信じるのではなく、可能性を全否定しない

2023/12/29 20:00:00 | よくないと思うこと | コメント:8件

「たがしゅうは熱烈なホメオパシー信者だ」

とある匿名の投稿者の方が、そんなコメントをしているのをたまたま拝見しました。

確かに私はホメオパシーの価値をある程度認めているし、

自分のオンラインクリニックでもホメオパシーを選択肢の一つにおくようにしていますので、

外部から見ればそのように思えてしまうのもわからなくもないですが、

「熱烈」とか「信者」などの表現は、私の実情をそんなに知らない人にしては、いささか決めつけが過ぎるように感じてしまいます。

とは言え、人がどのように私のことを思おうが自由です。ただ私からすると、気分の悪い表現であることには違いありません。

スルーしても良かったのですが、ちょうどいい機会なのでここから思考を深めてみることにしました。 ホメオパシーと聞いただけで拒絶反応を示す人達の気持ちも私は理解できなくはありません。

そもそもホメオパシーはそのメカニズムが完全に解明されていない治療体系です。

ただメカニズムが解明されていないという意味ではワクチンだって似たようなものなのですが、なぜかホメオパシーの方は圧倒的にたたかれます。

その理由はホメオパシーが物質を極限まで薄めることで、もはや分子的にはただの水でしかないものを砂糖玉に固めて投与するだけの行為だと解釈されているからだと理解しています。

何の成分も入っていないただの砂糖玉が人に何かの影響を与えるはずがないだろうという理屈だと思います。ひょっとしたらそうでない理屈もあるのかもしれませんが、少なくとも私がよく聞く理屈はこれです。

ただそのスタンスは2つの点で、視野が狭いと私は感じています。

1つは「未知のメカニズムに対して盲目的である」という点、もう1つは「実際に効いているという事実に盲目的である」という点です。


私はホメオパシーを自分で勉強もせずに、実際に使いもせずに、「そんなもの理論的に効くはずがない」と吐き捨てるような行為はやりたくありませんでした。

それは糖質制限をやったこともないのに、「糖質制限は危険だ」とか、「糖質制限で腎機能が悪化する」などと決めつける人達と同じ態度であり、知らないことへの敬意が足りない望ましくない姿勢だと思ったからです。

本当にホメオパシーはそのように価値のないものなのか、全く価値がないただの水を巧妙にだますようなことなのであれば、なぜ18世紀にまだ医療がろくに発達していないような時代に支持されて世界中に広まるようなことが起こったのか、

自分の頭で考えて、しっかりと納得したいと思い、あるいは否定するならその上で否定したいと思ったから、私はホメオパシー医学会というところに入会して、基礎コースを受講し、認定医の資格を取得するところまで学び、実践経験も積みました。

結果として私は自分の身体でホメオパシーが有効だと感じる経験も得られたし、実際にホメオパシーが有効だった症例を数多く学ばせて頂きました。

ホメオパシーが効くのはプラセボ効果だろうという論調もあります。つまり実際には何の成分も入っていないけれど、効いたという患者側の思い込みが症状の改善をもたらすという理屈です。

プラセボ効果がある可能性はもちろんあるけれど、ただプラセボ効果というには、あまりにも劇的に効いている症例も数多く存在するということ、また人間のように思いこむことのない動物に対しての有効例も数多く存在するという点で、プラセボ効果だけで理解するのは少し無理があるという風に私は感じています。

仮に100%プラセボ効果であると仮定したら、そこまでの劇的なプラセボ効果を引き出せるのであればそれはそれで素晴らしい医療であり、私の興味を引きます。

ちなみに今はホメオパシー医学会の認定医資格は返上しています。

これはホメオパシー医学会に限った話ではありませんが、各種学会の専門医・認定医資格は次々と返上し続けています。学会に参加して、お金を払うだけで維持できるような資格に実際的な価値はないし、学会の方針と私の理想とする医療の方向性が異なることが明確になってきたからです。

