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スマートフォンの電磁波は健康に悪影響を及ぼすのか

category - 放射線に関すること
2021/ 03/ 25
                 
今回は「放射線」という言葉と「電磁波」という言葉の関係性について整理してみたいと思います。

「電磁波」とは何かと言いますと、実はかなり広い意味を持つ言葉です。

「電磁波」の定義でみますと、「『電界』と『磁界』という性質の異なる波が互いに作用しながら空間を伝わっていくエネルギーの波」ということになっています。

中学校の理科で習うフレミングの左手の法則で、中指が電流の向き、人差し指が磁界の向き、親指が電流が磁界から受ける力の向きで、立体的にそれぞれが垂直の関係になっていることを学びました。

こちらの資料がわかりやすいですが、ある場所に電流が流れるとその周りの垂直面に磁界が発生し、またその磁界に対して垂直面に電界が発生し、またその垂直面に磁界が生じてという形で大気を通じてエネルギーの波が波としてどんどん外側へ伝わっていきます。これを「電磁波」と呼ぶわけです。

この「電磁波」という波を構成する要素は「光子」と呼ばれる質量ゼロの粒子です。「光子」による波は私達が身近で認識する「光」でもあります。

正確には私達が認識できる「光」は「可視光」ですが、「可視光」は「電磁波」の一部ということが言えると思います。
            

「光」の速度は1秒間に地球7周半(秒速約30万km)というのを聞いたことがあると思いますが、

それは、これを構成する「光子」が質量ゼロの粒子であることによって可能となる理論上最速の速度です。また難しいことで有名なアインシュタインの相対性理論の中で言及した、どこからみても光の速さは一定だという「光速度不変の原理」という「光」の不思議な性質も、「光子」の質量がゼロ(または限りなくゼロに近い)ことによって成立することです。

さて「光」が波である以上、「光」には「周波数(振動数)」というものがあります。1秒間に何回波の1周期を繰り返すかという数です。この数字は波の「波長」と逆数の関係となっています。

具体的には「光の波長(m)」=「光の速度(約30万km/s)」÷「光の周波数(Hz=回/s)」という関係性があります。つまり光において「波長」が決まれば「周波数」が決まり、その逆もまた然りだということです。

「可視光」の場合は、その波長が380nm〜780nm(3.8×10のマイナス7乗nm〜7.8×10のマイナス7乗nm)の間に入ります。

虹をイメージしてもらった時に780nmの光が赤い光として認識され、波長が短くなるにつれオレンジ、黄色、緑色、水色、青色と変化していき、380nmの光は紫色として認識されます。

380nmより波長の短い光は太陽光からの日焼けの原因としておなじみの「紫外線」、780mより波長の長い光はこたつや電気ストーブでおなじみの「赤外線」と呼ばれ、これらを含む「可視光」外の光は目で認識することができません。

ちなみに380nm〜780nmの「波長」は、「周波数」で言うと375~750THz(3.8×10の14乗Hz〜7.8×10の14乗Hz)に相当します。

周波数と言えば、ラジオのチャンネルを合わせる時にも聞く言葉ですが、ラジオの周波数はだいたいFM放送で76MHz~90MHz(7.6×10の7乗〜9.0×10の7乗)、AM放送526.5~1606.5kHz(5.265×10の5乗Hz〜1.605×10の6乗Hz)となっています。可視光に比べると随分「周波数」は少ないですが、この「ラジオ波」も「可視光」も同じ「光子」によって構成される波、すなわち「電磁波」の一種だということになります。

ちなみに「ラジオ波」と「可視光」の間の「周波数」が10の10乗〜12乗くらいの「電磁波」は、電子レンジでおなじみの「マイクロ波」と呼ばれています。このように「電磁波」は「波長」/「周波数」によって呼び名が変わります。

