病気の見方を180度変える
2019/10/17 10:30:01 |
ふと思った事 |
コメント:8件
日本で高血圧症の推定患者数は4000万人以上、実に3人に1人がかかる国民病だと言われています。
また、がんは死因の第1位の位置を不動のものとし、生涯でがんにかかる人は2人に1人の頻度だと言われています。
だから高血圧は管理しないといけないし、がんは早期発見、早期治療しましょうという話になるのですが、この頻度の多さって少し不自然に感じないでしょうか。
国民病と捉えてしまうと自然に思えるかもしれませんが、それにしても桁違いの多さです。
もしも高血圧もがんも、病気などではなく、生物として起こってしかるべき自然な現象だと捉えるとどうでしょうか。
この多さが迫り来る恐怖などではなく、むしろ当たり前の現象だという視点が理解できてくるのではないでしょうか。 そして私はむしろこちらの方が本質に近い捉え方ではないかと本当に思っています。
なぜならば血圧の上昇も、細胞のがん化も、
高次脳機能が発達した人間の社会ならではの慢性持続性ストレスに適応するための反応だと思えるからです。
ストレスがかかると自律神経の交感神経が活性化し、血圧が上昇する方向へ身体は変化します。
またストレスによって放出されるストレスホルモンと総称される一群の中にも血圧上昇させる作用が証明されているものが多いです。
「だからストレスはよくない」のではなく、「ストレス(困難)を克服するためにそうした身体反応を引き起こしている」と考える方が自然です。
さもなくば人間はわざわざ病気になるためのシステムを何重にも張り巡らせているという非常に不自然な解釈になります。
またがんに関しても、わかっていることはこの細胞がとにかく糖をエネルギーとして用いる解糖系が過剰に使用されているということ。
その為に細胞も分裂を繰り返すわけですが、何のためにそんな現象が起こっているかということに思いをはせれば、
そもそも身体の中に糖が過剰にあり過ぎる状況があるために、
それを消費するには普通の細胞システムでは追いつかず、糖が処理しきれなければ身体の至るところで本来は沈着しない場所で次々と糖化が起こり、システムの作動に支障をきたしてしまう、と。
その状況を回避するために通常の細胞機能を犠牲にしてでも、糖を過剰に処理することのできるシステムを、遺伝子を変化させてまで作り出して環境に適応しようとしている、と考えれば、
この圧倒的な疾病頻度やこれまでがんについてわかってきたこととの整合性もとれます。
しかも糖が過剰になる要因としては糖質の頻回過剰摂取に加えて、慢性持続性ストレスによるストレスホルモンの血糖上昇作用がかかり続けることとがあると説明できるので、
私には糖質頻回過剰摂取と慢性持続性ストレスが高血圧症やがんの有病率の高さに寄与していると考える方が、私にはしっくりと来るのです。
そういう目で世の中の病気を見つめ直すと、全てそのような解釈の誤りが見えてきて、
全ての病気との向き合い方を抜本的に見直す必要性に気がついてきたのです。
そしてその事に気づけば、病気に対してどのように行動すべきかの対処法も180度変わってきます。
だから私は新しい医療システムの構築と普及に全力を注いでいるのです。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
過剰糖質処理装置
Re: 過剰糖質処理装置
コメント頂き有難うございます。
がんと戦う構造から脱却しない限り、医学がどこまで進歩したとしてもこれを制圧する日が来ることは期待しにくいだろうと私は考えています。なぜならばがん化とは細胞の正常な振る舞いであり、がんと戦うことは、「細胞よ、正常に振る舞うな」と言っているようなものであるからです。
質問させて下さい
あられるなら、原因はストレスマネジメントに問題があった、と考える他ないということでしょうか?
Re: 質問させて下さい
ご質問頂き有難うございます。
> 長期糖質制限者でありながら、それでも癌に罹患したケース
> あられるなら、原因はストレスマネジメントに問題があった、と考える他ないということでしょうか?
