コロナワクチン肯定医学論文の問題点まとめ

2023/08/30 18:00:00 | ワクチン熟考 | コメント:2件

はっきり言って私にとってワクチンへの信頼は、コロナ騒動で失墜しました。

いや、その真の姿が明らかになったというべきでしょうか。

簡単なところで言えば、医学は日進月歩で発展していると言われているというのに、

なぜワクチンで撲滅できた病気(感染症)はいまだに天然痘ただひとつだけ、なのでしょうか。

天然痘ワクチン(種痘)をきっかけにワクチン学が発展したというのなら、一番古いワクチンでしか撲滅できていないのはおかしくないでしょうか。

時間と共にワクチンの進歩によって次々と病気が撲滅されていかないと話が合わないのではないでしょうか。

麻疹や風疹ではワクチン有効性が高いとか言いながらも結局はどちらも撲滅されていません。集団免疫の話はどこに行ったのでしょうか

その天然痘でさえ、本当に撲滅できたのかどうかと言われれば怪しいという考えも以前に私はブログ記事にしました。

もし天然痘の撲滅が何かも間違い、勘違いであったとしたら、その方が一番私としては納得がいく話に思えます。

つまり「そもそも特定の感染症を撲滅することなどできはしない」ということです。

一方でワクチンは天然痘(感染症)を撲滅できると考えている人達の頭には、数々の有名医学雑誌に掲載されている(今もされ続けている)医学論文の存在が大きくあると思います。 でも、私ができる限り、それらの医学論文を丁寧に読み込んでいくと、

どのワクチン肯定論文にも必ずと言っていいほど、結論をそのまま素直には受け止められない大きな問題をはらんでいました。しかもそれはワクチン関連の医学論文に限らない傾向です。

とりあえず、これまで私が検証してきたコロナワクチン肯定論文の結論と問題点をざっと振り返ってみます。

①ファイザー社のコロナワクチンのワクチン有効性(VE)(発症予防効果)は95%(RCT)
FP Polack, et al. N Engl J Med. 2020 Dec 31;383(27):2603-2615. doi: 10.1056/NEJMoa2034577.
→問題点)
・接種後2週間以内の有害事象はコロナワクチン接種者の問題としてカウントしていない(接種後2週以内が最も有害事象が多いので、ここをカウントしなければ絶対プラセボ群の方が接種群よりトラブルが多くなる。逆に言えば2週以内のトラブルが多ければ多いほどVEが高くなる)
・観察期間がたったの2ヶ月間だけ(なのに接種後2週間以内のトラブルが接種群のデータから除外されている)。


※ちなみに、この論文にはその後6ヶ月間をフォローアップした追加論文が発表されている
SJ Thomas, et al. N Engl J Med. 2021 Nov 4;385(19):1761-1773. doi: 10.1056/NEJMoa2110345. Epub 2021 Sep 15.
→問題点)
・本文ではワクチン有効性91%と表現されているが、補足資料(Supplementary Data)見ると、有害事象が接種群がプラセボ群に比べて2倍多く(6617名vs3048名:重症例も多い410名vs292名)、ただ死亡例には大差がない
→つまり、コロナに罹患しない代わりに何らかの理由で有害事象が発生し重症化していく傾向が示されている(少なくとも6ヶ月以内では死亡数は著変ないことが示されているが、それ以降はどうなるか不明)

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②5〜11歳のこどもに対するファイザー社製のコロナワクチンのコロナ(オミクロン株)での入院予防効果が68%(症例対照研究:検査陰性デザイン)
AM Price, et al. N Engl J Med. 2022 May 19;386(20):1899-1909. doi: 10.1056/NEJMoa2202826. Epub 2022 Mar 30.
→問題点)
・対象者に無症状者が入っていない(ワクチンは無症状者に打って効果を期待するものなのに)
・入院した人と入院しなかった人の比較ではなく、コロナ様症状で入院した人の中でPCR検査陽性者と陰性者の間で比較して「入院予防効果」の有無を語っている
・そもそも全対象者267名の中で、ワクチン完全接種(2回接種)者が20名しかいない集団なのに、「入院して重症化するのはほとんど未接種者だ」と主張している