逆に、10の14乗くらいの「可視光」よりも「周波数」の多い「電磁波」の方にも、呼び名が変わるものがあって、

10の18乗くらいのものが「X線」、10の20〜21乗くらいのものが「γ線」、10の22乗以上のものが「宇宙線」という風に呼ばれています。

「X線」や「γ線」は「放射線」の一部として知られているものです。ここでようやく「放射線」と「電磁波」がつながりました。

要するに「放射線」というのは紫外線よりもはるかに周波数の多い(波長の短い)「電磁波」だということで、「放射線」は「電磁波」の中のごく一部の構成要素という関係性があるということです。



(※画像はこちらのサイトより引用)


ややこしい前置きをしてしまいましたが、興味関心は5Gの登場で注目を集めるスマートフォンで使用されている「電磁波」による健康被害は実際のところどうなのかという問題にあります。

一口に「電磁波」といっても例えば、10の5乗〜7乗程度のラジオの「電磁波」にはあまり健康被害をもたらすイメージはありません。

あるいは10の10乗〜12乗の「マイクロ波」も電子レンジという日曜家電で使われており、そんなに有害なイメージはないかもしれませんが、食品を温めることができるように物体に熱をもたらすことができる性質を持っています。

具体的には食品中の水分子にマイクロ波が当たることによって、摩擦熱を生じさせるという出来事が起こっているようです。

また電子レンジの場合は内部をマイクロ波を反射させるステンレスなどの金属でおおうことでマイクロ波が何度も食品に当たるように工夫されています。

医療の中でも「マイクロ波凝固壊死療法(MCN:microwave coagulo-necrotic therapy)」という肝臓癌に対して電子レンジと同じ原理で患部だけに熱を発生させてがんを凝固壊死させるという治療法があります。「周波数」は2.45×10の9乗程度です。

また同じような治療法に「ラジオ波焼灼療法(RFA:Radio Frequency Ablation)」というのもあり、「周波数」はラジオに近くて4.5〜4.8×10の5乗程度です。

「マイクロ波」による治療は熱の産生が強い変わりにその影響が加わる範囲が狭く、「ラジオ波」による治療は「マイクロ波」に比べて熱の産生が弱い代わりに十分な球状の焼灼範囲が得られやすいという特徴があるそうです。

これらのことから、「電磁波」の「周波数」が大きければ大きいほど物質に与える影響は大きいという傾向がありそうに思えますが、

ところが「マイクロ波」よりも振動数が大きい「可視光」は、「マイクロ波」以上に強い熱産生能があるようには思えません。

ちなみに、問題のスマートフォンでの「電磁波」の「周波数」は4Gで8.0×10の8乗、5Gで2.0×10の9乗くらいです。「マイクロ波」と同等です。

しかし私達はスマートフォンを胸ポケットに入れ続けているからといって、「マイクロ波凝固壊死療法」のように胸が熱くなってくるわけではありません(スマートフォン自体が熱を持ってくることはありますが・・・(^_^;))

どうやら「マイクロ波」が当たれば皆熱を持つというわけではなさそうです。・・・はたしてスマートフォンの「電磁波」による人体への影響はどうなのでしょうか。

これを考えるためにもう一つ別の視点を入れてみることにします。それは光の持つ「エネルギー」は「振動数」に比例するという物理法則です。

難しげな話で恐縮ですが、高校の物理で次のような関係式を習ったことを思い出してみます。

「E(光子のエネルギー)=h・v(光の振動数)」
(※hはプランク定数で6.62607015×10のマイナス34乗 J s)

つまり振動数が多ければ多いほどその「電磁波」は「エネルギー」を持っているということになります。

そういう意味では「可視光」よりも「振動数」の大きい「X線」や「γ線」は、「可視光」よりも大きなエネルギーがあるということになるわけですが、

ここでいう「エネルギーが大きい」とはどういうことでしょうか。熱を産生させる能力が高いことかと言えば、レントゲン写真撮影で別に熱は発生しないことからも違うことは明らかです。

「エネルギーが大きい」という「光子」はものすごく速く振動している「光」だということになります。

でも「光子」は質量ゼロの粒子なので、ものすごく速く動く物質だからといって、何かに衝突してそこにものすごい衝撃が加わるというイメージの現象が起こるわけではないということもレントゲン写真で全く痛くないことから明らかです。

