嫌いなものには意味がある
2014/04/27 00:01:00 |
自分のこと |
コメント:10件
私は小さい頃から歯みがきが嫌いでした。
歯みがき粉のあの何ともいえない刺激性が嫌で、
親から歯をみがくよう言われても拒否する事が多く、あまり歯みがきはしていませんでした。
しかし、小さい頃はそれでよくても、大人に近づくにつれそれでは困る状況が出てきます。
やはり徐々に虫歯にはなっていくようで、時々歯の痛みに悩まされる事がありましたし、歯の色もきれいにはなりません。
しかしそれでも痛みもすぐに治まるし、さして困る事でもないためろくに歯医者にも行かずそのままにしていましたが、
さらに成長し学校の修学旅行に参加するような年になるとさらに困る事が出てきます。 それは同級生が歯ブラシ、歯みがき粉を持参し、せっせと歯をみがいている状況におかれるという事です。
みんながみんな歯をみがいている状況の中で自分だけみがかないというというのもいたたまれない感じになるので、そこは合わせてみがくのですが、
たまにしか歯をみがかない自分はその事が苦痛でなりませんでした。
ところで、歯みがき成分には界面活性剤が入っています。
界面活性剤というのは界面(表面)の性質を変える物質の総称ですが、多くは石鹸のように脂汚れを取り除く成分の事を指します。
水と油は混じりあいませんが、油と油なら交じり合うという性質を利用して、界面活性剤の疎水基(親油基)と呼ばれる部分が油を持っていき、結果的に汚れを落とすというわけです。
また界面活性剤は皮膚や粘膜面に刺激を与えます。
歯みがき粉を使って歯をみがくとしみると思いますが、これは歯みがき粉の界面活性剤が粘膜を障害している証拠です。
まさに歯みがきのこのしみる感じが私は嫌だったのですが、
今考えれば、嫌だったことには身体を守ろうとする意味があったのかもしれません。
しかしヒトは適応する生き物です。
多くの人はそのように界面活性剤に粘膜障害性があっても、その感じに慣れていきます。
中には食事をする度に歯をみがいたりする人もいたりします。私にはそれは到底できません。
ただ今までは歯みがきをしない事で、普通の人より虫歯になるリスクが高い人生を送る覚悟をしていましたが、
糖質制限を通じて、甘いものだけではなく糖質自体が虫歯の原因となる事を知って
私は歯みがき粉を使ってせっせと歯をみがく事の方がよほどリスクが高いのではないかと考えるようになりました。
今私は歯みがきはそんなにしませんが、歯に関してはそんなに困ることはありません。
ということは今まで虫歯になっていた主たる原因は歯みがきをしなかったせいではなく糖質をとっていたからだ,という事が実感できるようになりました.
もし歯みがきをする場合も,せめて歯みがき粉不使用で歯をみがくべきだと思っています。
是非ともこの状態をキープして、歯みがき粉など要らないという事を実証したいですね。
たがしゅう
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プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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No title
歯磨き粉の界面活性剤の害は、一部の歯科関係者の間ではよく知られていまして、口の中の粘膜、特に味蕾(みらい・味を感じる細胞)を障害します。
うがいをしても変な後味が残る、歯磨き直後に飲食するといつもと味が違う、といった症状は、そのせいで起こります。
また、歯磨き粉は口の中に残りやすいので、丁寧なうがいを最低8回は必要とする、という実験結果もあります。
ほとんどの人は、簡単なうがいを2~3回するだけだと思いますので、残留した成分の影響も心配です。
たがしゅう先生やわたしのように、すっぱりと使用を中止するのも方法ですし、歯磨き粉を使わないとすっきりしないという方には、界面活性剤不使用の歯磨き粉もあります。
歯磨き粉に含まれるフッ素で虫歯予防の効果を期待する向きもあるかと思いますが、低濃度のフッ素が極短時間作用しただけで、どこまで効果があるか、わたし個人としては疑問に思っています。
(歯科医院でフッ素を塗布する場合、濃度も高く、塗布後30分は飲食禁止です)
7~8年前から歯磨き粉不使用です
初めて気付いたのは10代の頃で、それ以降は歯磨き粉を変えて使ってました。
しかし、今度は研磨剤が原因でエナメル質が削られて象牙質が露出してしまい知覚過敏になったので、それからは一生懸命力を込めて(これが良くないのも後で知りました)磨くという事が無くなりました。
歯磨き粉の悪影響に連続して遭遇してたので、口臭対策以外では徐々に歯磨き粉を使わなくなり現在に至りますが、糖質制限をしているせいか糖質制限以前に出来ていた軽い虫歯も様子を見るだけで治療の必要は無さそうです。
また、知覚過敏も解消されたようで、現在は症状が出ていません。
