他人の振り見て我が振りを知る

2022/12/03 21:00:00 | 自分のこと | コメント:3件

早いもので気がつけば私のブログも10周年を過ぎておりました。

当ブログは2013年9月1日からスタートしましたので、実はすでに11周年目に突入していたのですが、

日々の生活の流れの中で、当初の毎日記事更新を維持できなくなった関係もあって今日の今日まで気づかずにおりました。

それが何故気づいたかと言いますと、毎年12月3日は私がはじめて糖質制限を実践し始めた日であることにちなんで、

「はじめて記念日」と称して今年一年の中で私がはじめて経験したことを記す日にしていたからで、

今回で11回目の「はじめて物語」を書くことになります。

さて今回私がはじめて経験したのは「コロナ禍での海外旅行」です。 いまだに混迷の流れが留まるところを知らない「コロナ禍」に対して私がどういう見解を持っているかということに関しては、

過去記事で散々語ってきましたので、ここでは詳細までは記載しませんが、

要点をまとめると私は数々の考察を経て、いわゆるコロナ(COVID-19)を含む「ウイルス感染症」のことを、

「ウイルス抗原(遺伝子)と親和性のある組織を中心に起こる異物除去システムのオーバーヒート状態」だと捉えていて、

自分の状態次第で軽症にも重症にもなりうる対象だと考えてきました。

だからどこかで何かしらの異物と接触したとしても、たとえそれが誰かからの飛沫であったとしても、

自分の状態さえ安定していれば、速やかに異物が処理されるだけで無症状や「ただの風邪」に留まること、

一方で高齢や基礎疾患ありなどのシステムを酷使している状況があれば、

あるいは不安・恐怖情報によって自律神経系や内分泌系のストレス対抗システムが過剰に駆動される状況があれば、

いわゆる重症化の状態に至り、究極的にはサイトカインストームと呼ばれる自己崩壊の状態へもつながってしまうという見解に至りました。

従って重症化しないようにするためにはマスクやワクチンで異物を排除しようとするアプローチではなく、

糖質制限やストレスマネジメントを基本に自己を外側からと内側からで安定するように仕向けることが大事、というのが私の見解です。

そんなわけで、私は終始コロナ自体を恐れていませんし、過剰なまでにコロナへの不安や恐怖を煽る世の中の動きを「科学の名を騙った医学の暴走」だと捉えて強い危機感を覚えて、

その偏った考えに対して自分なりに異議を唱え続けてきましたが、大きな時代のうねりのような動きになすすべもなく流されてきたというのが実情だと思います。

そんな中で最近よく耳にするようになってきたのは「世界各国はコロナを卒業した」という話です。

オミクロン株というコロナウイルスが変異した状態になったとされる2022年に入ってから、全体の感染者の中で重症化する人の割合が明らかに減り、

世間ではこれを弱毒化と受け止められるようになり、世界各国でマスクを外す動きが見られたり、

それまでのワクチンを積極的に接種しようという動きに歯止めがかかったり、

あるいはそもそもコロナの感染者を全数把握することをやめてコロナ前の世界に戻そうという動きが世界各国で見られるようになり、

大変皮肉なことにいまだに全ての感染対策を遵守し続ける日本において、世界最大の感染者数を誇るようになるという不名誉な記録を叩き出すことになってしまいました。

この度は機会があって1週間ほどギリシアに滞在することとなり、

また経由地であるシンガポールとポーランドにも少しだけ入国して、

コロナから卒業したと言われる海外の国々が実際のところどうなっているのかということを、わずか3つの国だけの話ではありますが、自分の目で確かめてきました。

結論から言いますと、以下の通りになります(※2022年11月下旬〜12月上旬頃の情報です)。

①シンガポールは屋外でマスクをつける人が6-7割、バスや地下鉄といった公共交通機関内ではマスク装着率はほぼ100%。

②ギリシアは屋内・屋外にかかわらずマスク装着率は1-2割。ただしバスや地下鉄といった公共交通機関ではマスク装着率は7-8割程度。

③ポーランドは屋内・屋外・公共交通機関に関わらずマスク装着率はほとんど0%。


思ったより国による差が出た印象がありましたが、確かに欧米の方ではマスクを外している方がかなり多い印象を受けました。

どの国のスタンスが適切かなどと論じるつもりはありませんが、少なくともマスク一つとってもここまで変わってきているという事実を肌で感じとることができました。

少なくとも私が見た中では日本のマスク装着率が一番高いです(屋外で8-9割)。そしてくどいようですがそうなのにコロナ感染者数が世界で一番多いという事実はやはり重く受け止める必要があると私は思います。

ちなみに日本からシンガポール行きの飛行機の中ではマスクの装着が求められましたが、

シンガポールからギリシア行き、ギリシアからポーランド行き、ポーランドから日本行きの機内ではマスクの装着は求められませんでした。

ギリシア滞在中に「日本は規制が厳しいのでなかなか行けない」という話も当地の方から聞くことができました。この辺りからも日本だけ異様な状況が続いていることが見てとれます。