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③コロナワクチンでの心筋炎・心膜炎リスクは、非コロナワクチンでの心筋炎・心膜炎リスクより低い(メタアナリシス)
RR Ling, et al. Lancet Respir Med. 2022 Jul;10(7):679-688. doi: 10.1016/S2213-2600(22)00059-5. Epub 2022 Apr 11.
→問題点)
・「全ワクチンにおける100万回接種時の心筋炎・心膜炎の発生頻度は33.3であるのに対し、コロナワクチンでは18.2、天然痘ワクチンでは132.1、インフルエンザワクチンでは1.3、そして天然痘とインフルエンザ以外の種々の非コロナワクチンでは57.0」と表現されているにも関わらず、実際には57.0の中には天然痘ワクチンのケースが多く含まれている(つまり心筋炎・心膜炎リスクは「天然痘ワクチン>>コロナワクチン>>天然痘とコロナワクチン以外のワクチン」と表現するのが適切)
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④オミクロンに対するワクチン効果は、2回接種0-2ヶ月後で71%。4-6ヶ月後に49%に低下するが、3回接種後では81%にまで回復する(症例対照研究:検査陰性デザイン)
国立感染症研究所:新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究の暫定報告(第三報)(2022年2月15日)
→問題点)
・「未接種者はよほど悪くならないと病院に受診しない」「接種者は少しでも症状が出たら心配で病院を受診する」という人間心理によるバイアスが考慮されずに結論が導かれている(前者の方が咽頭炎症の度合いが強いのでPCR検査陽性になりやすい)
そもそもPCR検査が症状との因果関係を証明しないので、検査陽性者と陰性者との比較でコロナへの予防効果の有無を判定すること自体にそもそも無理がある(検査陰性デザイン自体の根本的な問題)

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⑤小児の多系統炎症性症候群(MIS-C)の発症率がコロナワクチン未接種では3400人に1人が発症しているのに対し、コロナワクチン接種した小児では9900人に1人なので、コロナワクチンはMIS-Cの予防に有効である(前向きコホート研究)
U Nygaard, et al. Lancet Child Adolesc Health. 2022 Jul;6(7):459-465. doi: 10.1016/S2352-4642(22)00100-6. Epub 2022 May 6.
→問題点)
・コロナワクチン接種後にMIS-Cになった患者は1名しか観察されていない(なのに頻度で比較している)
・一方でワクチンを打った後にMIS-Cになったとしても、それが接種から14日以内に発症したものであれば「ワクチン接種者に発症したMIS-C」とはカウントされていない(それならばコロナワクチン接種後のMIS-C患者数が非常に少なくなるのは当たり前)

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⑥約2万人の出生児とその親の条件を調査したところ、約45%が妊娠中にコロナワクチン接種の2回目または3回目を完了したされた母親から出生しており、それらの出生児が生後4ヶ月以内にコロナ陽性となるリスクは、コロナワクチン未接種の母親から生まれた児よりも低い(レジストリベースのコホート研究)
EØ Carlsen, et al. Association of COVID-19 Vaccination During Pregnancy With Incidence of SARS-CoV-2 Infection in Infants. JAMA Intern Med. 2022 Jun 1. doi: 10.1001/jamainternmed.2022.2442. Online ahead of print.
→問題点)
・この論文での未接種群は、母親はコロナワクチン未接種という意味ではなく、「母親が2回目のコロナワクチン接種を受けたタイミングが出生前14日未満から出生後4ヶ月までの間」という意味である。一方で接種群は「母親が2回目(3回目)コロナワクチン接種を受けたタイミングが妊娠開始83日後から出生前14日までの間」という意味である(非常に恣意的であるし、前者の方が接種と出生のタイミングが近接している時期があり胎児への悪影響が及ぼされやすい)
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⑦コロナワクチン接種者は未接種者に比べて、コロナ死亡を減らしているのに、非コロナ死亡が増加していない(コホート研究)
S Xu, et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021 Oct 29;70(43):1520-1524. doi: 10.15585/mmwr.mm7043e2.
→問題点)
・この論文で比較されているのは非コロナ死だけで、コロナ死(コロナ関連死)は直接比較されていない
・この論文での非コロナ死は「コロナ(COVID-19)の診断を受ける、もしくはコロナ(SARS-CoV-2)PCR検査が陽性となる日から30日以内の死亡を除いたもの」と定義されているが、それだと例えばコロナワクチン接種後、コロナ様症状を経て30日以内に死亡したケースは非コロナ死としてカウントされていない可能性がある(定義上、担当医の解釈によって非コロナ死数が低く見積もられうる状況)。それなのにコロナ死者数はこの論文では表示されていない(その疑いを晴らすことができない)

