コロナウイルスは冷凍庫内で生きていられるのか

2021/08/26 11:40:00 | 素朴な疑問 | コメント:6件

2021年1月にネット上でこんなニュースが流れました。

アイスクリームから新型コロナ検出 中国

中国・天津市の食品会社が製造したアイスクリームから新型コロナウイルスが検出されたと中国国営メディアなどが伝えました。

国営新華社通信などによりますと天津市当局は14日市内の食品会社が製造したアイスクリームのサンプルから新型コロナウイルスが検出されたと明らかにしました。

アイスクリームにウイルスが付着した経緯などはわかっていませんが、当局は商品に関わった従業員や原材料などを詳しく調べています。

ヒトだけでなく食品に対しても大規模なPCR検査が行われている中国では、輸入した冷凍食品からのウイルス検出が相次いで報告されてきましたが、国内で製造されたアイスクリームから確認されたのは初めてです。当局は販売された商品の回収を急いでいます。



このニュースを聞いて「中国ではアイスクリームからもコロナに感染してしまうのか!?なんて怖いことだ!」とか「中国はなんてずさんな食品管理をしているんだ」とか感じる人がいるかもしれません。

しかし私の感想は違いました。「これでPCR検査が死んだウイルス(失活したウイルス)を検出していることが明確に証明された」というものです。

なぜならば、ウイルスは基本的に生物の中でしか生きることができないからです。これが細菌という生物と比較されることの多いウイルスの、細菌との決定的な違いです(マイコプラズマやクラミジアなど一部の細胞内寄生菌の話はひとまず置いておきます)。 現在、PCR検査は新型コロナウイルス感染症を診断する際のゴールドスタンダード、すなわちこれ以上正確にこの感染症であると診断する方法は他になく、数ある検査の中で最も確定診断に近づけることができる検査です。

そのPCR検査の問題点はこれまでにも様々な方々が指摘されてきましたが、理解するのに少し複雑な専門知識が要求されることから、あまり一般には現時点でもあまり周知されていないところが難点でした。

しかし今回の話は極めてシンプルです。

「ウイルスは生物の中でしか生きられない」
→「アイスクリームは生物ではない」
→「アイスクリームに付着したウイルスは生きることができない」
→「アイスクリームでPCR検査陽性に出たということは、そのウイルスは死んでいることを意味する」
→「よって、PCR検査は生きているウイルスも死んでいるウイルスも両方検出することができる検査である」
→「言い換えれば、PCR検査陽性によって、ウイルスが生きているか死んでいるかを判別することはできない」


今、コロナの感染者が日本全国で増えているという状況ですが、

この事実を踏まえますと、「感染者」と表現するのは明らかに不適切です。「PCR検査陽性者数が増えている」と表現するのが妥当です。

なぜならば、PCR検査が陽性であったとしても、それは生きているウイルスが実際に感染しているのか、たまたま検体に死んだウイルスが混入していただけなのか、誰にもわからないからです。

例えるならば、宝くじを買っただけの購入者を全員「当選者」として発表しているような愚行です。これが騒動から1年半以上経過しても是正されないメディアの姿勢に著しい世の中の歪みを私は感じ続けています

さらに言えば、通常発熱やくしゃみ、鼻水、咳などの症状を自覚した人は、このご時世真っ先にコロナを心配し、病院の発熱外来に受診すればPCR検査を受けることになるかと思います。

そこでPCR検査を受けて陽性と出れば、「あなたはコロナに感染しています」と判断されている現状があると思いますが、それさえ本当はPCR検査で陽性になった理由は、たまたま検体に混入していた死んだウイルスをひっかけているだけかもしれず、