あと私はホメオパシーを学ぶことに今は私はそこまで力を入れていません。

なぜならば、治療の精度を高めるためには職人技と言えるほどの相当な努力が必要な治療体系だと感じたからです。

たとえホメオパシーが有効だったとしても職人技だとすれば容易に後世へは受け継げません。

もし私が優秀なホメオパシー治療医になれたとしても、膨大な時間をかけて得られた技術は一代で終わる可能性が大です。

私の今の興味はそんな達人にしかできないような医療ではなく、患者が主導権を持って実践できる主体的医療の普及です。

ならば残りの限られた人生の中でホメオパシーの技術向上は私がやることではないと、それならばその分野は他の先生に任せようと思いました。


少し脱線してしまいましたが、私の色々経験してみての現時点でのホメオパシーに対する理解を一言でまとめるならば、

「確かに効く症例はあるが、効く確率を高めるにはかなりの腕が必要で、なぜ効くかのメカニズムは完全には解明されていない治療体系」

ということになります。私に言わせれば決して熱烈でもなければ、信者でもありません。むしろわからないところを認めながら、一歩引いたスタンスで向き合っているという感じです。

「信じるのは宗教で、疑うのは科学」だという言葉がありますが、私はホメオパシーを信じているというよりも、ホメオパシーの可能性を全否定していないのです。

言い換えれば、ホメオパシーが効かないという可能性を疑っているとも言えるかもしれません。

少なくとも私なりにホメオパシーと向き合った結果、全否定できるようなものではないことがよくわかりました。

だから私は今のところ、ホメオパシーを選択肢の一つとして残し続けています。今後ワクチンと同じようにとんでもないトリックがわかるようなことがあれば考えを見直すことはあるかもしれませんが、

現時点でホメオパシーがまやかしであると断言できるだけの根拠を私は示すことができません。

わからないことに対してはわからないままで向き合うのが科学者としての誠実な態度だと私は思います。

「ホメオパシーは信じるのは頭の弱い人だ」などと決めつけるのも自由ですので、私がどうこう言える話ではありませんが、

そう決めつけることで見えなくなるものもたくさんあるのではないかと私は思います。何より勿体ないことだと思います。

きっと自分の理解できないものに対してレッテルを貼るのは楽だと思うのです。「あいつはサイコパスだ」などというのはその典型です。

けれどそのようにレッテルを貼れば思考停止となり、成長の幅は狭まるでしょう。成長できたとしても狭い幅の中でしか成長できないでしょう。

狭い幅の中で成長し続けてしまえば、それは偏りとなり歪みとなり、それが専門家となれば世界を歪めます。

それがどれだけ恐ろしいことなのか、コロナ騒動で明確になったと思います。

ワクチンは科学的に正しいことであり続けていられていますか。ここまで効かないワクチンが効くと表現されてしまった虚構に満ちた医学論文の世界をどう思いますか。

簡単に人をレッテル貼りする行為はいかがなものかと私は思いました。

私は事実を大事にして、わからないことには謙虚でい続けようと思います。


たがしゅう
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コメント

夏井先生

2023/12/29(金) 22:45:48 | URL | ネコプヨ #miENxvkA
今日の夏井先生のサイトを見て、ホメオパシーをきっかけにたがしゅう先生と疎遠になったという記述があり、またその信者云々というコメントも確認したので、自分も不快な気分になりました。
なぜならたがしゅう先生の過去のブログで、ホメオパシーを基本肯定しながらも、治療のメインに据えているわけではなく、必ずしも盲信しているとはいえないこと、夏井先生についてはことあるごとに私の師匠と言及されていることを知っているからです。
さらにメルマガでオンライン診療の基礎に糖質制限だけではなく湿潤療法の知識を据えていることも知っています。
第三者が口を出すのはどうかと思い夏井先生へのコメントは控えましたが、多くの点で意見が合うのにホメオパシーに関する見解の違いだけで拒絶しているとしたら非常に勿体ないなと思いました。
正直ウィルスやワクチンやがんに関する考察はたがしゅう先生が一番深いと思うので、夏井先生だけでなく他の糖質制限肯定派の先生方などにも学んでいただきたいなぐらいに思っていますが、たがしゅう先生がその方たちより相当お若いというのもあって難しいのですかね。

