視点を変えれば見え方が変わる
2014/04/03 00:01:00 |
ふと思った事 |
コメント:6件

「だまし絵」というものがあります。

これは「ルビンの壺」という有名なだまし絵の一つですが、
白に注目すると壺に見え、黒に注目すると向き合っている二人の顔の絵に見えると思います。
物事には注目するポイントによって同じものが違ってみえるということがある、という事です。
糖質制限をめぐってもそのような事がよくあります。 例えば糖質制限を理解している人にとっては、3食主食を抜くというやり方(江部先生のスーパー糖質制限食、修正アトキンス食など)は、
無理のない非常に標準的な方法になります。
ところが糖質制限を理解していない、もしくは知らない方にとっては、同じ方法を見ても「極端な糖質制限」に見えています。
それは3食主食を食べるという文化の中で生きてきたから、ある意味やむを得ない事でもあるわけです。
知らない人に糖質制限の事を教える際には、私はこの見え方の違いを意識するようにしています。
つまり本当はスーパー糖質制限食を勧めたいけれど、これまでの食生活を変えられる事による相手の気持ちを極力理解するように努め、
「納得ができれば、まずはごはんを1/2〜1/3に減らすところから始めてみませんか」などと勧めたりしています。
いきなり極端な世界に連れてこられたという印象をなくしてもらうためです。
もちろん、きちんと理論を理解してくれそうな人には最初からスーパー糖質制限食を勧めます。
その方が糖質の中毒性から逃れやすく、動脈硬化のリスクとなるグルコーススパイクを最小限にできるので、継続しやすさや有効性の観点からもその方が本人のためになるからです。
本音と建前をうまく使い分けて、臨機応変に指導していく必要があると感じています。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
- 2023/01 (7)
- 2022/12 (5)
- 2022/11 (4)
- 2022/10 (11)
- 2022/09 (6)
- 2022/08 (6)
- 2022/07 (5)
- 2022/06 (6)
- 2022/05 (4)
- 2022/04 (5)
- 2022/03 (5)
- 2022/02 (4)
- 2022/01 (7)
- 2021/12 (14)
- 2021/11 (4)
- 2021/10 (10)
- 2021/09 (10)
- 2021/08 (8)
- 2021/07 (14)
- 2021/06 (11)
- 2021/05 (17)
- 2021/04 (9)
- 2021/03 (8)
- 2021/02 (9)
- 2021/01 (14)
- 2020/12 (9)
- 2020/11 (7)
- 2020/10 (6)
- 2020/09 (9)
- 2020/08 (11)
- 2020/07 (20)
- 2020/06 (22)
- 2020/05 (18)
- 2020/04 (22)
- 2020/03 (10)
- 2020/02 (7)
- 2020/01 (5)
- 2019/12 (9)
- 2019/11 (19)
- 2019/10 (31)
- 2019/09 (6)
- 2019/08 (7)
- 2019/07 (7)
- 2019/06 (13)
- 2019/05 (21)
- 2019/04 (9)
- 2019/03 (13)
- 2019/02 (15)
- 2019/01 (28)
- 2018/12 (9)
- 2018/11 (2)
- 2018/10 (11)
- 2018/09 (30)
- 2018/08 (31)
- 2018/07 (31)
- 2018/06 (31)
- 2018/05 (31)
- 2018/04 (30)
- 2018/03 (31)
- 2018/02 (29)
- 2018/01 (31)
- 2017/12 (31)
- 2017/11 (30)
- 2017/10 (32)
- 2017/09 (31)
- 2017/08 (31)
- 2017/07 (32)
- 2017/06 (31)
- 2017/05 (31)
- 2017/04 (31)
- 2017/03 (31)
- 2017/02 (29)
- 2017/01 (32)
- 2016/12 (31)
- 2016/11 (30)
- 2016/10 (31)
- 2016/09 (15)
- 2016/08 (11)
- 2016/07 (5)
- 2016/06 (10)
- 2016/05 (8)
- 2016/04 (5)
- 2016/03 (5)
- 2016/02 (10)
- 2016/01 (10)
- 2015/12 (7)
- 2015/11 (8)
- 2015/10 (7)
- 2015/09 (6)
- 2015/08 (6)
- 2015/07 (5)
- 2015/06 (5)
- 2015/05 (5)
- 2015/04 (3)
- 2015/03 (10)
- 2015/02 (28)
- 2015/01 (31)
- 2014/12 (31)
- 2014/11 (31)
- 2014/10 (31)
- 2014/09 (29)
- 2014/08 (53)
- 2014/07 (31)
- 2014/06 (30)
- 2014/05 (31)
- 2014/04 (30)
- 2014/03 (31)
- 2014/02 (28)
- 2014/01 (31)
- 2013/12 (32)
- 2013/11 (30)
- 2013/10 (33)
- 2013/09 (39)
カテゴリ
メールフォーム
スポンサードリンク
検索フォーム
ステップメール
QRコード

