こどもへのコロナワクチンの有効性を謳う極めて不自然な医学論文

2022/03/31 16:00:00 | よくないと思うこと | コメント:0件

超有名医学雑誌「New England Journal of Medicine(通称NEJM)」に5〜11歳のこどもに対するファイザー社製のコロナワクチンのコロナ(オミクロン株)での入院予防効果が68%であることを示す論文が発表されました。

この「68%」という数値に「成人より効果は劣るものの打つ価値はある数値だ」という評価を下す専門家もいるようですが、

ちょっと思い出してもらいたいのは、「有効率95%」というファイザー製ワクチンの論文が提示されていたにも関わらず、

現実にはワクチンによってコロナが制御された国はただの一つも出てこなかったということです。それを専門家は「変異株のせいだ」と説明して矛盾を解消していますが、その理由づけの妥当性はとりあえず今は置いておきましょう。

問題は理由はどうあれ「有効性95%」の医学論文があってコロナを抑えられなかった現実を直視すれば、「有効性68%」の医学論文を根拠にしてこどもにはコロナワクチンが有効だという判断を私には下すことができません

そもそも私は「ワクチンが効く」という前提自体が間違っていたせいで、有効性95%のワクチンであってもコロナを抑えることができなかったと判断しているのですが、よしんば本当に「変異株のせい」だったとしても、今後もコロナウイルスは変異する見込みであるわけですから、有効性68%のワクチンが効くとは到底思えません。

それでも「68%有効なのであれば打たないよりはマシ」という意見を持つ人もいるかもしれませんが、そもそもどうやってこの「68%」という数字が算出されたのかを知るために原著論文を当たってみますと、この有効性68%を額面通りに受け取らない方がよいかもしれないと感じるいくつかの疑問が出てきました。 この論文ではデルタ株に対する効果だとか、12〜18歳のこどもに対する効果などの情報も書かれていますが、本質的には全て同じ疑問にぶち当たりますし、話をシンプルにする必要もあるので、5〜11歳に対するオミクロン株に対する効果に絞って検証します。

まずこの有効性68%は、大人の時の有効性95%と意味合いが全然違います。大人の時の有効性95%は「感染予防効果」であったのに対して、5〜11歳のこどもでの有効性68%というのは「入院予防効果」です。

論文ではオミクロン株の期間が2021年12月19日から2022年2月17日の約2ヶ月間だと定義され、この観察期間中にコロナにかかった人とかからなかった人を比べたのではなく、

コロナにかかって入院した267名の中で、ワクチンを打っていた人が20名という数字に対して、コロナとは関係なしで入院した270名の中で、ワクチンを打っていた人が50名という数字を比較して有効率68%という数字を算出しているようなのです。

ワクチンを打っていればコロナと無関係の入院が50名/270名(19%)となるところを、コロナ関連の入院ならば20名/267名(7%)で済んでいるので、入院患者を50名から20名に減らすくらいのインパクトで抑制したという解釈でもって、「68%」という数字が導かれています。これってものすごく違和感ありませんか?

50名が20名に減ったということで数値を出すのであれば1-20/50で60%の効果になるので「68%」でもないように思いますが、この「68%」という数字にはもっと複雑な統計学的な処理が加わっているようです。

具体的なワクチン有効率(VE)の算出方法は、論文の補助資料(supplementary material)に「COVID-19をアウトカム,ワクチン接種状況を曝露変数とした多変量ロジスティック回帰により,症例患者対対照のCOVID-19ワクチン接種のオッズを推定し,VE=(1-調整オッズ比)×100%と算出した」と書かれていました。この辺りの細かい算出方法の詳細な意味については正直私にもよくわかりません。

でも私達が知りたいのはそもそもそんな数字ではなくて、大人の時と同様にコロナワクチン接種者と非接種者における観察期間中の発症者の違い、すなわち「感染予防効果」の方が気になるところだと思います。

そこでまずこの論文の解析対象となった5〜11歳のこどもの全参加者のうち何%に症状が現れて、そのとワクチン接種と未接種との内訳を調べようとしたら、なんとそのデータがありません。つまり、コロナで入院した267名、コロナ以外で入院した270名、計537名の入院患者がこの研究に参加している5〜11歳のこどもの全てだということです。

ここでまず、なぜ大人の時のように、感染者と非感染者の割合を比べて「感染予防効果」を算出しないのかという疑問が生まれます。オミクロン株がいくら広がっているからと言っても非感染者は勿論、感染していても無症状の人だっていくらでもいるはずです。ワクチンの効果を検証しようとするのに、なぜ無症状者のデータが入っていないのかという点に私は強い疑念を禁じ得ません。

そう思ってこの研究デザインを確認してみると、大人の時に行われた、医学研究の中では「メタアナリシス」に次いでエビデンスレベルが高いとされるランダム化比較試験ではなく、「症例対照研究,検査陰性デザイン」というものでした。