発熱やくしゃみ、鼻水、咳などの症状の原因は「ただの風邪(コロナウイルス以外の風邪ウイルスに対する反応)」であるかもしれないのです。

でも実際にはその断定できないどっちつかずの状況が考慮されることはなく、100%コロナとして対応されることになり、軽症であれば保健所に連絡が行き、保健所からの自宅療養かホテル療養かの指示があって、それに従い「私はコロナなのに入院できない、怖い・・・恐ろしい・・・」という心理状況に追い込まれてしまうことがほとんどではないでしょうか。本当はただの風邪なのかもしれないのにです。

ずっと私が当ブログで言い続けていることですが、不安・恐怖はストレス反応を過剰駆動させて抗ストレス反応を疲弊させることで感染症の重症化要因となります。本当かどうかわからない決めつけによって多くのPCR検査を受けた人達が実害を被ってしまっているという動かしがたい事実があると思います。

そしてこのPCR検査の信頼性が崩れるのであればすべての話がずれてきます。

例えば感染経路はPCR検査の陽性者とどこで接触したかで判断されます。しかしそのPCR検査陽性者は単に死んだウイルスがくっついていただけの人かもしれません。それなのに感染経路として確定されてしまいます。

またワクチンの有効性を判断するために用いる検査もPCR検査です。PCR検査の陽性者の数の違いでワクチンが効いたとか効いてないとかいうデータが導かれていますが、そもそもそのPCR検査陽性者は感染者ではないかもしれないとすれば、話は随分変わってきます。

勿論、本当にPCR検査の陽性者が「感染者」とイコールになっている状況もゼロではないかもしれません。でもその話の妥当性を考えるためにはPCR検査が陽性となった場合に生きているウイルスを見ている可能性が何割で、死んでいるウイルスを見ている可能性が何割というデータが必要です。しかし残念ながら世界中の誰もそれを検証していません。

誰も検証しない理由として考えられるものの一つに、「非常に手間がかかる」という事が想像されます。具体的にはウイルス研究所のような厳格に外来異物が入らない環境の中で、PCR検査で陽性となった検体を生きている細胞に感染させて、そこでウイルス粒子の再増殖現象が確認できるかどうかで、その検体内のPCR検査を陽性にさせたウイルス(と思われる何か)が生きているか、死んでいるかを判断することができるはずです。

とても大事な情報であるはずですが、それを実施できる人が世界中で極めて限られていることもあって実施されたという話は全く聞きません。是非ともその立場にある研究者の方には頑張って実施してもらいたいところです。

ともあれ世の中はそんな検証がなされることもなく、「PCR検査陽性者」=「コロナ感染者」という仮説が確定的に採用されてすべての動きが決まっていってしまいます。

だからこそ冒頭のニュースは「中国のアイスは怖いね」で終わらせるのではなく(むしろ食品にまでPCR検査を大規模に実施し、海外への悪影響を未然に防ごうと努力しているのだから評価されるべきだと個人的には思います)、

PCR検査の問題点を明確に認識できる出来事として、今後世の中で起こっている様々な現象を自分の頭で考えるための一つの武器として利用してもらいたいわけです。


そんな話を某所で行った際に聞いてくれた人の中から次のような素朴な疑問が聞かれました。

「ウイルスは冷凍されていれば、まだそのまま生きていて、解凍したら再び復活するというようなことはないのでしょうか?」

なるほど、ごもっともな質問です。軽くネットで調べるとウイルスの専門家が冷凍状態におけるウイルスの生存期間は2〜3ヵ月だとする情報も出てきます。

ですが、この情報を鵜呑みにはできません。

なぜならばこの2〜3ヵ月という期間はウイルスの専門家が、ウイルスを保存しようとして冷凍状態においた時にウイルスの活性を保つことができたという話です。

つまりウイルスを死なせないように当然生きた細胞に感染させている状態で、冷凍保存している状況でしょうから、たまたま非生物であるアイスクリームにくっついた状況で同じように2〜3ヵ月生存できるとは言い切れません。おそらく誰にも確かめられていない情報なのではないでしょうか。