すでに癌にかかった方が糖質制限の実践を開始した方はいらっしゃいますが、
糖質制限中にがんに罹患したという方を私はお見かけしたことはありません。
ただしそれは私が一つの病院で長期間勤めた経験があまりないということにも由来するかもしれません。
ストレスマネジメントの問題が唯一とまでは申しませんが、様々な事実を総合しますとかなり大きな要素を占めていると考えるのが妥当だと私は考える次第です。
私はがんに罹患しましたけど・・・
父方母方ともに糖尿病家系で自分も血糖値が高くなってきたのを機にスーパー糖質制限を開始し、もうすぐ満7年になります。血圧はもともと低め、164cm50キロ前後で糖質制限前と変わりませんし、HbA1cも5.6とあまり下がりません。花粉症も5年間は糖質制限の恩恵を感じることはありませんでした。(2年前から服薬は止めました。)糖尿病になりなくないので続けていますが、この夏子宮体がんが発覚しました。
仕事は肉体的にも精神的にも辛くなりで5年前に辞め、以後は適度に運動して快適な暮らしでした。がんは1a期でしたので糖質制限開始後、離職後に発生したものと思っています。
私の場合は他にも子供を産んでないとか、近親者に大腸がん患者がいるとか糖質の頻回摂取の他にも危険因子があります。糖質の過剰摂取が原因と言われると私の糖質制限が間違っているのだと言われているようで悲しくなります。スーパー糖質制限と言ってもケトン食ではないし、糖新生だってしています。
たがしゅう先生はご自身ががんになったら共存すると書かれておられましたね。確かに手術をしないほうが少しでも長く、穏やかに余生を過ごすことができるケースもあるでしょう。私は早期ですし迷わず標準治療を選択しました。そして自分の細胞診の顕微鏡写真を見てから、その映像を脳内で再現し免疫細胞たちにこれらと戦え、食べまくれ、と号令をかけました。
闘わずにいたら某歌舞伎俳優の妻のように痛くて悲しい最期を迎えることになると思います。
Re: 私はがんに罹患しましたけど・・・
コメント頂き有難うございます。
私は糖質制限がうまくいかない人がいることを承知しておりますし、
糖質頻回過剰摂取だけががんの原因だとは考えておりません。がんになってから糖質制限を開始した人を診たことはありますが、そうした人達の中には厳格な糖質制限をしているにも関わらずがんが悪化するという方も確かにおられました。
その事実から目を背けずに、その事を教訓として最も合理的な原因として私が考えついた答えがストレスマネジメントの問題です。
「がんとは戦わなければならない」と考えるのも自由です。何をどう考えるかは他人によって決められることではなく、常に自分自身が決めることなので、ぬこさんの考え方を私は否定致しません。一方で私が「がんを味方だ」と考えることも同様に自由だと思います。その方が合理的で身体に好影響をもたらすと考えられるからです。その私の考えを押し付けることなく、これからも情報発信していくつもりです。
ぬこさん、たがしゅう先生、横から失礼いたします
女性性を否定すると(女性としての自分を否定すると)、子宮の病気になるという事だったと思います。私も以前は子宮筋腫がありました。
過去を振り返り、「愛される事が善」という価値観を作り出してしまった出来事を思い出すと良いと思います。傷ついた、弱い自分をいたわってあげる事。弱い、愚かな、だめな自分を認め、受け入れて生きていくのは怖い事と思います。だめな自分を否定し、だめな自分を責めて生きる方が楽なのです。でも、自分を否定するから病気になってしまうのです。
思考で行うストレスマネジメントで病気が治るとは思いません。ありのままの自分をいたわりながら生きる事で、体の不調が良くなってくると思います。
Re: ぬこさん、たがしゅう先生、横から失礼いたします
コメント頂き有難うございます。
> 思考で行うストレスマネジメントで病気が治るとは思いません。ありのままの自分をいたわりながら生きる事で、体の不調が良くなってくると思います。
私もその点については実は同意見です。
小手先のストレスマネジメントだけではなく、もっと深いレベルで心の在り方を見直す必要性を感じています。
例えば森田療法の考え方なども参考にしているのですが、一方で言うは易し、行うは難しのジレンマを感じている所です。
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