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⑧コロナウイルスの自然感染後に発生する心筋炎よりもコロナワクチン接種後に発生する心筋炎の方がリスクが低い(後ろ向きコホート研究)
A. Husby, et al. BMJ. 2021 Dec 16;375:e068665. doi: 10.1136/bmj-2021-068665.
→問題点)
・コロナ前(2018-2019年)の心筋炎の総数(3820例)とコロナ後(2020-2022年)の心筋炎の総数(2833例)に大差がない(むしろコロナ後の方が少ない)のが非常に不自然(突然死などを理由に適切に心筋炎の総数をカウントできていない可能性が高い)
・コロナワクチン接種後の心筋炎がPCR検査の陽性だけを根拠にコロナ後の心筋炎と誤解されている可能性が否定できない

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⑨2021年4月から2022年12月まで全期間を通じてワクチン接種者はワクチン未接種者に比べて死亡率が低い状態を保ち続けている
Office for National Statistics (England): Deaths involving COVID-19 by vaccination status, England: deaths occurring between 1 April 2021 and 31 December 2022
→問題点)
・ワクチン未接種者の死亡者数の時間的推移がワクチン接種時期と連動している(ワクチン接種により未接種者の持病が悪化して死亡に至っている可能性が示唆される)
・「年齢標準化死亡率」という指標で表現することによって、未接種者の死亡率が高く、接種者の死亡率が低く見えるようになっている(死亡の絶対数で比べると接種者の方が量も変化幅もはるかに大きい)

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⑩コロナワクチン接種後の早産や先天性奇形の発生率は自然発生率と変わらない(後ろ向きコホート研究)
LH Zauche, et al. N Engl J Med 2021; 385:1533-1535. DOI: 10.1056/NEJMc2113891
→問題点)
・観察期間わずか3ヶ月の結果を、観察期間1年と観察期間9年の結果とで比較されている。
・コロナワクチン接種後の流産率は自然経過に比べて、妊娠6〜9週の時期に急上昇している
・コロナワクチン接種妊婦の流産調査がスマホでの自発報告だとコロナワクチンが原因だと思いたくない心理により過小報告になる可能性が否定できない

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いかがでしょうか。こんな風に超有名医学雑誌であろうと、国の公的機関からの情報であろうと、

もれなくコロナワクチン肯定論文には問題があるということがわかると思います。

もちろん、雨後の筍のごとく新しい医学論文は出てきますし、

ひとつの論文の問題を指摘するにはかなり本文から補足資料から相当細かく読み込む必要があるので、

全ての医学論文を網羅することは当然できていませんが、

こんなにも有名どころの医学論文が根こそぎ問題があるということになれば、

そもそも研究者が間違った前提を持っていることによって、あるいは強い利益相反に後押しされるようにして、

結論ありきの医学論文を量産し続ける構造があるであろうことは想像に難くないでしょう。

論文上で全くの嘘をつかれているわけではないと思えるところがせめてもの救いです。

とはいえもし嘘をつかれていたとしても決して気づけないので、本当に嘘がないとは言い切れませんが、少なくとも問題点が指摘できるということは嘘ではないと私には思えます。