「症例対照研究」というのは、通常ある病気の患者とそれと比較できる年齢・性別などが一致した病気でない患者(対照患者)をある研究のワンポイントからカルテ情報などで後ろ向きに遡って比較するという研究です。「メタアナリシス(エビデンスレベルⅠ)」「ランダム化比較試験(エビデンスレベルⅡ)」よりもエビデンスレベルが低く、その下の「非ランダム化比較試験(エビデンスレベルⅢ)」よりもさらに下の「分析的疫学研究(エビデンスレベルⅣ)」の信頼度に相当します。

このエビデンスレベルの低い論文がNEJMに載っていることにも違和感がありますが、もっと不自然なのは「症例対照研究,検査陰性デザイン」という部分です。「症例対照研究,検査陰性デザイン」というのはどういうことかと言いますと、ある病気の患者と同条件の健康な人を比べるのではなく、ある病気の症状のある人達の中で検査が陽性の人と陰性の人とを比べるということです。今回の場合は、コロナ様症状をきたした入院患者537名の中で、コロナPCR検査陽性の267名、検査陰性の270名とを比較しています。

コロナで入院した人と入院しなかった人の割合を比べて「入院予防効果」を比べるのであればまだしも、入院した人どうしで検査が陽性の人と陰性の人を比べて「入院予防効果」を語るのはおかしいでしょう。この比較でわかるのはせいぜい「コロナ様症状で入院した人のPCR検査陽性者と陰性者の間での特徴の違い」だと思います。

しかも今回の論文の場合はコロナ様の症状のある人の条件が、以下の要件のうち少なくとも1つ以上当てはまる人が対象者となっています。

・発熱
・咳
・息切れ
・味覚喪失
・嗅覚喪失
・胃腸症状
・人工呼吸サポートを受けた
・胸部画像診断で新しい肺所見がある


この中でたった1つでも当てはまればいいので、例えば息切れだけがあっても比較対照になります。それだとコロナの人と比較するのに適切ではない印象を受けますが、そういう人であってもこの研究では「コロナにかかった人と比較するための適切な症例」として扱われてしまいます。で実際にはどの項目がいくつ当てはまる人が比較対照になったのかについては情報が書かれていません。

要するに「入院予防効果」をみる研究デザインとしてもおかしいし、比べる対照が適切かどうかにも疑念が残るし、それなのに超有名医学雑誌のNEJMに掲載されているという不自然さなのです。

未来あるこどもへのワクチン接種なわけですから、慎重に慎重を期してエビデンスを出さなければならないというのに、このエビデンスレベルの低い研究結果を載せるNEJMの姿勢はいかがなものでしょうか。

もっと言えば、そんなに不備があり過ぎる論文であるにも関わらず、「68%」という数字しか出せていないという点です。

これは私の推測に過ぎませんが、まともに計算したら有意なワクチン効果を算出できなかったのではないかと思うのです。

ただ推測ではあるものの、憶測ではありません。まともな差を出せていないと私が考える根拠はあります。

例えば、この論文の中にこういう記述があります。「Among the 42 children 5 to 11 years of age with critical Covid-19, 38 (90%) were unvaccinated.(5〜11歳(全267名の)のうち42名がコロナで重症化し、うち38名がワクチンを接種していなかった。

これを読むと「あぁ、やはりワクチンを打っていないとコロナで重症化してしまいやすいのだな」と思ってしまうかもしれません。

ところがそもそもコロナで入院した267名のうち、ワクチンを完全2回接種した人は20名しかいません。そもそも20名/267名(7.5%)しかワクチン完全接種者がいない集団の中で、重症者の割合がほとんどワクチン非接種者になるのは当たり前の話なのです。

しかもワクチン接種者20名中の重症者4名であればワクチン接種入院患者中の重症化率は「22%(※なぜか4名/18名で計算)」で、対してワクチン未接種者247名中の重症者38名であればワクチン未接種入院患者中の重症化率は「16%(なぜか38名/241名で計算)」となっていて、むしろワクチン接種者の方がやや高い、というかほとんど変わりがありません。

要するに「ワクチンを打っていようといまいと、コロナが原因であろうとなかろうとコロナ様症状で入院する5〜11歳のこどもは大体同じくらいの割合で重症化している」ということです。

それなのに、論文には上記引用文のように「重症化者の中でワクチン未接種者の割合が多い」ということだけ強調しています。

これではまるで「5〜11歳のこどもにもコロナワクチンを打った方がいい」という結論を恣意的に導こうとしているかのようです。

ちなみにこの論文は、アメリカ米国疾病対策予防センター(CDC)の「COVID-19」対応チームという、アメリカ中の名だたる有名病院の感染症専門医や小児科専門医らによって構成されるチームによって執筆されているようです。このチームがファイザー社からの資金提供を受けた研究であるかどうかについては記載されておらず、資金提供を受けていないとも書かれていませんでした。


私にはこの論文が穴だらけの論文にしか思えません。

そんな穴だらけの論文を堂々と発表する専門家、それを受理する有名医学雑誌、

そしてその効果を額面通りに受け止めてこどものワクチン接種を推奨する専門家…

…今もなお、何かが暴走し続けています


たがしゅう
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