コロナの不安・恐怖をコントロールするコツ【前編】
2021/07/09 14:45:00 |
ストレスマネジメント |
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私はコロナのことを全く怖いとは思っていません。
それゆえコロナワクチンを受けようという気が全くありません。
多くの人が怖いと感じ、我先にとワクチンを求めるコロナに対して、なぜ私がそう思わないのかと言いますと、「不安・恐怖がコントロールできているから」に尽きます。
では私はどうやって「不安・恐怖をコントロールしている」のでしょうか。
今回は多くの人がコロナに対して不安・恐怖に感じる代表的なポイントを取り上げて、
その情報を私がどのように解釈して、コントロールしているのかについて自分の思考を整理してみたいと思います。
私の思考がコロナに対して不安・恐怖を感じる人の心を安定させるのに少しでも役に立てば嬉しく思います。 まずコロナに対して多くの人達が不安・恐怖に感じるポイントを考え得る限り挙げてみますと次のようになります。
①コロナは感染力が強く、無症状であっても他人に感染させてしまうことがある
②コロナは病原性が強く、最初無症状であっても急激に重症化することがある
③コロナは世界中で感染爆発しており、日本でも対策を緩めるといつ感染爆発するともしれない
④コロナには根本的な治療法がなく、治療を受けても後遺症が残る場合がある
⑤万が一でもコロナにかかろうものなら、村八分状態となってしまう恐れがある
⑥万が一でもコロナにかかろうものなら、職場や家族など関係各所にあらゆる迷惑がかかる
⑦コロナワクチンは副反応が出る可能性が高く、稀に若くして死亡する場合がある
⑧コロナワクチンを受けなければ、今の仕事が継続できなくなる可能性がある(いわゆるワクチンハラスメント)
順にこれらの不安・恐怖ポイントに対して私がどのように考えているかを解説したいと思います。
基本的に「不安・恐怖」という感情は「わからないこと」に対して引き起こされます。
なぜ「不安」や「恐怖」を感じるのかと言えば、「どうなってしまうのかわからないから」です。
例えば、「不安」「恐怖」を感じる代表格である「死」についても、「いつ死ぬかがわからない」し「死んだらどうなってしまうのかわからない」から、「不安・恐怖」を感じているという側面があると思います。
あるいはもう一つは「現在の地位や立場が脅かされること」に対しても「不安・恐怖」が起こりえると思います。
例えば、同じく「死」について考えるならば、「死んだら生きているうちの楽しみが経験できなくなる」し、「死んだら今まで努力の末に手に入れた財産がすべて無意味になってしまう」から「不安・恐怖」を感じている側面もあると思います。
さて、これらをどのように扱えば、「不安・恐怖をコントロールする」ことができるのか、順にみていきましょう。
①コロナは感染力が強く、無症状であっても他人に感染させてしまうことがある
これはコロナにまつわる「不安・恐怖」情報で最もメジャーといってもいいポイントではないでしょうか。
他人に感染させてしまうことでどうなってしまうか「わからない」し、そのことによって「現在の立場や地位が脅かされる」リスクも伴っています。まさに「不安・恐怖」を感じてしかるべきポイントです。
ただ、これについて私は「感染症」という現象を「ウイルスが伝染することで引き起こされる病気」ではなく、「非自己抗原に遭遇することで引き起こされる異物除去システムがオーバーヒートするイベント」だと解釈しています。
数々の考察の結果、現実で観察されているすべての事実に矛盾しないこの考察を導いたわけですが、少なくともこのように捉えることによってまず「自分が他人に病気をうつしてしまった」という罪悪感からは解放されます。
なぜならば「感染症」を発症するのは「非自己」抗原に接触することがすべてではなく、「非自己」抗原を過剰に攻撃するシステムエラーがその本質であり、しかも見えない「非自己」抗原をすべて避け続けることは理論的に不可能であるからです。
「でも自分がそれでよくても実際に周りの人が自分と接触したことで体調を崩してしまえば流石に気にはなるのではないか?」と思われるかもしれません。勿論、自分の身近な人が自分の近くで体調を崩せば、それは気にもなるし、心配もします。
ですが、それを「自分のせいでそうさせてしまった」とは思わないということです。悲しいかな、その身近な人の身体のシステムが乱れてしまっていたという事実を受け止めます。
従って濃厚接触状態で看病もします。再びシステムが整うように全力でサポートもします。要するにコロナ前に当たり前であった行動を何の気兼ねもなく行えるということです。
②コロナは病原性が強く、最初無症状であっても急激に重症化することがある
ほとんどの人が無症状か軽症で済むということがわかってきた新型コロナですが、
ごく少数ながら重症化する例があることが知られており、そのことがコロナを厳戒体制で診ることになっている最大の要因だと思います。
またその経過が急速な場合もあり、しかも自覚症状がない段階でも血中の酸素飽和度が低下していたり、CTを撮ると間質性肺炎像をとることもある(happy hypoxia:幸せな低酸素症)というのですから、これは「不安・恐怖」を感じても不思議ではないかもしれません。
