他人と同じでなくていい
2014/03/07 00:01:00 |
素朴な疑問 |
コメント:16件
「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉があります。
先日院内の症例検討会で私がある患者さんについて発表を行った際に、
とある上司の先生より次のような言葉を言われました。
「君の感覚は一般的な常識からずれているという事に気がつかないといけない。」
そして一般的な感覚を身につけるためにはまずそのように自分が心がけることが必要だ、との助言を頂きました。
しかし、みんなと同じ事をやっていればそれでよいのでしょうか。
大多数の人と同じような考えを持っていれば間違いないのでしょうか。
私はその考え方には異議を唱えたいと思います。 カロリー制限がまさにそうです。
カロリー制限の理論は根底から見直す必要があると私は感じていますが、
実際には大多数の医師がカロリー制限指導を行っています。
また、新しい発明はいつも今までになかったことから生まれます。
歴史的に偉人と呼ばれる人達の多くは大成するまでの時期に変人と扱われていた過去を持つ人が多いです。
みんなと同じことをやっていれば安定は得られるかもしれませんが、良い意味でも悪い意味でも「変化」は得られません。
みんなと同じことをやっていれば安心かもしれませんが、必ずしも「幸せ」になれるとは限りません。
そして、今の医療現場で重要視されているエビデンスに基づく医療というのも、言ってみれば究極の「みんながやっている同じこと」です。
他人とずれていること自体は悪いことではないと私は思います。問題はその内容です。
しかし「みんなと同じこと」を重視する人はそのずれている事の内容を軽視しがちです。
本当に価値のあることは、そんな「ずれていること」の中から生まれると思います。
タモリさんの名言「友達はいらない」が思い出されます。
表面的ではなく、この言葉の深い部分に、
突き動かされる自分がいます。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
常識って自分の考えを持たないことでしょう。
まさに「わたしの一番嫌いなことば」です。
一般的な常識に乗っかって生きることは楽です。
以前の会社勤務の頃、同僚はみな常識集団でした。
・ つりが流行れば全員がつり。
・ ボーリングが流行れば全員ボーリング。
・ 野球が流行れば、、、
・ ゴルフが流行れば、、、
趣味を否定はしませんが、「全員が右に倣え!」には違和感を持ちました。
子供たちには、
「友達と同じことをする必要はない。自分で考えて行動すること。」
と言い聞かせて来ました。
その分、自分をしっかりと持ち続けないといけませんが。
Re: 常識って自分の考えを持たないことでしょう。
> 「友達と同じことをする必要はない。自分で考えて行動すること。」
まさに今私の背中を押して頂いている思いです.コメント頂き有難うございます.
新しい世界を見られる人
みんなと違うところに目をつける人は、みんなより得していると
私は思っています(*^-^*)
新しい世界を見られる人ですから…。
ちょっと変わった人も、一定数いないと
世界は変化しなくなっちゃいますものね(笑)
自分が求めるものを探しに、自由に
新しい世界のドアを次々と開けていきたいですね☆
共に進みましょう♪
No title
たがしゅう先生、お早うございます。
表題の「他人と同じでなくていい」ですが、自分の気持ちでは「他人と同じでない方がいい」です。
たぶん、糖質制限を続けて実行されていらっしゃる方は、そもそも他人と自分は違うんだと、それでいいんだと思ってる方が多いのではないでしょうか。
皆がやってるからそれでいいんだと、そう考えるような人には糖質制限なんて
やってみようと思うことはないでしょうね。
話としては面白いので、説明して聞いてくれる人は大勢います。
しかし、それで、よしっ、自分でもやってみようとする人が何人いるでしょうか。
今までメタボな人、メタボ準備群の人にどれだけ説明したことでしょう。
しかし、面白そうだけど俺には無理っす、そんな人ばっかりです。
今日のタイトルを見て、逆に人と変わってるいるから糖質制限を続けれるんだと
妙に納得した次第です。
我が家の状況は、自分10㎏減、娘10㎏減、女房変化なし。
女房はもともと痩せていてBMIが16ほどなんで、これ以上は痩せてはいきませんが、血液検査ではγGTP、中性脂肪が改善されて喜んでいます。
なかなか、糖質制限、主流にはなっていきませんが応援していきますので頑張って行きましょう!