なのでここは自分の頭で考えてみましょう。

ウイルスとはシンプルに言えば遺伝情報(DNAまたはRNA)を持った蛋白質の塊です。細菌のように生物としての本能はありません。自分で移動することもできません。風などに揺られて偶然に左右されて動く存在です。

そんな「ウイルスが生きている」というのは、まず「①蛋白質が変性していないこと」、それから「②遺伝情報が最適条件下におかれることで増殖を行うことができること」の2点が担保されてはじめて成立するのではないかと思います。

ニュースにあったコロナ陽性のアイスクリームが何度の冷凍庫で保存されていたかはわかりませんが、一般にアイスクリームを保存する冷凍庫の最適温度はー18℃とされているらしいので、まぁこのくらいの温度で保存されていたと仮定してみましょう。

そのくらいの低温で保存すると一般的に蛋白質はどうなるのでしょうか。

感覚的には例えば蛋白質の塊である肉は冷凍保存しておけば、腐ることなくおいしさが長持ちするということから、蛋白質の変性は冷凍では起こらないような感じがします。

しかし実際には冷凍による蛋白質の変性は-15℃程度で起こるようです。ただし熱などによる変性が比較的短期間で起こるのに対して、冷凍変性は長期間で起こってくる変化だとされています。長期間とは具体的にどのくらいなのかという時間に関しては具体的な言及は見つけられませんでしたが、蛋白質によっては冷凍によってむしろ変性が促進される場合もあるという興味深い情報は確認することができました。

なので冷凍であれば蛋白質の変性が起こらないとは言い切れないということは言えそうです。とは言え、これがウイルスの蛋白質部分ではどうなのかに関してはこの調査だけでは何とも言えません。アイスクリームに付着したウイルスの蛋白質が温度と時間が条件を超えなかったために冷凍変性せずに済んだという可能性も十分あると思います。

それでは次に遺伝情報を冷凍環境におくとどうなるのかについてみていきましょう。

これに関しては、「新鮮な血液もしくは室温保存で2日以内の血液を用いて、4℃で7日間または–20℃で1ヶ月間の保存の場合、ゲノムDNAの収量は10〜15%減少する」との記載を見つけることができました。「−20℃で保存すると、DNAが剪断される可能性がある」ともありました。

アイスクリームは血液内よりもDNAの生存環境として不適切でしょうし、今回問題となっているコロナウイルスはRNAウイルスですから、DNAよりもRNAは不安定だということを踏まえますと、アイスクリームを保存するような冷凍庫の中では遺伝情報はかなりのスピードで失活すると予想できます。

そう言えば、今話題のコロナワクチンもmRNAワクチンだとmRNAが不安定であるが故に、-70℃のディープフリーザーで運ばなければならないという話もありました。-20℃の冷凍庫だと失活してしまうが故にそういう扱いになっていたのだと思います。

しかしそれでも、「ウイルスの遺伝情報はエンベロープやカプシドと呼ばれる蛋白質に守られているから、冷凍庫内で蛋白質さえ変性していなければ遺伝情報は守られている可能性がある」と言われたらこれを完全に否定することは直接証明実験を行わない限り難しいかもしれません。

そう思いながらさらに情報を調べていると、決定的な情報を見つけました。その名もズバリ「凍結及び乾燥によるウイルス株保存」です。

この中では「(コロナウイルスのような)エンベロープを持つウイルスは−90℃に凍結保存しても長期間の保存では感染価が低下する傾向があり、また凍結融解に対しても不安定であり,感染価が著しく低下することがある 」と明記されていました。

また「ウイルスの種類によっては一20℃の保存でも長期活性を保持することができるものもある」という記載もありましたが、その条件に該当するウイルスの中にコロナウイルスは入っていないということも確認できました。

ということは「ー20℃の冷凍庫の中では、しかも生物でさえないアイスクリームに付着しただけの条件下では、コロナウイルスは長期間ウイルス活性を保つことはできない」という蓋然性が高いという話になると思います。

これは是非、実験可能な立場にいるウイルス学の研究者の方に直接証明してほしいところですが、

ここまでの考察でも、かなり説得力のある結論が導けたのではないかと私は自負しています。


さあ、このように考えていくと、PCR検査を安易に受けるという行為がいかにリスクのある行為であるかということがわかってくるのではないでしょうか。

ウイルスが生きているかどうかを判断できないPCR検査で人生を揺さぶられるのはもうやめにしませんか?