2023/12/29(金) 22:58:18 | URL | mmm #-
毎日律義に午前8時に、HPを更新している方のサイトに
『たがしゅう先生ですね。ホメオパシー以後、疎遠になっています。』
とあったので、たがしゅう先生の意見を聞きたいと思っていたところです。この方は人は良さそうですが、少々自信過剰ですね。自分の趣味は最高で、これがわからない奴は**だというスタンスで、書いています。どうも鼻持ちならないので、最近はあまり見なのですが、色々な情報を集めて載せているので、たまには参考になることもあります。

なお、プラセボ効果にしてもその仕組みは結局よくわからないのだから、ホメオパシーが仕組みはわからなくても効いても不思議はない。と思います。ではでは、

**は禁止キーワードのようです。

Re: 夏井先生

2023/12/29(金) 23:32:13 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
ネコプヨ さん

 コメント頂き有難うございます。
 またご理解頂き心より感謝申し上げます。

 御指摘のように夏井先生は私の師匠の一人です。
 私の命を救ってくれた人物でもあります。
 そして湿潤療法の理論は率直に言って非の打ち所がありません。
 ここから学ぶことはとても多いと感じています。

 ただだからと言って師匠が言うことがすべて正しいとは限らないと思っています。
 私は私の考えを引き続き世の中に示し続けていこうと思います。

Re: タイトルなし

2023/12/29(金) 23:38:22 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
mmm さん

 コメント頂き有難うございます。
 またご理解頂き感謝申し上げます。

 歯に衣着せぬ独特の物言いが夏井先生の魅力だとは私は思っていますが、おっしゃることはよくわかります。鋭い言葉は人を引き付けながら傷つけることもある諸刃の剣の部分があってバランスがとても難しいと感じています。

 禁止キーワードについては私が昔誹謗中傷を受けた時のなごりでそのような設定にさせて頂いております。ご迷惑をおかけしております。

2023/12/30(土) 09:57:47 | URL | 栗田三江 #U7CTLDyk
たがしゅう先生

論点がズレますが、私は匿名で否定批判する意見を言うのは間違っていると考えます。批判内容に自信がないから匿名になるのではないでしょうか。そんな意見にも真摯に聴く耳を持たれる先生はご立派だと思いました。



ホメオパシー、先生のブログで拝見しただけです。素人の私からすると結果よければすべて良しなのではないか、と純粋に思います。(逆は新型毒ワクチンでしょう)


毒チン、専門家が如何なる理屈を叫んでも安全性の保障がない不気味なモノでしかありません。洗脳されたヒトが手を出しています。


くんだみえ

Re: タイトルなし

2023/12/30(土) 14:29:25 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
栗田三江 さん

 コメント頂き有難うございます。

 匿名だと批判的なコメントを言いやすいというのがまずあるでしょうね。おそらくですが当の匿名投稿者の方も気軽に書いたコメントであろうと想像します。逆に言えば、無自覚に人を傷つける表現をあまり深く考えずに発してしまう状態とも言えるでしょう。

 実社会の中ではいわゆる陰口とか、悪口に相当する状況だと思います。
 当事者がそこにいないからこそ陰口や悪口は叩くし、実際陰口や悪口を言うことは気持ちいいので、特に考えなければ聖人君子でもない限りきっとその魅力にとらわれてしまうことでしょう。誰もが胸に手を当てれば思い当たるところではないかと思います。

 ところがそんな魅惑的な陰口、悪口も、目の前に当事者がいれば普通はブレーキがかかります。
 けれどネット上で匿名で発言するとなれば、そのブレーキがかかりにくくなってしまうのでしょう。
 おそらく今回の匿名投稿者の方も、私がそのコメントを読むかもしれないことに考えは及んでいないことでしょう。
 ただもし私が読むかもしれないことが想像できているにも関わらず、そのような人が傷つくコメントを書いているのだとすれば、余計にタチが悪いです。思慮が浅い人だと判断せざるを得ません。