管理人のみ閲覧できます
人と異なる生き方
しかしそれに縛られることで、精神的には楽ですけど同時に人間としては進歩しなくなります。
だからこそ私はできるだけスペシャルな人間になろうとしてきました。
ドブネズミカラーと言われるグレーの背広を着て没個性を求められる金融マンの世界にあって現役時代もブログを公然と続けてましたし(趣味の世界ですけど、会社には知られてました)、マスゴミと呼ばれる偏向した情報を垂れ流し続けて3流以下の週刊誌レベルに落ちた大新聞の購読も止めて10数年、偏向情報から解放されていかに自分の頭で考える癖がついたか、その益は計り知れません。
より広い世界を求めて会社を定年より8年早く退職して英会話をマスターしました。いまや、直接スカイプを通じて多くの外国人と会話ができるようにまでなり毎日知的刺激を味わってます。
でも健康がすべての基本であり、そのために今回の私の病気はそれまで軽んじていた医療と健康というものを根本から見直すいい機会になりました。
ただたがしゅう先生のように根本から医療というものを考えられている医者はまだまだ少数者と思われます。
そういう意味では私の周りにそういう医療従事者が少ないことを大変残念に思うし、今回の病気でお世話になった病院にも今後はあまり行きたくありません。できるだけ健康を保ち医者と縁のない生活を送りたいと思ってます。
実はすでにやっていますね
みんなと同じというと人生設計において、学校にはいり卒業したらそこそこの会社に入りそれでエスカレータに乗っていく(今はエスカレータはよく故障したりしますが)というのがほとんどのコースですね。ドクターを志した時にはすでにこのコースから外れています。
>君の感覚は一般的な常識からずれているという事
>>気がつかないといけない。
これを言った人に意図がポイントですね。
人とハズれたことを主張したりすると病院の出世コースから外れて幸せな人生送ることができないよ
なのでしょうか・・・・・
社会人としてストレスなく逆風もなく生きていくことと自分がなりたいドクター像に近づいていくために努力するのは必ずしも同じことではないでしょう。
いわゆるエライドクターが良いドクターとは限りませんからね(一般論ですが)
たかだた数十年しかなくしかも一度しかない人生ですから自分の望むように生きたいものですね。
私の道をゆく
「あなただからできる」と言われたらこっちのもんですよ。
杭は、打たれても打たれても出ていれば相手はそのうちあきらめます。相手はそしてそのうち祝★ご定年です~~
ポイントは長生きです。
私は将棋が好きです。プロ棋士は敗色が強くなっても時間ギリギリ最後まで絶対あきらめません。もしかしたら次の瞬間相手が心臓発作を起こし途中棄権、不戦勝が転がり込むかもしれないと思っているからです。(冗談ですよ)
あのやなせたかし先生がアンパンマンでブレイクしたのは70歳の時だそうです。94歳で亡くなられるまで、様々な世の中の移り変わりを見られたことでしょう。
司馬遼太郎先生はこのようなネット社会を知らずに亡くなっているのだなあと思うと切なくなります。
長生きです、長生き。
私たちが健康長寿で糖質制限効果の生き証人になってるころには、世の常識もきっと変わっていることでしょう。偉い先生方があちらの世界に行ってしまっているのが残念です。
No title
常識なんてのはしょせん人間の考えたルールですからね、まあ、冠婚葬祭の場ぐらいなら何も考えずに従うのもやぶさかではないですが。
江部先生のBLOGでドイツにおけるユダヤ人虐殺に従った役人の心理を扱った項目がありましたね。善意があまりに沢山の人々を傷つけてきたことをもっと考えるべきでしょうね。
Re: 新しい世界を見られる人
いつも応援頂き有難うございます.
> 自分が求めるものを探しに、自由に
> 新しい世界のドアを次々と開けていきたいですね☆
本当ですね.
私は「みんながやっていること」に縛られるが余りに,自分が探し求めるものをあきらめることはしたくないです.
Re: No title
コメント頂き有難うございます.
> 皆がやってるからそれでいいんだと、そう考えるような人には糖質制限なんて
> やってみようと思うことはないでしょうね。
確かにそうですね.
糖質制限を実践し続けるコツの一つは,「他人と違う事を恐れないこと」かもしれませんね.
Re: No title
御質問頂き有難うございます.
御教示頂いたブログ,なぜか開くことができませんでした.すみません.
わかりやすいかどうかはわかりませんが,SGLT2阻害剤については私も過去に記事を書いています.
2014年1月13日(月)の本ブログ記事
「どんなに良い薬と言われても」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-150.html
も御参照下さい.
あとはカルピンチョ先生のブログにもかなりわかりやすく書かれています.
低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告
「SGLT2阻害剤 いよいよマッチポンプの代表選手が登場です!」
http://低糖質.com/review/cat4/sglt2.html
Re: 人と異なる生き方
コメント頂き有難うございます.
> でも健康がすべての基本であり、そのために今回の私の病気はそれまで軽んじていた医療と健康というものを根本から見直すいい機会になりました。
> できるだけ健康を保ち医者と縁のない生活を送りたいと思ってます。
同感です.私自身も自分の病気があったからこそ糖質制限理論の正当性を身を持って納得することができました.
私も変われる脳を持った患者さんができるだけ医療関わらなくて済むように,この理論を広く伝えていきたいです.
Re: 実はすでにやっていますね
コメント頂き有難うございます.
> 社会人としてストレスなく逆風もなく生きていくことと自分がなりたいドクター像に近づいていくために努力するのは必ずしも同じことではないでしょう。
そう思います.
例えば,私のなりたいドクター像は,あくまでも地域で何でも診れるプライマリケア医であって,大病院で出世していく事ではありません.
価値観を強制されたくはないものですね.
Re: 私の道をゆく
コメント頂き有難うございます.
> あのやなせたかし先生がアンパンマンでブレイクしたのは70歳の時だそうです。94歳で亡くなられるまで、様々な世の中の移り変わりを見られたことでしょう。
そうでしたか.それはまた勇気づけられる話です.
人生いつでも新しいチャレンジができるということですね.
> 私たちが健康長寿で糖質制限効果の生き証人になってるころには、世の常識もきっと変わっていることでしょう。
世の中に糖質制限が普及している頃には,すでに別の新しい事にチャレンジしているような存在でいられればかっこいいかもしれません.挑戦を続けていきたいです.
Re: No title
コメント頂き有難うございます.
> 江部先生のBLOGでドイツにおけるユダヤ人虐殺に従った役人の心理を扱った項目がありましたね。善意があまりに沢山の人々を傷つけてきたことをもっと考えるべきでしょうね。
ハンナ・アーレントの話ですね.リンクさせて頂きましょう.
ドクター江部の糖尿病徒然日記
2013年12月1日(日)ブログ記事
「ハンナ・アーレント「平凡な人間が行う悪」・・・糖尿病治療の現状」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2771.html
「自分で考える力」の重要性を痛感させられます.
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