ではその「エネルギーが大きい」という「光(電磁波)」のエネルギーの大きさは何に影響されるのでしょうか。

「可視光」〜「紫外線」以上に「周波数」の多い「電磁波」となってくると、「X線」や「γ線」がそうであるように物質をすり抜けることができるようになってきます。

X線について述べられたこちらの資料では、「X線」が原子に衝突すると電子を弾き飛ばし陽イオン化するという現象が起こると書かれています。

飛ばされた電子はまたどこかの原子の軌道に入ります。そして陽イオン化した原子は不安定なのでまた周囲から電子を得て安定的な状態へと速やかに戻ろうとします。

つまり「放射線」のような周波数の多い「電磁波」が当たることによって、その大きなエネルギーの交換が原子や電子といったミクロのレベルで繰り広げられるけれども、またすぐに安定的な状態へ戻り、全体としてはたいした変化は起こっていないのではないかというのが私の考えです。

しかし「放射線肺臓炎」のように「γ線」が当たって炎症を起こすような出来事だってあるではないかという反論があるかもしれません。

それに放射線が当たれば当たるほど脱毛や白内障、血球減少といった健康被害の可能性が高まる「確定的影響」だってあります。

・・・・・・「当たれば当たるほど」?、そうなんです。「放射線」「電磁波」の健康被害は不自然に当たり続けることによって発生しうるものなのだと考えればつじつまが合ってきます。

そして不自然に「電磁波」が当たり続ける時には「マイクロ波凝固療法」にしても、「放射線肺臓炎」にしても、必ず熱の反応が発生してきます。

なぜならば非常に多い「周波数」が持つ「電磁波」のエネルギーを場の中で逃がしきれなくなってしまうからです。

前回の記事でちらっと述べた原子と原子で引き合うミクロレベルの万有引力、「ファンデルワールス力」はまるで原子と原子がばねでつながっているようなものだという話を聞いたことがあります。

なぜならばバネでつながった玉と玉に何か衝撃が加わって引き延ばされたとしても、バネが耐えることができればまた弾性力によって元の位置関係に戻ることができます。

ところがその衝撃が何度も何度も繰り返されれば、バネはちぎれて原子はあらぬ方向へと移動してしまい、場の秩序が乱れ、場の中で抱えきれなかったエネルギーは何か別の形に変換されることになります。その一例が「熱」だということです。

つまり「放射線」を浴びていたとしても、熱が発生するような異変が身体の中で起こっていなければそのエネルギーによる影響は場の中で何とか逃がすことができる程度で済んでいるということではないかと私は思うのです。

少なくともチェルノブイリ原発事故後の周辺環境が野生動物の楽園になっている事実から考えれば、そうした原発事故後の「放射線」でさえ、自然の摂理に従って拡散していく分には不自然に一定の「放射線」が当たり続ける事態は発生せず、場の中で何とか大きなエネルギーをやり過ごすことができるのではないかと私は考える次第です。

そう考えるとスマートフォンによる「電磁波」は少なくとも私の身体からは「熱」を発生させる現象は起こっていません

ということは、場の中で逃がしきれている光のエネルギーということで、心配するような健康被害はおそらく起こっていないと推測することができます。

でもそうなると、「発がん」など熱など起こらずに身体に及ぼされる放射線の「確率的影響」はどうなるのでしょうか?

実はこの「放射線」による「確率的影響」というものが、新型コロナの重症化現象と同様に不安・恐怖情報によって乱され続けた代謝障害によって生じるものだと私はにらんでいます。

そう考えれば、なぜ同じ放射線を浴びた人に「確率的影響」が発生したりしなかったりするのかが説明可能ですし、

全体に対して「確率的影響」が及ぼされる人の割合の少なさが、新型コロナで重症化する人の少なさとそっくりです。相違点があるとすれば「ゆっくり起こるか、急激に起こるか」というだけの違いで、本質的には同じ現象をみているのではないかと私は考えています。

最後はかなり強引な個人的予想ですし、細かい物理の内容も絡んで、もしかしたら不正確な部分もあったかもしれません。

異論・反論、間違いなどがあれば御指摘頂ければ幸いです。


たがしゅう

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