いつそのようになるか「わからない」し、万が一死んでしまえば「現在の地位や立場が脅かされる」ことになります。
しかし私はこの「酸素飽和度の低下や肺炎像などの他覚所見があるのに自覚症状はない状態」のことを不思議に思い、どうなればそういうことになりえるかについて熟考したことがあります。
その結果、たどり着いた答えは「急性の交感神経持続刺激状態であれば自覚症状の検出能力が著しく低下する」というものでした。その詳しい思考プロセスについては過去記事をご参照下さい。
そして、自覚症状の検知能力を鈍らせる交感神経の持続刺激状態が急激に起こるのだとすれば、その原因は「不安・恐怖」しか考えられないだろうと考えたのです。
「コロナウイルスの直接障害ではないか」についてはほとんどのコロナ感染者がそうなっていないことから否定的と考えます。
また「happy hypoxia」の症例はクルーズ船などの閉鎖環境での集団感染に見舞われていたり、急激に悪化して亡くなるようなコロナ感染の例は一人暮らしで身寄りのない状態であったりと「不安・恐怖」があおられてしかるべき要因が目立ちます。
そう考えると、重症化するかどうかは「不安・恐怖による交感神経の持続刺激状態が急激に起こるかどうか」が大きな鍵を握っているということになり、
逆に言えば、とりわけ「不安・恐怖」を駆り立てられることさえなければ、重症化や死亡へつながることはまずないであろうという「安心」へとつなげることができるというわけです。
このように「不安・恐怖」そのものが重症化因子だ、と理解すること自体が「不安・恐怖」をコントロールする方法になるという構造があるということがわかります。
③コロナは世界中で感染爆発しており、日本でも対策を緩めるといつ感染爆発するともしれない
欧米諸国でのコロナ患者数の多さ、死者数の多さに比べて、なぜか日本のコロナ被害は桁違いに少ないということがよく言われます。
そこには日本においてコロナ被害を減らしている何らかの要因「ファクターX」が存在しているからではないか、というのもよく言われているところだと思います。
例えば、「ファクターX」の例として、日本人の生活意識やあまりハグをしない習慣、マスク装着を遵守する生真面目さなど、日本人の国民性に言及しているものがあります。
あるいは「BCGワクチン接種説」だとか「交差免疫仮説」など、様々な「ファクターX」候補が考えられていますが、いずれもはっきりと確定されているわけではない状況だと思います。
それゆえ、今後欧米のような感染爆発が起こるかどうかが「わからない」し、予測も立たないので「不安・恐怖」が拭えないと思われるかもしれません。
しかし私はそもそも「ファクターX」など存在しないと考えています。なぜならば、どの「ファクターX」候補で考えても現実に起こっている事実と照らし合わせると矛盾を生じてしまうからです。
では私は日本と欧米のコロナ被害の大差の理由を何だと考えているのかといいますと、一言で言えば「データの乱れ」です。
つまりコロナ感染者や死亡者を示すデータが事実を反映していないのです。データが事実を反映せず乱れてしまう理由は大きく2つ。「“コロナは恐怖の感染症”という概念」と、「PCR検査に対する誤解」です。
前者があることによって今の世の中がそうであるかのようにコロナが全ての病気の中で最優先にするかのような歪んだ思想が定着して、一所懸命に全力でコロナを探し出そうという流れが生まれます。
その流れの中でPCR検査を行うわけですが、この検査は正確に病気をあぶり出す検査ではなくて、正確に特定の遺伝子の断片の有無を検出する検査です。その断片が生きたウイルスなのか死んだウイルスなのか、あるいは目的とするウイルスの一部なのか別の類似構造物のたまたま同じ遺伝子断片を見ているのかまでは全く区別できません。
しかも私は前回記事で述べましたように、新型コロナを「従来のコロナ」+「不安・恐怖による修飾」だと考えています。従来コロナに感染していたとしても、見ている遺伝子断片が同じならPCR検査によって新型コロナだと判定されてしまいます。死んだウイルスがたまたまくっついていただけの場合でも新型コロナと判定されてしまいます。
そんなことはつゆ知らず、とにかく「PCR検査陽性者」=「新型コロナ感染者」という安易な判断で世界の感染爆発が引き起こされてしまっていると言えます。
そうなると感染爆発が起こるかどうかは「PCR検査の検査体制の規模」によって決まるということです。日本が感染者が少ないように見えるのはシンプルに欧米に比べてPCR検査体制が乏しかったということを反映しているに過ぎません。少なくともそう考えれば現実に起こっていることとのつじつまが合います。
それでも「死者数だけはごまかせない」と思われる方もいるかもしれませんが、PCR検査の大規模な実施によって偽りの感染爆発が引き起こされれば医療崩壊とまでは行かずとも通常医療が制限を受けてしまうことは疑いようもありません。
そうなるとコロナ患者さえ増えていなければ救急医療で助けられていたはずの患者が助けられないことによって死亡者数が増えるということは大いに考えられます。
日本の感染者数が特別少ないのではなくて、日本の状況がPCR検査体制によるデータの乱れが比較的少ないので実情を反映しており、欧米の方が実情をはるかに超えたパニックデータを引き起こしていると考えるのが妥当だと私は考えます。