コメント
医師は本気で治そうとしてるのでしょうか。
体や心の変化に日々驚いています。
どうしてこんなに素晴らしい事をメディアであまり
取り上げないのでしょうか?
大々的にやってしまうと、日本の農業や外食産業
製薬会社、病院など、、、
利益が減ってしまうからではないでしょうか?
それを放送するメディアも叩かれてしまう・・
色々な圧力があって、糖質制限を推奨している医師が
テレビから声がかかることはない・・・
そんな状況ではないでしょうか。
太っている人を見るたび、糖質制限を教えて
あげたくなる衝動にかられます。
2型糖尿病の父が、昨日1日糖質を抜いただけで
今朝の血圧が正常値になりました。
驚きました。
年々増加している糖尿病や原因不明の病気など
みなさんが糖質制限を試してみてほしいです。
どんどん広まってくれるといいのと思います。
Re: 医師は本気で治そうとしてるのでしょうか。
コメント頂き有難うございます。
> どうしてこんなに素晴らしい事をメディアであまり取り上げないのでしょうか?
理不尽な状況にいろいろ勘繰りたくなる気持ちはよくわかりますが、
多くの医師は真剣に患者さん治そうと頑張っていると思います。ただその認識に少しズレがあります。
例えば、多くの医師(およびその医師に盲目的に従う患者)は降圧剤で血圧がコントロールされている事で治療としては満足していますが、
私のような糖質制限推奨派の医師は降圧剤を飲まずに血圧が正常になる事こそが「治る」という状態だと考えます。
それは糖質制限という薬を飲まずに高血圧を治す方法を知っているからです。
糖質制限が容易に広まらない理由は、学べば学ぶほど複雑だという事がわかります。
医学・栄養学の誤った常識、日本食文化、権威・学会、医師のプライド、患者の医師崇拝、薬絶対主義、検証不十分なマスメディアなどなど……
ぱっと思いつくだけでもこれだけあり、またそれらが非常に複雑に絡み合っています。
しかし周りがどうであろうと「良いものは良い」のです。たとえ容易に伝わらなくても、伝えられるところに確実に糖質制限の良さを伝えていきたいと思っています。
No title
福島原発の件でも明らかなように日本人は危険なら止めるというセンスはあると思います。正直原発に関しては膾を吹いてる気がしますが・・問題は糖質の危険性が十分浸透しきってない点ではないかと。
夏井先生出演の大竹まことさんのラジオを聴きましたが、芸能界を長年息抜き新しいものに対するセンスは人並み外れてるであろう大竹さんですら心底驚いてる様子でした。自分も経験がありますが患者として自分が騙されてる或いはもっと良い治療がある、などとは普通思わないものです。糖尿病の場合は医師も栄養士も最善だと思ってる訳ですからなおさらでしょう。
これからは従来の栄養学という砂上の楼閣を破壊し構築しなおす作業になるでしょうね。これこそまさに21世紀の医学になるでしょう。自分はむしろスポーツ好きSF好き人間としてこんなエキサイティングなことはないと興奮します。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> 医師も栄養士も最善だと思ってる訳ですからなおさらでしょう。
私も糖質制限を知る前までは同じでした。全く正しいと思って患者さんへ勧めていました。その意味で反省しきりです。
しかし真実を知った以上は、私も旧体制を変えていく方向で考えていきたいと思います。
No title
↓
『「コーラと同じ量の砂糖が入った水は飲めたもんじゃない」は本当か』
http://portal.nifty.com/kiji/140403163722_1.htm
患者さんに説明するとき、こういうユーモラスな記事を見てもらうのもいいかもしれません。
Re: No title
情報を頂き有難うございます.面白いですね.
砂糖水単独だと甘すぎてとてもじゃないけど飲めないのに,炭酸や炭水化物としてなら摂取できてしまうという怖さですね.
同様の説明はいつもしているのですが,なかなか理解してもらえない事が多いです.視覚的に訴えたら多少はわかってもらえるでしょうか.必要に応じて利用してみたいと思います.
コメントの投稿