そうそう異様と言えば、これもそうです。ブログ読者の方ならご存知のように私はコロナワクチンを一回も接種していない未接種者です。

オミクロン株が流行した2021年12月頃からというものの岸田政権は他国に先駆けて著しく厳しい入国制限をかけたことは記憶に新しいところですが、

その甲斐もなくオミクロン株と呼ばれたコロナは第5波、第6波、第7波とその都度過去最高記録を塗り替えながら、その都度波のような形で増えては減るという変動を繰り返してきました。

そして奇妙なことにコロナワクチンの接種開始時期に少し遅れてその波が立ち上がっているという流れも再現性を持って繰り返されています。

さらにオミクロン株のワクチンの接種が14-15%と振るわない2022年12月上旬現在は第8波に突入したと言われていますが、

ワクチン接種の不振具合とリンクするように今回の第8波では初めて過去の波より高くならないという状態を示しています。

感染者の波とワクチン接種時期の相関だけでなく、波の高さと接種具合までもが相関するとなれば、これは因果関係を強く疑うレベルです。偶然にしては出来過ぎです。

それはともかく厳しい入国制限を課しても国内でのコロナ感染拡大を防げなかったという実情を踏まえてから否か、

外国からの日本への入国者数の上限がゆっくりと緩和されていき、コロナワクチン3回まで接種した人は特別の制限なく入国できるというところまで緩和が進みました。

ところがそこまで緩和されたにも関わらず、まだ未接種者(2回までしかコロナワクチンを打てていない人も含む)に課されている「入国に際しては出国前72時間以内にコロナPCR検査で陰性が確認されていること」という制限です。

これがいかに意味のないルールであるか、重要な部分を改めて確認していきます。

・これよりも厳しい入国制限で日本国内での感染拡大が防げていない
・72時間以内にPCR検査陰性を確認したとしても、その検査実施から入国までにコロナに感染する可能性が否定できない
・仮にPCRが陽性であっても、死んだコロナウイルス(の遺伝子断片)が付着しているだけの可能性が否定できない(感染者として扱うのが不当な可能性がある。特に無症状者の場合)
・制限を課さないコロナワクチンを3回以上接種した人が感染源とならない保証はどこにもない(いわゆるブレイクスルー感染はいくらでも起こっている)。


このようにこの72時間以内のPCR検査陰性証明のルールがいかに科学的に不合理なものであるかは明らかだと思います。

加えて今回実際に私がこの不合理な72時間以内ルールを経験して感じたことも添えておきたいと思います。

まずこの不合理なルールがあるために現地でPCR検査を実施してくれる医療機関を探す必要があります。

当然保険は効きませんし、日本のように無料PCR検査が行われている場所もありませんから、決してばかにならない額の費用がかかります。私の場合は日本円にして15,000円程度の検査費用がかかりました。

しかもいつ受けてもいいわけではありません。入国前72時間以内を満たす必要があるので、旅程の最後の方でPCR検査を受けに行くスケジュールを必ず入れなければなりません。

旅行の目的地に近い場所に外国人のPCR検査に対応してくれる医療機関があればいいですが、なければわざわざ遠方まで向かわなければならず、これも旅行のスケジュールにかなり響いてきます。ちなみに空港ではそのようなPCR検査を実施してくれるところはありません。

さらに今回の私のようにギリシアからポーランドを経由して日本に帰るといった場合、入国前72時間はギリシアでの話なのか、ポーランドでの話なのかがわかりにくく悩みます。

色々調べた結果、今回の場合はギリシアで日本入国前72時間以内に該当するとわかったのですが、経由地が異なればまた国別のルールを把握し直して結論が変わってくる可能性もあり、非常に厄介です。

さらに言えば上述のように無症状者でもたまたま死んだウイルスが付着しているだけでもPCR陽性となりえる検査なわけですから、

それでもしPCR陽性と出てしまったら本当は感染者でもなんでもないのに感染者だと濡れ衣を着せられて、入国禁止となってしまう可能性があるわけです。

そうなると航空券は急遽キャンセルし、隔離施設を探し(もしくは案内され)、さらに隔離期間中の滞在費、加えて帰りの航空券を買い直す費用もかさむことになります。本当は感染者じゃないかもしれない状況であっても、です。

まだあります。「Visit Japan Web」という入国のための検疫手続きをスムーズに行うためのサイトに未接種者はPCR検査陰性証明書を登録しておくことが求められるのですが、

ここでの事前登録手続きが煩雑で時間がかかります。私の場合、登録から審査までにも6時間くらい時間がかかりましたし、

陰性証明書の書式も書き換えできない形式(PDF、JPEGなど)で登録されているかとか、通信環境の不具合でデータが提示できない場合に備えて紙媒体でも印刷しておくように、との指示まであったりしました。