じゃあどうすればいいかについての私の提案はこちらをご参照頂ければと思います。


たがしゅう
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コメント

私も打ちません

2021/08/26(木) 12:44:10 | URL | Lully #-
こんにちわ。
禁止ワードが含まれていますとでて、コメントが送れません。



Re: 私も打ちません

2021/08/26(木) 13:26:35 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
Lully さん

 折角コメント投稿頂いたのに受理できずに申し訳ございません。

 禁止ワードについては利用しているFC2ブログのルールに基づく現象のようですが、管理者側の設定を見直したのですが、残念ながら原因を特定することができておりません。

 もし再びコメント頂くことが可能であれば対応策として、コメント投稿時に「管理人のみ閲覧可能」にチェックを入れて頂き、鍵つきコメントにしていただければ禁止ワードでも投稿可能となります。その上で公開をご希望の場合は私の方でなんとかしますので、その旨コメント内でお知らせ頂ければ幸いです。

 ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません。何卒御検討の程宜しくお願い申し上げます。

No title

2021/08/26(木) 14:45:24 | URL | Lully #-
非公開にしても、ブラウザ替えても送信できません。
なにがひっかかっているのかわかりません。
ワクチン打たないと書いてるだけなのに。

Re: No title

2021/08/26(木) 14:50:14 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
Lully さん

 何度もご迷惑をおかけし申し訳ございません。

 何かしらの「禁止ワード」が含まれるコメント内容になっているのかもしれません。
 よろしければ以下のフォームの方で同内容のコメントを送って頂ければと思います。内容に問題がなければ私の方でブログの方に転載させて頂きます。
 https://www.reservestock.jp/page/inquiry_form/42822

私も打ちません

2021/08/26(木) 21:33:59 | URL | Lully #-
数年前に病気をしまして、ただいま経過観察中です。
食事から改めようと糖質制限派の医者に診察受けています。
眼科とかもかかってまして普通の医師はワクチン打てと言いましたが、それは織り込み済みです。
ただ、糖質制限の医師までワクチン推進派だったのはかなりショックでした。
たがしゅう先生も確か、糖質制限医師でも推進派もいると書いてましたよね。
先生が常々、判断は自分の体調が一番というようなことを書かれていて、私もそう思うようになりました。
数年不調に悩まされてきましたが、糖質制限とタンパク質補給などでやっと体調がよくなったところなんです。
副作用に悩まされたくありません。
江部先生、夏井先生のブログも拝読しています。
年齢が60後半なこともあり、やはり心細い思いをしていますが、ワクチンは打たないつもりです。
高齢の母が私がワクチン打ってないので、心配のあまりおかしくなりそうなので、打ったと言っておきました。
母はそれでずいぶん安心したようです。
体調管理して免疫上げて、このバカ騒ぎの時期を乗り切りたいです。

Re: 私も打ちません

2021/08/29(日) 07:37:10 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
Lully さん

 コメント頂き有難うございます。

> 糖質制限の医師までワクチン推進派だったのはかなりショックでした。

 だからこそ自分の頭で考えて生きることが大事だということの裏返しであったりすると私は思います。
 自分と他人は違っていて当たり前です。お気持ちは理解できますが、これを機に絶対に裏切ることのない自分という存在の主導権を高めて、他人の意見はあくまでも参考にする程度の人生を歩んでいくのがいいと私は思います。

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