらゆる食材がお金さえかければ容易に手に入る世の中です。

食事をするのにふさわしい行為をしているかと言われたら決してそんなことはないでしょう。

あるいはそこらじゅうに自動販売機があったり、コンビ二があったりしています。

私たちには食事にふさわしい行為をしているから食べるという意識はなく、そこに食事があるから食べている、という感じになってしまっているのではないでしょうか。

その結果、病気になってしまっているのだとしたら、それはある意味自業自得であり、この点においても食に対する姿勢を見直す必要があると思います。


ただ三つ目の好き嫌いせずに味わうという点に関してですが、

私は嫌いだと感じるものには意味があると考えています。

先日の沖ヨガの「栄養摂取の誓い」では「不要で不適なものは、出し切るように」とのことだったと思いますが、

好きなものも嫌いなものもとにかく食べなさいという考えは一種の押し付けであり、価値観の強要だと思います。

昔は私も好き嫌いせずに食べる事によって周囲の大人に喜んでもらうのが嬉しい時代もありましたが、

それは必ずしもいい事とはいえないのかもしれないと思うようになりました。

よく子どもがニンジンが嫌いとかピーマンが嫌いとかいうのを聞きますが、

もしかしたらそれは身体が欲するものではないというサインなのかもしれません。

でも人間は適応できる生き物ですから、確かに嫌いな食べ物も繰り返し練習する事で克服することができるようにはなりますが、

それは知らず知らずのうちに、胃腸に負担をかけているかもしれないという意識は持つ必要があると思います。


四つ目の薬としての食事という観点は大事です。

自然界の植物には薬にも毒にもなる成分が存在していますし、

食べる事によって毒にも薬にもなるという現状が実際にあるからです。


五つ目の円満な人格形成のための食事も大事な観点ですね。

食べることはただの生命維持ではなく、その場を通じて人と人とのコミュニケーションの場にもなるわけですから、

そういう意味で、どれだけ突き詰めても全く食べなくてよいという話にはならないはずです。



このように文章を読み解いて改めて考えると、

やっぱり今の私たちは食べ過ぎてしまっているように思えます。

食というものを大事に思っているというのであれば、少食を目指すというのが筋ではないでしょうか。


先ほど、この断食道場に遠方から20回ほど参加されているという50代の男性と話をしましたが、

この方は何かしらの持病があり、それを断食で治したとのことで、

定期的に断食をしていないとぶり返してしまうというので、何度も道場に参加しているのだそうです。

デリケートな話なので何の病気かはお尋ねできませんでしたが、

ではなぜぶり返すのかというのを考えた時に、

食というものに対する姿勢が変わっていないからではないかと私は思います。

普段は少食にして、そしてしかるべき時にみんなで一緒に食というものを楽しむ、

そういうスタイルに今後徐々に移行していく必要があるのかもしれません。


たがしゅう
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コメント

No title

2014/08/05(火) 15:32:20 | URL | 福助 #-
たがしゅう先生

順調に減量されてて羨ましいです。(^^;

>いかに少食でいられるかということが成功の秘訣であるようにも思えてきました。

>普段は少食にして、そしてしかるべき時にみんなで一緒に食というものを楽しむ、そういうスタイルに今後徐々に移行していく必要があるのかもしれません。

考えてみますと、糖質制限を始めた頃は、コンビニで手に入れられる最低限の食品で行っていたことと初期のモチベーションから、比較的小食で実践できていたように思います。
4月の転勤以降からスーパー通いが始まり、糖質制限OK食材も多種多様となり、気付けばスタート前と変わらない食欲っぷりに。。。
これでは痩せなくても当たり前ですね。

思うのですが、これも糖質中毒の延長上にあるものなのかなと。
糖質自体は何とか抑えているつもりでいますが、その陰にある食欲という大きな魔物にまだ憑りつかれたままなのだと。
低糖質のため少量では満足いかず大目に摂取しようとする、無意識の中で糖質を欲しがっている自分がいる訳で、まだまだ強力な糖の依存・呪縛から逃れられずにいるのだと悲しく思えてしまいます。


ところで先生は玄米を食しているとのことですが、自分も先週末から玄米を摂ってみることにしました。
生発芽玄米なるものです。
これはネットで見つけた方法ですが、玄米を炊くとでんぷんがα-でんぷんになり消化吸収される糖質となるが、生はβ-でんぷんのままで、消化酵素が働かず未消化で大腸に運ばれ腸内細菌によって分解・発酵され、脂肪酸のまま吸収されるとのこと。
また発芽させることで、毒性のあるアブシジン酸はファゼイン酸(PA)とジヒドロファゼイン酸(DPA)に変化し、フィチン酸はビタミンB複合体のひとつイノシトールに変化し無害化すると。
(ただフィチン酸のキレート作用には期待したいところもありますが。)
先生も生発芽玄米いかがでしょうか?(^^;

Re: No title

2014/08/05(火) 16:55:08 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
福助 さん

 コメント及び御質問頂き有難うございます

> 思うのですが、これも糖質中毒の延長上にあるものなのかなと。
> 糖質自体は何とか抑えているつもりでいますが、その陰にある食欲という大きな魔物にまだ憑りつかれたままなのだと。


 同感です。

 賛否はあるかもしれませんが、自分はまだ中毒なのかもしれないと思っています。

> 先生も生発芽玄米いかがでしょうか?(^^;

 玄米は断食道場のプログラムとして食べただけなので、普段は食べません。

 また私は玄米に関してあまり詳しくはありません。すみません。

 ただ、確かに生米にすればβ-デンプン化していて腸内細菌にも良いという理屈はわかりますが、私としてはあまり積極的に食べたくはないですね。

よいペースですね

2014/08/06(水) 02:38:27 | URL | mina #-
思ったより減量のペースが早いように思えました。
先生は元々糖質制限をしていて体内の余分な水分(むくみ)が他の参加者ほど無いでしょうから、
セイゲニストの断食による減量は少ないのではと思っていました。
ただ、タンパク質と脂質を十分取ることによって糖新生による筋肉の減少を抑えている面があったでしょうから、ある程度筋肉も減っているのではないか?と思ってしまいます。
でも、ここで施設の方が言う「普段使わない筋肉を使う」という所が活きるのかもしれませんが。

100回噛むということ、これは確かに渡辺先生を思い出させますね。
また以前に夏井先生がHP上で「咀嚼を多く行い、野菜の細胞壁を壊すことによって本来消化の過程で吸収されないはずだった栄養素も取ることができるのではないか」という推論をされてましたが、これは非常に興味深いと感じています。

更に、健康で長寿で有名な教育学者だった昇地三郎さん(107歳で死去)は3歳ののころから30回噛むという習慣を続けてきたそうです。(100年以上!)
少食も提唱しながらも肉などもよく食べていたため、アルブミンの数値も高かったと言います。

まさに医食同源、良薬としての食事・・・。食べ方で損をしているようでは駄目ですね。私もよく噛もうと思います。

Re: よいペースですね

2014/08/06(水) 05:23:05 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
mina さん

 コメント頂き有難うございます。

 私の場合は余剰な脂肪がまだ結構あるので、

 蛋白質より先に脂肪が消費されるでしょうから、測定はしていませんが蛋白減少の感はありません。

 糖質制限をしていても最初に減るのは水分なのではないかと思います。さすがに脂肪が3日で3kg減ったとは考えにくいでしょうから。

 今日から回復食、ここが本当の意味で正念場です。100回噛むよう心がけたいと思います。

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