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思考の軸がなければ適切な情報は得られない

category - ふと思った事
2020/ 06/ 30
                 
夏井睦先生のサイトで「情報源」についてのアンケートが行われていましたので、

今回は「情報源」というものについて私なりに語ってみたいと思います。

自分で言うのも何ですが、割と世間の常識にとらわれずに情報を発信することができていると思うので、

そんな私がどのように情報収集をしているのかということについて整理してみようと思うのですが、

一言でいうと私が頼りにしているのは個々の情報源というよりも、これまで検証してきた情報とつながる「一貫性」です。

言い換えれば、どんな情報源であっても、それを取り入れるかどうかの基準は自分のこれまで積み重ねてきた思考と矛盾しないかどうか、だということです。
            

どれだけ格調高い権威ある医学雑誌で科学的に実証されたとされるような医学論文の情報であっても、今までの積み重ねてきた思考による考察と矛盾すれば疑いますし、

偏っていたり、スポンサーの意向に沿っていたりとさんざん批判されがちなテレビや新聞からの情報であっても、今までの考察と矛盾しなければ一考の余地ありと考えます。

確かにテレビや新聞、あるいはツイッターからの情報などは世間の常識的な価値観に基づく内容のものが多く混ざっていて質が低いと感じることが多いですが、

だからといって「テレビが情報源として全くダメ」だとは思いません。

私のこの考え方は、もしも私の考察そのものが間違っている際に抜本的な修正が求められる事態に陥るという弱点はあるものの、

その代わり軸がしっかりさえしていれば、どんな情報源からでも有益な情報を効率的に吸収することができるという点で優れた方法だと思います。

それ故に軸がぶれないように普段から事実重視型思考を基本においた思考を行っているわけですが、

世間の多くの皆さんは「信頼できる情報源はどこか」というところに着目する傾向があるように思います。

しかしそれは裏を返せば、「自分の軸がないから情報源そのものの信頼性に頼っている」ということでもあるように思います。

そういえば、先日読んだ感染症専門の有名医師、岩田健太郎先生の本にも信頼できる情報源についての言及がありました。



新型コロナウイルスの真実 (ベスト新書) (日本語) 新書 – 2020/4/11
岩田 健太郎 (著)


(以下、p189-192より引用)

【信頼できる情報源は?】

はじおめにお伝えしたように、新型コロナウイルス対策の第一歩は、信頼できる情報を集めることです。

入門編として、まずぼくがお薦めするのは、厚生労働省のウェブサイトです。

厚労省が発信している情報はそんなに間違っていませんから、情報を集めるときにはそこから始めて、そこから応用として関連する学会などのページを見ればいいでしょう。

逆に、一番間違っている可能性が高いのはテレビです。

YouTubeも玉石混淆ですけど、基本的には間違っている情報が多い。

ぼくが動画をアップしたときにも、隣に出てくるオススメ動画の内容はほぼ間違いでした。

ちゃんとしたことを語ってる人ももちろんいるでしょうけど、確率としては外れている可能性が高いので、YouTubeは避けたほうがいいでしょう。

ソーシャルメディアは、TwitterにしてもFacebookにしても玉石混淆なので、どれを信じてどれを信じないかの判断はなかなか難しい。

とはいえ、少なくとも感染症に関して言うならば、感染症の専門家のツイートのほうが、そうじゃない人よりも信頼できるとは思います。

ぼくのTwitterアカウントにも、疑問に思ったことはぜひ質問してくださいね。「恥ずかしくて聞けない」みたいな素朴な疑問こそ案外みんな知らなくて、ためになることが多いんですよ。

上級編としてお薦めすると、海外のメディアはちゃんと見るべきだと思います。

ぼくがよく追いかけているのは、BBC、CNN、ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、ル・モンド、それとスペインのエル・バイスなど。中国の情報を得るために人民日報も読んでいます。

ぼくは一応、英語のメディアはほぼ苦痛なく読めますし、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、中国語の記事はまあまあ読んだり、ポッドキャストでニュースを聞けます。ロシア語もちょっとは読めますから、それぞれ活用しています。

今はインターネットの翻訳機能があるから、情報は得やすくなりましたね。

海外のメディアは明らかに日本よりレベルが高いです。もちろん失敗もあるから完璧とは言わないまでも、BBCやニューヨークタイムズとかを見ていると、明らかに日本のテレビや雑誌、新聞を見るよりも情報の妥当性が高い。可能な人はそこまで調べるのがお薦めです。

メディアもそうですが、各国のCDCのウェブサイトも大変役立ちます。

もっとレベルが高い情報を集めたいのなら医学雑誌を読んでみましょう。The New England Journal of MedicineとかThe Lancetなどの学術誌にはすごくきちんとした論文が掲載されています。

専門家でもないのにそこまでやるか、という気もしますが、お暇な方は調べてみてもいいかと。

(引用、ここまで)



岩田健太郎先生の信頼できる情報源についての見解を、私なりにまとめると要するにこうです。

「基本的に公的な情報や専門家の情報が信頼でき、海外の情報や権威ある医学雑誌であれば尚更よい」

岩田先生がいかに多くの諸外国から幅広く情報を集めているかということがうかがえましたが、

その結果到達した見解がおそまつなものであれば、そうした公的機関、専門家、海外、権威的なところから情報を得るというアプローチそのものを疑う必要があるということになると思います。

しかしここで分かるのは岩田先生も岩田先生の思考の軸があって、その価値観に沿う情報を集めた結果、情報源が公的機関、専門家、海外、権威医学雑誌だったということなので、

本質的には私と同じような情報収集アプローチを取っているということになるかもしれません。

ただその軸となっている価値観が私のものと岩田先生のもので全く違うということ、

そして最も重要な違いは、情報源そのもので価値を判断しているかどうか、です。

岩田先生は情報源がどこかということに信頼できるかどうかの価値をおき、多くの方々もそのような思考になっていると思うわけですが、

このやり方だと例えば、厚生労働省が情報の内容としては正しくとも、誤った解釈で情報を発信している可能性に気づくことができませんし、

逆にテレビやYouTubeでの情報を「どうせそこで言われていることなどたかが知れている」というフィルターがかかった状態でみるので有益な情報を見過ごしやすくなるとも言えます。

従って、正しい情報を収集したいのであれば、信頼できる情報源はどこであるのかを探すのではなく、

普段から様々な情報を元に自分の中で整理した合理的かつ納得のいく思考の軸を作っておくことが大事
だと私は思います。

そうしておけば、どんな情報源からであっても、有益な情報は入ってくるし、無益な情報はスルーすることができるのではないでしょうか。


たがしゅう
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