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医療者が全てを把握しようとしない

category - 主体的医療
2020/ 02/ 21
                 
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現代医療の中では医療者は患者さんに対して、

全ての患者情報を医療者からの問診・診察・検査といった手段によって過不足なく集めることによって、

患者自身の病気の原因を突き止めることができるという視点に立っていると思います。

だからこそ、医療者は問診や診察の技術を日々磨いたり、検査の精度を高めようと努力する毎日を過ごしているはずです。

しかしながらその方法論では原理的に絶対に得ることができない情報があります。

それは患者さんが「誰にも話したくない情報」です。
            

そしてその「誰にも話したくない情報」というものこそが、実は病気の根幹を握っていることがあるのです。

そしてそのような情報はちょっとやそっとの信頼を得ただけでは話してもらうことなどできません。なにせ「誰にも話したくない」わけですから。

従って、現代医療の「全ての情報を医療者が把握しようとする」というアプローチには自ずと限界が生まれることになります。

完璧に情報をまとめて診断にたどり着いたとしても、肝心な情報が欠けていてなおかつその情報こそが病気の根源につながっているのだとしたら、

現代医療は根本原因にアプローチできない対症療法とならざるを得ないのではないでしょうか。


それに対して患者に主導権を委ねる主体的医療においては、医療者は情報の全てを開示するよう患者に強制しません。

患者さんが話したくないと思う情報は話さなくてよくて、主体的医療の中の医師はあくまでも患者さんが開示する情報の中でそれを解釈しようと試みます。

医療者へ話す、話さないに関わらず、全ての患者情報は患者自身の手の中にあり、その状態のまま医療者は開示された情報のみを手がかりとして患者自身の問題解決行動へと導くというアプローチが主体的医療での治療法になります。

このような方式であれば患者自身が気づいていない情報、そして同様に患者が話したくない情報を医療者はやはり得ることができなくなってしまうので、

同様に医療者が根本原因にたどり着くことができなくなってしまうではないかと思われるかもしれませんが、

ここで注目してもらいたいのは、主体的医療においては医療者が必ずしも根本原因にたどり着く必要はないということです。

極端に言えば、医療者が根本原因に気づいていなかったとしても、患者自身が根本原因に気づき対処行動へとつなげることができていればそれでよいということになります。

それでは医療者は一体何をしているんだと言いますと、開示された情報の中から患者自身が気づいていない視点を与えるように試みるということです。

その視点を与えることによって、患者の中で患者自身が気づいていない情報の部分が少なくなっていきます。そうすると残りは患者が「誰にも話したくない情報」という事になりますが、

これは患者だけが把握できているので、これを踏まえて患者は根本原因と向き合い、どうすれば解決行動にすることができるかという根治療法のスタートラインに立つことができるのです。

もちろん、患者の情報開示具合や偏りによっては医療者が適切な助言や新しい視点の提示ができないこともあるかもしれませんが、

それよりも全権を医療者に委ねるアプローチよりはマシですし、全く的外れな指摘を医療者がしてしまったとしても、

それは明らかに誤解であるということを患者から医療者へ伝え、またその新情報を元に解決につながる行動を考え直し、

その作業を繰り返していけば、すべての患者情報を把握する患者であれば根本治療につなげられるのではないかと私は考えています。

というよりもこのアプローチをしない限り、病気からの卒業は不可能だとさえ私は思っています。

今の現代医療のアプローチでは難病はいつまでたっても難病のままです。

私は私のオンライン診療を利用する患者さん達と、

このアプローチが難病を根治しうるという可能性を模索し続けていきたいと思います。


たがしゅう

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