ともあれ、以上を根拠に私は今後どんなワクチン肯定医学論文は出てきたとしても、その結論を素直に受け取ることはできないだろうと思います。

言い換えれば、それくらい巧妙に細工しないとワクチンの有効性は示せないということなので、

裏を返せばワクチンの有効性はまやかしである可能性が高いという話になってきます。

ただ、流石に完全にすべてのワクチンを否定するのは問題があるのではないかという反論もあると思います。

例えば狂犬病ワクチンとかはどうなんだ、とかですね。でもこの点についても私には自分の考えがあるので、また別の機会に述べてみようと思います。

でも少なくとも、まずコロナワクチン肯定医学論文はこれくらい幅広く問題があるということは認識しておくべきではないかと私は思います。


いずれにしても一旦そういう目線で見ると、

最近子宮頸がん予防にと積極的な接種勧奨が再開しているHPVワクチンも大いに問題なのです。

HPVワクチンに関してもすでに私は何度か医学論文の問題点を指摘しているところではありますが、

それ以前にひとつのがんが撲滅されたことなど、医学の歴史上一度もないのです。

それなのにHPVワクチン推進派の医師達は、HPVワクチンで子宮頸がんは撲滅できると主張しているのです。

そしてその根拠はやはり医学論文です。例えば2020年にはスウェーデンから、4価のHPVワクチンが30歳までにかかる子宮頸がんのリスクを約63%減少させるという研究結果が報告されています。

けれど一方で同じく2020年にスウェーデンにおいて子宮頸がん患者数は増加しているという報告もあるのです。

とにかくワクチン肯定医学論文は何かおかしいのです。

私はもうこれ以上、ワクチン肯定医学論文を理由にワクチンを推奨する専門家を盲信するのはやめてもらいたいのです。


たがしゅう
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コメント

悲しい現実ですね

2023/09/01(金) 05:57:37 | URL | 後藤 #-
いつも拝読しております。
たがしゅう先生のブログに辿り着いた私は本当に運が良かったし、お蔭様でいつも助けていただいております。本当にありがとうございます。
最近コロナワクチン以外にも子宮頸がんや帯状発疹のワクチンのTVCMをよく見かけてうんざりしています。そしてこの期に及んでなお、コロナワクチンの追加接種を推進する政府や一部の都道府県の首長・医療関係者に対して怒りを持つと同時に大いに呆れてしまっています。
既に多くの反対の声が上がっているにも拘らず、彼らは大きな力に人質でも取られているかのように推し進めますね。この国は、否、この世界はどうなってしまうのでしょう?
ネットを見ても反ワクチンとワクチン肯定派で一般人が分断されてしまっています。両者の戦うべきは別にいると思うのですが。
本当に悲しい世の中になってしまっています。

Re: 悲しい現実ですね

2023/09/02(土) 13:05:06 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
後藤 さん

 コメント頂き有難うございます。
 本当に悲しいですし、おかしいとわかっているのに止められない現状を大変歯がゆく感じています。

 子宮頸がんワクチン、帯状疱疹ワクチンに加えて、
 最近はRSウイルスワクチンが承認されるというニュースまで飛び込んできました。

 基本的にRSウイルスワクチンは実用化困難だと言われていました。
 https://onl.bz/sMWGJaM
 それなのに大した審査も検討も行われることなく、
 製薬会社の臨床試験がそのまま鵜呑みにされ、承認されているような状況です。

 コロナ禍を契機にワクチン業界の薬事承認システムは明らかに緩み、
 堰を切ったように承認され、新しいワクチンが臨床現場に登場し続けています。
 そこに薬害を根絶しようなんて意図は残念ながら1mmも感じられません。

 大変残念ながら今のこのような状況下では、
 患者が立ち上がり、患者が賢くなって生き延びるより他にないように私は思います。

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