ただ、糖質が多い食品を食べるとプラークが付き易いと気付きました。
リトマス試験紙の様ですね。
歯周病も
私が介護してる糖尿病の家族は頻繁に歯周病を再発させていて、
いずれ歯がぬけてしまうのでは…という感じでした。
現在、糖質制限を開始して約10ヵ月たちますが、
今のところ歯周病の再発がなくなって
グラグラだった歯がしっかりしてきました。
このままいけるとうれしいですね。
(インスリン、服薬ともに離脱してます)
御参考「口内健康と糖質制限」byローカーボ・プラスワン
http://mec-lowcarb.com/column/column_03/
炭の歯磨き粉
糖質を摂らなければ、虫歯や歯周病にならないと思います。
参考図書
●歯科受診の常識―歯科に行くまえに読む本 (aiikusha books) [新書] 飯塚 哲夫 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E6%AD%AF%E7%A7%91%E5%8F%97%E8%A8%BA%E3%81%AE%E5%B8%B8%E8%AD%98%E2%80%95%E6%AD%AF%E7%A7%91%E3%81%AB%E8%A1%8C%E3%81%8F%E3%81%BE%E3%81%88%E3%81%AB%E8%AA%AD%E3%82%80%E6%9C%AC-aiikusha-books-%E9%A3%AF%E5%A1%9A-%E5%93%B2%E5%A4%AB/dp/4750004758
● 歯医者の言いなりになるな! 正しい歯科治療とインプラントの危険性
(角川oneテーマ21) [新書]
林 晋哉 林 裕之 (著)
Re: No title
コメント頂き有難うございます.
> すっぱりと使用を中止するのも方法ですし、歯磨き粉を使わないとすっきりしないという方には、界面活性剤不使用の歯磨き粉もあります。
さすが歯科医師の先生,非常に参考になります.
歯科領域でも糖質制限に理解のある先生,増えてきているようですね.
Re: 7~8年前から歯磨き粉不使用です
コメント頂き有難うございます.
> 糖質が多い食品を食べるとプラークが付き易いと気付きました。
私もそうです.糖質制限をやってみて初めてその事実に気が付きました.百聞は一見に如かずですね.
Re: 歯周病も
コメント頂き有難うございます.
> 虫歯だけでなく歯周病にもなりにくくなるようですね。
> 今のところ歯周病の再発がなくなって
> グラグラだった歯がしっかりしてきました。
そうなんですよね.歯のトータルケアに糖質制限は極めて有効です.
「80歳になっても20本自分の歯を残そう」という日本歯科医師会の「8020運動」というのがありますが,
自分には絶対無理だと思っていましたが,糖質制限でその目標もあながち無理ではないように思えてきました.
> 御参考「口内健康と糖質制限」byローカーボ・プラスワン
> http://mec-lowcarb.com/column/column_03/
情報を頂き有難うございます.
Re: 炭の歯磨き粉
情報を頂き有難うございます.
歯磨き粉
「そもそも、歯を磨くのになぜ歯磨き粉が要るんだ?歯ブラシだけでいいじゃん?」と考え、歯磨き粉とは14歳の頃に自主的にオサラバしました。
界面活性剤がどうとか難しいことは当時はもちろん知りませんでしたが、あの味が耐えらなかったので止めました。
でも歯は毎晩必ず磨いていて、30代まで虫歯一つならずに来れました。
昼休みにまで丁寧に磨くようなマメさはなく、夜1回だけですね~
たがしゅう先生が「歯磨き粉を止める」ではなく、歯磨き自体をしない方向に行かれたのは(歯磨き粉だけを止めた私からすると)不思議なのですが、いずれにしても、糖質制限をしていると歯垢がつきにくくなって、歯の健康にも良いことは間違いないようですね。
余談ですが、糖質制限を始めて5ヶ月、最近は、茶碗1杯以上の白米(約50g以上の糖質)を一度に食べると胸焼けがするようになり、すっかり糖質を受け付けない身体になっていました。これは自分でもびっくりです。
去年まではあんなにご飯が好きだったのに・・・人間変われば変わるものですね。
Re: 歯磨き粉
コメント頂き有難うございます.
> たがしゅう先生が「歯磨き粉を止める」ではなく、歯磨き自体をしない方向に行かれたのは(歯磨き粉だけを止めた私からすると)不思議なのですが、
そうですね.確かに理論的に考えれば歯みがき粉だけやめればよさそうなものですが,
私の場合は歯みがきという行為ごと嫌いになってしまったというある種トラウマのようなものです.
それに古代人はきっと歯みがきなんかしていなかっただろうなと自分に都合のよい解釈もしていたりもします.歯みがきの起源など調べてみても面白いかもしれませんね.
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