依存症の観点で考える

2014/05/14 00:24:27 | ふと思った事 | コメント:4件

糖質には依存性があります。

血糖値が上昇する事でドーパミンを介して

脳の報酬系を刺激するからです。

その糖質頻回摂取の問題を同じく依存性がある喫煙の問題と

置き換えてみると見えてくる事があります。

先日紹介した論文の中の一文をもう一度引用します。

臨床例では再喫煙に関連する因子として,若年者,不健康,社会経済的弱者,肥満,未婚,ニコチン依存度が高い,不安やうつなどの精神症状があること,などが指摘されている



なぜこれらの要因があると再喫煙してしまいやすいのか考えてみましょう。

若年者
→比較的健康であるため、タバコの害を自覚しにくい。

不健康
→タバコの害をひとしきり受け続け、中毒の状態にある

社会経済的弱者
→ストレスを受け続け、解消するための手段が必要

肥満
→中毒の体質が定着しきっている

未婚
→自分のお金が自由に使えるため自制が効きにくい

ニコチン依存度が高い
→脳の報酬系が刺激されやすい

不安やうつなどの精神症状がある
→神経伝達物質がかく乱されてしまっている



以上の内容で、タバコと糖質を置き換えてみると、

いくら糖質制限をすすめても実践してもらえない人達の正体が見えてきます。

糖質制限できない人達は糖質依存症の被害者であるように私には思えます。

さもなくば少なくとも一度は糖質制限をやってみてくれるはずです。

タバコやアルコールの例でもわかるように、依存症の治療は非常に困難です。

救える方法があるのに依存症があるがゆえに救えないというのは医師としてなかなか辛いものです。

かなしいかな、糖質の問題はそのような視点でも診ていく必要がありそうです。

しかし依存症から離脱できる人、まだ糖質依存にさほどさらされていない人は確実にいるので、

そうした人達へメッセージを発し続ける事が大事に思います。


たがしゅう
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コメント

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2014/05/14(水) 01:19:38 | | #
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はじめまして

2014/05/15(木) 08:39:36 | URL | あーちゃん #-
いつも真剣に拝読させていただいております。依存症ですが・・・3ヶ月前に糖質中毒かも!と双極性障害の娘と糖質制限をはじめました。みるみる症状が改善していき、今ではあの時はなんだったんだろう・・と思えるくらいよくなりました。ただ、本人の不安と医師の忠告により薬は続けております。だいぶ量や種類は減りましたが、いまだ、夕食後のみ
ルーラン4mgを2錠・バレリン200を3錠
服用しております。
とても調子がいいのですが 手のふるえや生理不順、口の渇き、乳汁分泌など副作用と思える症状があり心配しております。一生飲みつづけないとと医師から言われ止めると元に戻るのではないかと恐怖心でいっぱいのようです。糖質制限を同時にスタートさせた私はあまり空腹感に悩ませられることはなく快調ですが、娘は常に甘いものを欲しがります。そして常になにかを口にしています。自論ですが薬がドーパミンやセロトニンを抑えるため待機しているため血糖などの上げ下げを望んでいるのか・・自分の役目を果たすため薬がバランスをくずさせているのか・・などいろいろ考えてしまっております。娘はお年頃なのでいつ結婚してもおかしくない状態です。なるべく薬0をめざしていきたいとのぞんでおります。主治医からの薬の説明はありません。処方箋もありません。必要ならば料金が発生いたします。てんかんでもないのに抗てんかん剤を服用してもいいのか・・・なやんでおります。すみません。はじめてのコメントでいっぱい書いてしまいました。自殺未遂を繰り返してた子があまりにも劇的に改善したのでこのままでいいのかと思いなやんでおります。またブログなどで他の記事の中ででもかまいません。いろいろお考えをお聞かせいただければ幸いです。本当にブログが支えになっております。これからもよろしくお願いします。

Re: はじめまして

2014/05/15(木) 09:55:02 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
あーちゃん さん

 コメント頂き有難うございます。

 精神疾患に関する私の個人的な見解ですが、

 双極性障害なんてものは最初から存在しないと考えるとよいのではないかと思っています。

 病気というのは医療が決めたルールに過ぎません。

 2014年3月31日(月)の本ブログ記事
 「そもそも病気とは何なのか」
 http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-227.html
 も御参照下さい。

 双極性障害だと決められているから薬を止めていいのだろうかという不安が出るのであって、

 ただ単に食事を中心とした様々な要因によって「脳内の神経伝達物質がかき乱された状態」だと考えれば、

 それを元に戻す手段は何も薬にこだわる必要はないと私は思います。

 また、てんかんにしても「てんかん」という病気だと思うから「薬をやめてよいのだろうか」という不安が出るのではないでしょうか。

 てんかんも「何らかの原因で脳波が乱された状態」だと考えれば、

 脳波を整える方法は何も薬でなくても、食事だろうとヨガだろうと瞑想だろうと何だってよいと思います。

 その中で勿論薬を使ってもよいかと思いますが、

 私であれば最終的には薬に頼らない生活を望みます。

ありがとうございます!

2014/05/15(木) 13:44:15 | URL | あーちゃん #-
早速のお返事感謝しております。
そうですね、双極性障害と告げられた日から
娘自身も気持ちの沈みが多く「どうせ」という思いが常にあったようです。愛情が足りない、教育方法がまちがってた、生活環境が悪かったせいだ・・等々医師からの発言を鵜呑みにしインターネットも ウツネットしか見てはいけないなど・・色々ありました。しかし糖質制限に出会い「うつは糖質による脳の誤作動」という一行をみつけどれだけ勇気づけられ助けられたか・・今、先生の見解を娘と二人で読みました。私は一気に薬を中止したい派ですが本人と相談し、せっかく糖質制限がうまくいっておりますので徐々にでも薬0へもっていこうと考えたおります。本当に本当にありがとうございました。お忙しい中お時間をいただき感謝申し上げます。

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