なぜから始まる主体性

2019/11/02 21:45:01 | 読者の方からの御投稿 | コメント:0件

ブログ読者の方から、「友人に糖質制限の話をして興味を持ってもらったまではいいけれど、

その後自分の情報に依存してくる相手にはどのように対応をすればよいか」というご質問を頂きました。

それに対する私の答えは「質問を投げかけて、相手に考えるきっかけを与える」というものです。

このまま情報を与え続けるということは得策ではありません。 主体的医療の観点で考えますと、最終的に自分(情報提供者)がいなくてもやっていける状態を目指すのが基本です。

最初は情報提供の時期があってしかるべきですが、途中から情報を与え続けるだけでなく、自分の頭で考えるきっかけが必要になってきます。

そのために必要なのが、「質問」というツールです。主体性は「なぜ?」から始まるのです。

例えば「コンビニで糖質制限するにはどうしたらいいいですか?」と聞かれた場合に、

すぐに正解を教えるのではなく、「(逆に)どうすればいいと思いますか?」と問い返すのです。

「うーん、例えばからあげとか…?」と答えてもらうと、それは主体性が一歩高まった瞬間です。

質問を投げかけることによって正解不正解に関わらず、自分の頭で考えることができているからです。

その返答に対して自分の答えを伝えるのも一つですが、その返答に明確な解答をあえて与えないのも一つです。

前者の方が主体性の上昇度は低い代わりに満足度は上がります。逆に後者は主体性はさらに高まるものの満足度が下がるリスクの高い返し方です。

その辺りは相手のリアクションを見ながら臨機応変に使い分けるのがよいと思います。

もしも「全くわかりません」と答える人は、残念ながらまだ主体性が十分に育っていません。

その場合はまだ主体性を刺激する時期ではないのだと、とりあえずその場は情報を与え、またタイミングを見計らって新たな質問を投げかけるのも一手ですし、

あるいは「私にもよくわからないんです。でもこの本を読めば(このホームページを見れば)わかるかもしれません。」などとさりげない情報提供を与え、主体性の種をまく対応をするのも一手です。

いずれにしても与え続けるのではなく、相手に考えるきっかけを与えることが大切なことだと私は思います。

発明王トーマスエジソンは、幼少期に「なぜなぜアル」と呼ばれるほどに「なぜ?」を繰り返すこどもだったそうです。

そのように疑問を感じ、自分で行動して解決策を導くという体験を繰り返すことが、

未知の世界でも自分の力で道を切り拓くための主体的な力を育むことへとつながると私は考える次第です。


たがしゅう
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