体調を通じて身体とクロストークする

2019/10/03 22:30:01 | ふと思った事 | コメント:2件

私はよく「体調は最良のバロメータ」ということを申し上げます。

それはおそらく動物界全てに共通する行動原理とさえ思える私の信念ですが、

人間だけが客観的なデータや価値観、概念というものに支配され、そこにある体調というものを見失っているのではないかと思っているのです。

ただし、この考え方には一つだけ注意点があります。

自分の体調が自分に何かしらのメッセージをもたらす時、それに従うか逆らうかは選べるということです。

言い換えれば、身体からのメッセージは0か100かではないということです。 例えば、疲れという身体からのメッセージが届いた時に、

自分は休むかそのまま働き続けるかという二つの選択肢から選ぶことができます。

身体は絶対に休めと言っているわけではなく、休みたくなる方に身体を仕向けているのです。

それは休息20、継続80の割合でメッセージを送る場合や、休息70、継続30の割合でメッセージを送る場合など様々なパターンがあると思いますが、

ここに人間の場合は解釈を挟むことによって、休息の割合が高いメッセージ、すなわちかなり疲れた状態においても、

「いや、まだ自分は大丈夫」だとか、「この困難を乗り越えることによって自分はさらに成長する」などといった概念によって同じ状況の野生動物よりも身体活動を継続させる可能性を高めることができるように思います。

例えば限界を超えるアスリートは人間のみが持てるこの機能を存分に発揮し、身体能力を極限にまで高めることを現実に可能としています。

従って、体調をベースに身体の声に従うと言っても、その声をどう解釈しどう行動するかは自分次第だということです。

そうなると自分が結局どうすればよいのか、わからなくなって困るでしょうか。休めばいいのか、続ければいいのかと。

そうではありません。要するに自分がどうしたいかという想いがなければ身体からのメッセージをうまく活かせないということなのです。

自分が身体にとにかく無理をさせないという価値観で生きていきたいと思うなら疲れは休息のための最重要メッセージだと受け止めなければなりませんし、

それとも疲れはさらに自分を高みに行かせるための超えるべき壁だという価値観で生きたいと思うなら、疲れと戦いながらそれをできる限り乗り越えていかなければなりません。

しかし多くの人は疲れと言えば悪いもの、とにかくすぐに解消すべきもの、疲れが取れなければそれは病気に違いない、医者にかかって何とかしなければならない、という方向に思考が向かっているのではないかと思えます。

そんな風に考えていると、疲れが自然に取れているうちはまだよいですが、

次第に無意識に無理を重ねるようになり、疲れが取れなくなってくると、その疲れが取れない状態をさらなるストレスと認識し、そのストレスがさらに疲れからの回復を妨げるという悪循環に入ってしまいます。

人が何をどう考えてどう解釈するかということは、

その人の健康状態と密接に関与しているのだということを私は強調したいです。

常に自分の価値観を下に、身体とクロストークする発想が重要と思います。


たがしゅう
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コメント

体調の変化を感じるには

2019/10/04(金) 08:14:53 | URL | 西村典彦 #-
体調の変化を細かく感じるには、まず余計なものを排除しないとそれが邪魔をして感じられません。
例えば糖質をたっぷり摂る食事をしていれば体調が変化しても気付くことがありませんでした。そのような生活では元々、そんなに良い状態ではない事に気づいていないし、気づくのはかなり悪い状態になって自己修復不可能で病院のお世話になる状態になってからと言う事になります。

ここ1ヶ月、食事を無理に食べないようにしてみました。体調に合わせて量を調整した結果、平均200kcal/日程度少なくなりましたが、体重も除脂肪体重も変化はありません。しかし、体が非常に軽く感じる日が増えて快適度がアップしています。
それまではカロリーが少なくならないように多少食欲がなくても頑張って食べたりしていましたが、糖質制限食でさえ、余計なものを摂らない方が良いのだと改めて感じています。

Re: 体調の変化を感じるには

2019/10/04(金) 23:15:14 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
西村典彦 さん

 コメント頂き有難うございます。

> 体調の変化を細かく感じるには、まず余計なものを排除しないとそれが邪魔をして感じられません。

 おっしゃるように余計なもの、特に脳に直接作用し判断を狂わせる糖質、ニコチン、アルコールなどの中毒性物質は体調を感じ取る力を大いに鈍らせる側面があると私は感じています。

> 体調に合わせて量を調整した結果、体が非常に軽く感じる日が増えて快適度がアップしています。
> それまではカロリーが少なくならないように多少食欲がなくても頑張って食べたりしていましたが、糖質制限食でさえ、余計なものを摂らない方が良いのだと改めて感じています。

 素晴らしい気づきだと私は思います。

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