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うつ病と糖質制限

category - 自分のこと
2013/ 09/ 24
                 
Stafstrom CE, Rho JM. The ketogenic diet as a treatment paradigm for diverse neurological disorders. Front Pharmacol. 2012;3:59. Epub 2012 Apr 9.

『精神疾患(うつ病)におけるケトン食
ケトン食の気分安定性は仮説が立てられてきている(El-Mallakh and Paskitti, 2001)が、臨床的研究はこの記事の執筆時点で実施されていない。うつ病におけるKDの潜在的な役割はラットでの強制選択モデルで研究されてきており、伝統的な抗うつ薬にとってもたらされるのと同等の有益性があるとされている(Murphy et al., 2004; Murphy and Burnham, 2006)。』

本日は糖質制限(ケトン食)の抗うつ効果についてお話します.

冒頭にケトン食の効果を様々に検証したまとめ論文の訳文の中からうつ病に関する部分を抜粋してみました.

これを読むと糖質制限のうつ病に対する治療効果はまだ動物実験でその可能性が示唆されているという仮説段階の話に留まっています.

しかし私は以前にも記事を書いたように,この仮説を強力に支持します.

なぜならば,自分自身も糖質制限でうつ病を克服した経験があるからです.

            

2011年11月糖質制限と初めて出会った頃,私は対人関係のトラブル(主に医師)から非常に気分が抑うつし,思考力が非常に落ちていた状態でした.好きなテレビ番組もまったく見る気持ちが失せ,抗うつ薬を飲みながら,何とか勤務はこなしていましたが,単純なミスも多く,定時に帰宅して夕方から寝るまで真っ暗な部屋で椅子に座ってぼ~っとし続ける日々でした.

食欲も落ちましたが,なぜか体重は減りませんでした(今にして思えば,炭水化物主体の食事だったからだと思います.)

これは,どう考えても自分がうつ病の状態にあるとしか思えませんでした.

抗うつ薬は2か月くらい飲んでいましたが,それを飲んでいるおかげで勤務が何とかできているのか,その当時はわかりませんでしたが,いずれにしても抗うつ薬に大した効果はないということもこの時わかりました.しかも集中力が落ちているためか,薬はよく飲み忘れてしまいます.

このような状態で医師として診療に当たるのは,患者さんに対して大変失礼かつ迷惑な行為であり,正直もうこのまま命を落としてしまおうかとも考えたりしていました.

しかしながら,糖質制限を始めてほどなく,こうした鬱屈した思いが晴れて,倦怠感も消えて体を動かしやすくなり,徐々に前向きな考え方ができるようになってきました.

これは抗うつ薬よりも糖質制限の方がよっぽど抗うつ効果があるということを,幸か不幸か私は実体験から学ぶことができたのです.

その後,糖質制限を勉強していく中で,うつ病にも効果があるという立場の先生がおられるということも知りました.







メタボ,糖尿病だけでなく,精神疾患までに効果あり,ということは糖質制限が認知症に対して効果があるとしても全く不思議ではないわけです.

これからも精神疾患に対する糖質制限の効果を検証し続けていきたいと思います.


たがしゅう

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コメント

非公開コメント
        

No title
http://rensai.jp/?p=52471
釈迦に説法かもしれませんがたまにはわるくないかなと。例によって「食の欧米化」が気に食いませんが。地中海食は欧米食じゃないのかな。

ケーキやアイスクリームを食べたときの多幸感というのは甘党にはたまらないものがありますが、あれってけっこう躁状態に似てますよね。またラーメンや牛丼を凄いスピードで食べる人たちもたいていその後すごい笑顔になります。血糖値の上昇というのはそれ自体依存性がありそうですね。脳に対するダメージもさることながらそういった日常における躁鬱のバランスの喪失のようなものも精神病の引き金になるのかもしれませんね。
Re: No title
SLEEPさん

 情報を有難うございます.
 着眼点は面白いのに,従来の常識が捨てきれないようです.我々は正しく解釈しましょう.

> ケーキやアイスクリームを食べたときの多幸感というのは甘党にはたまらないものがありますが、あれってけっこう躁状態に似てますよね。

 鋭いご指摘ですね.

 もしかしたら躁うつ病は,まさに血糖値の乱高下によって精神状態がジェットコースター状に変化するほど脳過敏性が高くなった状態,と言えるのかもしれません.