日本のPCR検査体制は第一波、第二波の時に比べて、多くの民間検査会社の参入の影響もあって第三波では感染者数の大きな増加をもたらしましたが、第四波の感じを見ているとその体制の強化もどうやら打ち止めのように思えます。
従って、今後欧米のような感染爆発が起こる可能性は極めて低いと考えられます。こう考えることで「不安・恐怖」をコントロールすることができます。
④コロナには根本的な治療法がなく、治療を受けても後遺症が残る場合がある
これもよくテレビで見かける話ですね。コロナで重症化して何とか回復するも完全には元に戻らずに後遺症が残るという話があります。これは「現在の地位や立場が脅かされること」に対する「不安・恐怖」かもしれません。
コロナ後遺症についても以前記事にしたことがありますが、例えば倦怠感、頭痛、息切れ、体の痛み、持続性の咳などの症状が、コロナの病状が安定した後1〜3ヶ月以上持続するする場合に「コロナ後遺症(long COVID)」と判断されることが多いようです。
こう聞くとますますコロナが「不安・恐怖」に感じられるかもしれませんが、「コロナ後遺症」と呼ばれる状態で何が起こっているのかは周辺情報から推測することが可能です。
まずコロナのメインの状態は間質性肺炎です。間質性肺炎は長引くと「繊維化」という現象が起こります。
「繊維化」というのは機能を持った細胞が機能を持たない「膠原繊維」というものに置き換わることです。そのことで機能を持つ臓器の一部の機能が失われるため、これが肺で起これば息切れという症状として現れると考えられます。
同様の現象は「コロナ後遺症」の他の症状でも起こっていることが推察されます。大きくみればコロナで引き起こされた炎症(異物除去反応)が大きく起こり、それが抑えられずにくすぶるように続き、結果として機能の一部が失われるという現象がコロナ後遺症として起こっているのだろうと思われます。
そして本来炎症を抑える要となる人体の物質はストレスホルモンと称される「ステロイド」です。何らかのストレスがかかり続けてその人が持つステロイド分泌能力の許容範囲を超えると、ステロイドが枯渇するということが起こり、自分で起こした炎症を抑えられなくなってしまいます。
つまりここでも「不安・恐怖」を感じ続けているとコロナ後遺症が起こりやすくなるという構造があることに気づくことができます。
従って、②の時と同様に「不安・恐怖」そのものが後遺症リスクとなるという構造を理解することが、「不安・恐怖」の改善に役立ちます。
と、ここまで長々と語って参りましたが、
私はコロナにかかったことはありません。上記のようなことが言えるのは自分がコロナにかかったことがないからだと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに実際コロナにかかったら苦しくて冷静ではいられないかもしれませんし、頭の中が「不安・恐怖」だらけになってしまう可能性もゼロではないでしょう。
しかし私の考えで言えば、そのように苦しむ症状を生み出しているのは自分自身のシステムです。
またコロナではランダムで重症化するわけではなく、加齢や基礎疾患がリスクを高めているという傾向があることが明らかです。
ということはシステムの酷使が背景にあって自力でシステムを戻すことができないくらいにバランスが乱れた人で重症化するというわけですから、
もしも私が重症化した場合は気づかないうちに身体を酷使してしまっていたことを意味しますので、それはそれで自分の結果を受け入れる覚悟はできているつもりです。
もっと言えば、たとえそれで死んだとしても悔いはありません。それは自然の摂理だという気持ちでおります。
ここは実は「不安・恐怖」をコントロールする上で最も重要な部分だと私は思います。
①〜④のコロナの「不安・恐怖」は究極的にはすべて「死」につながっていると言っても過言ではないでしょう。
この「死」というものをどのように受け止めているかによって「不安・恐怖」のあり方は大きく変わってくると思います。
なお⑤〜⑧の「不安・恐怖」については、コロナそのものと言うよりも、それにまつわって生じる「不安・恐怖」です。これらはまた次回改めて取り上げたいと思います。
最後に今回の①〜④のコロナの「不安・恐怖」をコントロールするコツについてまとめます。
・病気は「誰か(何か)に引き起こされるもの」ではなく、「自分の行いが反映されたもの」と考える
・自分の身に起こっていることを冷静に観察できる力を身につける(自己洞察力を磨く)
・仮説はひとつでも現実にある事実と矛盾する場合は棄却し、すべての事実と照らし合わせて矛盾のないものを探す(安易に仮説を採用せずわからない場合は保留にする)
・「不安・恐怖」を感じれば感じるほど、身体の恒常性が保てなくなるという構造を理解する
・すべての結果は自然の摂理に従って必然的に起こっていると捉え、「死」というものもありのまま受け入れる姿勢を大事にする
私の思考が読者の皆様の「不安・恐怖」を和らげることに少しでも役に立てば幸いです。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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