 今回のことは批判の範疇でさえないと私は思っています。私にとっては単なる悪口です。不快だし傷つきます。
 しかし私も逆のことをやってしまいがちです(特にワクチンのことになると怒りが込み上げてきます)。反面教師にしたいと思います。

2024/01/06(土) 04:23:33 | URL | aki #-
この様な書込大変失礼致します。日本も当事国となる台湾有事を前に 日本の国防を妨げる国内の反日の危険性が共有される事を願い書込ませて頂きます。

今や報道は無法国の代弁者となり、日本の国益は悪に印象操作し妨害、反日帰化の多い野党や中韓の悪事は報じない自由で日本人の知る権利を阻む異常な状態です。

世論誘導が生んだ民主党政権、中韓を利す為の超円高誘導で日本企業や経済は衰退する中、技術を韓国に渡さぬJAXAを恫喝し予算削減、3万もの機密漏洩など数知れぬ韓国への利益誘導の為に働きました。

メディアに踊らされあの反日政権を生み、当時の売国法や“身を切る改革”に未だ後遺症を残している事、今も隣国上げや文化破壊等、

日本弱体と利益誘導に励む勢力に二度と国を売らぬ様、各党の方向性を見極め、改憲始め国の成長と強化が重要で、しかし必要なのは、
日本人として誇りを取り戻し、世界一長く続く自国を守る意識だと多くの方に伝わる事を願います。

Re: タイトルなし

2024/01/06(土) 09:09:16 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
aki さん

 コメント頂き有難うございます。
 視点が異なってしまうかもしれませんが、akiさんのコメントを読んで私が感じたことで応答させて頂きます。

 現代医療の中では残念ながら治らない病気というものが存在しています。
 いわゆる難病と呼ばれるもので、ひとたびこの病にかかると元の状態に戻ることはできず、次第に悪化していくことは避けられないと考えられています。そうなると後はどうやってその進行速度を遅らせるか、症状を和らげるかということばかりに目が奪われてしまいます。
 しかし一方で元の状態に戻るというのをそもそも期待するのは本当に適切なのか、という考えもあります。あたかもそれは不老不死を望むような行為であって、人は生きながらにして老いていくという山なりのカーブを描く自然の摂理にそもそも逆らった望みなのではないかと。
 そう考えると、そもそも無理なことを望んでしまうと、そこに苦しんで、その苦しみがまた病状を悪化させるという負のループに知らず知らずのうちに入り込んでしまうという構造も見えてきます。なるべくなら火に油を注いで自分の身体がより早く老化するようなことはしたくないものです。

 私は今、日本という国が難病にかかっているような状態だと考えています。理屈上は元に戻せる流れがあったとしても、残念ながら非常に複雑な仕組みでその難病のメカニズムが根付いています。ちょっとやそっとの薬では、一時的に楽になることさえあれど、根本的に治るということは到底期待することはできません。
 今仮に、自分が難病の状態にあるのだと考えてみます。普通はなぜ自分がこんな目に遭うのかと考えてしまうと思うし、誰か優れた人物に助けてもらいたいと考えるのも自然な流れだと思います。しかしそのように望めば望むほど、なぜか事態はより悪化してしまうことがあるのだとすれば、これをさらなるストレスだと思うのも無理はなく、皮肉なことにより一層身体に負担がかかってしまうことでしょう。
 そうであるならば、まず自分が難病にかかった場合に基本におくべきことは、元に戻ることを望まないこと。自分には考えが及ばないけれど複雑かつ必然的な自然の摂理によって今の状態が必然的に導かれていると悟り、ひとまずありのままを受け入れることです。難病がピンと来なければ、自分が80歳とか90歳になった状態を想定してもよいかもしれません。その上で新しい生き方を模索することです。時には是正可能な難病要因を見つけることもできるかもしれませんが、それはあくまでも複雑な仕組みの一部にすぎないと捉え、何か一つだけの明確な原因があるという考えからは離れることです。そうして生き方を整えていくことが難病、老化への基本姿勢ではないかと私は考えています。

 私は国という難病患者に対しても、同じようなアプローチが求められているのではないかと考える次第です。

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