私の場合、書類の登録自体は帰りの飛行機の搭乗までに間に合いましたが、スケジュールと環境的に紙への印刷ができない状況にありましたので、

医療機関からデータで渡されたPDF形式の陰性証明書を登録するだけで紙媒体は持たずに、念のためQRコード部分のスクリーンショットも残した状態で一抹の不安を抱えながら帰りの飛行機の搭乗に臨みました。

結果的にはスクリーンショットを見せただけで、QRコードをスキャンされることもなく無事通過することができました(だったら紙で印刷しておくようにとか言わないでほしい)が、

「Visit Japan Web」のデータをどのようにチェックされるのかがこちらサイドには一切わからないですし、

海外では必ずしも通信環境が良い状況だけとは限らないので、もしもスクリーンショットが無効で、紙媒体が準備できなければ入国はどうなるのだろうかと最後の最後で気が緩められない中で時間を過ごしました。

ともあれこの「72時間以内ルール」が与える身体的・精神的・経済的負担感には非常に大きなものがあります。一番よくないと思うのは前述のように、そこまでの大きな負担を払ってもその行為が日本の防疫に役立っているとは到底思えないこと、

ただただ私達が不合理な負担感を飲み込むしかないということです。これは言葉を変えれば立派な未接種者差別です。未接種者がそこまでやらなければならない意義を見出すことが私にはできません。

このように今回私は不合理かつ甚大な負担感を強いられることになったので、この件はしかるべき部署へ正式に抗議しておこうと思います。

わずか1週間程度の短い旅ではありましたが、「他人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、

外から見直すことで改めて日本の異常さを明瞭に認識することができました。同じ場所からだけではなく、さまざまな角度から事象を見つめることの大事さを再認識できた今回の「はじめて物語」でした。



たがしゅう
関連記事

コメント

マスクについて

2022/12/05(月) 17:30:42 | URL | ネコプヨ #miENxvkA
私は将棋観戦が好きなんですが、最近日本将棋連盟が対局中のマスク不着用は反則負けというルールを導入して、実際に反則負けが適用されてしまったことが非常に残念でなりません。
それも意図的に着用しなかったのではなく、お茶を飲むときか何かで外したのを、読みに没頭するあまり着け忘れたままになってただけで反則負けにされたようです。
将棋界は基本現役棋士の合議で物事を決めているんですが、これまでもアマチュアにプロ棋士になる門戸を開いてそのためのルールを整備するなど、理に適った取り決めをしている印象があったので、今回のことは返す返すも残念です。こればかりは悪手としか思えない。

Re: マスクについて

2022/12/08(木) 12:33:17 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
ネコプヨ さん

 コメント頂き有難うございます。

> 私は将棋観戦が好きなんですが、最近日本将棋連盟が対局中のマスク不着用は反則負けというルールを導入して、実際に反則負けが適用されてしまったことが非常に残念でなりません。

 私も自分の価値観の中で同様にそれは非常に残念な出来事だと感じました。

 一方でマスク不着用を反対負けのルールに賛同される方々の価値観を想像すると、マスク不着用という行為がそれだけ強く相手を侵害する行為だと受け止められてしまっていることを反映しているように思えます。

 これは将棋連盟自体の問題というよりは社会全体の歪みを反映していると私は捉えています。「病原体が感染症を引き起こす」という概念の定着、それが目に見えないウイルスにまで適用されて、さらに拡大解釈して無症状の人も含めて「マスクをつけないと他人が病気を移す」という概念が強固に信用されて、半ば常識のように扱われてしまったことによる歪みです。常識になると人はなかなか疑えなくなります。どれだけマスクをつけていても感染者が拡大しているという事実を目の当たりにしようが、それは「マスクをきちんとつけていない人がいるからだ」とか、「ウイルスの感染性が強いからだ」というとりあえず現状の矛盾につじつまを合わせる説明ができればそのままやり過ごせてしまいます。そのような付け焼き刃的な説明はいくらでもできてしまうため、しかもその説明に歪んだ科学(統計学の誤用)までが関わっているため、かなり細かく分析しない限りはそのような付け焼き刃的な説明の矛盾を認識することが難しい状況となってしまっています。

 悔しいけれど、正しいかどうかは別にして常識化してしまうと正論を伝えても容易には覆せないことを私は糖質制限で嫌というほど経験しています。不本意ながらこのような出来事は今後も至るところで繰り返されてしまうのではないかとも思っています。でもそんな歪んだ社会がとても健全であるとは考えられないので、この歪みを是正するために何ができるのか、正論で反論するというアプローチ以外の、今までとは違う何かしらの方法で社会へ呼びかけていく必要があると私は感じています。

管理人のみ閲覧できます

2022/12/10(土) 09:44:55 | | #
このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する